20200222

きょうは9時ごろに起きた。家で寝具を洗ったり、掃除をしながら作業することにした。午前中はレビューが来ていた論文の手直しをした。軽微な修正だけですぐに終わった。その後、確定申告の書類作りをした。自分の収入だと勤労学生控除が受けられないらしく、学費を払って生活資金を削りながら研究をしているのに、非正規労働者と同じ扱いになっているみたいだった。ひょっとしたら、納税額を抑える申請方法があるのかもしれないが、この作業それ自体にストレスを感じるので、このままにすることにした。

気づくと14時になっていた。自炊する気力もないので、千駄木のそば屋に行き、カツ丼と蕎麦を注文した。瓶ビールもつけて昼から一人で飲んだ。食後、酔い醒ましに辺りを歩いた。なんとなくミスタードーナツに入り、ドーナツを5個買った。買ってから、それほどドーナツが食べたかったわけではないと思った。

帰ってから昼寝をすると夜になっていた。元森絵里子・南出和余・高橋靖幸編『子どもへの視角:新しい子ども社会研究』(新曜社)が家に届いていたので、ぱらぱらとめくった。元森先生による近年の子ども研究の動向整理に加えて、児童虐待、大人(教師)-子ども関係、養護施設、戦災孤児など個別のテーマについての論考がならぶ。いずれも、子ども研究に関心があるならば、少しは知っておくべき重要テーマだと思うとありがたかった。社会学だけではなくて、人類学の調査をもとにした論文にも興味を惹かれた。

副題に掲げられた「新しい子ども社会研究」というのは、大人による一方的な思い込みを取り除き「子どもの目線」を重視しようとする研究動向や「子ども像」が社会的に構築されたものであるとする、1980年代以降「近代」を相対化しようとしておきた研究の枠組みをさらにアップデートする点において、理論的・方法論的に新しい。また、人類学研究が示す、グローバルとローカルの交差するところにおかれる子ども(南出論文)や、生殖補助医療によって生まれた子どもの出自を知る権利についての議論(野辺論文)にみてとることができるように、子どもをとりまく新しい状況にも対応しようとした一冊であると思う。

夕食は軽めに餃子を焼いて、缶ビールを飲みつつ食べた。食後、フランス語の動詞の活用を覚えた。ビールの酔いなのか、事務作業の副作用なのか、あまり頭は働かなかった。まいにち楽しく読書をして勉強をしているが、自分の研究はなかなか前に進まない。


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