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SNSに時間を取られない方法(禁止の方向ではなく)

SNS、というかツイッター(現X以下略)に時間を取られすぎる。

ここ何年かの重要なテーマではあるのだが、整理のためにここに書き付けておきたい。

まず大前提として、ツイッターは使い続けようと思っている。
イーロン・マスクがトップに就任してからのあれこれで、かなり嫌な気持ちにはなった。やめたいという気持ちも増した。それでも現時点では、これに優るSNSはまだ現れていないと感じる。

わかりやすく有益な例を挙げると、詐欺対策。
SMSや留守番電話に、名前になじみのあるインフラ系企業から住所確認などを求めるメッセージが入ったとする。なじみのある名前ではあるが、もしかしたら詐欺かもしれない。でも確証はない。そういうとき、ツイッターで検索すると、たいていの場合、誰かが同じメッセージを受け取っていて、時にはそれが詐欺であると喝破していたりする。その企業のオフィシャルから「詐欺メッセージに騙されないで」というアナウンスはされるけれども、発生からアナウンスまでには絶対にタイムラグがある。事例がたまって社内で検討された後に出てくるので、発生初期はツイッターで事例を探したほうが早い。

それ以外にもメリットはあるけれど、だいたい読んでる人が想像してるようなやつだと思うので省略。

だからといって、ずっと見るわけにはいかない。

その最大の理由は、有名なこのエピソードでだいたい説明できる。

語る人によって、水槽だったり花瓶だったりするけれど、本質は一緒である。特に目的もなく、しかも他にやるべきことは(山ほど)あるのに、ついついツイッターを見てしまう。それも高頻度に。その行為は「まだまだたくさんスペースがあるところに砂をつめること」そのものである。岩や石ころがゴロゴロ入っている隙間に、サラサラッと砂を入れるくらいならいいのだが、でかい石がいっぱり入りそうなのに砂ばかり入れてしまって、気がついたらもう石を入れるスペースはない。ツイッターをはじめとするSNSの弊害って、こういうところに集約されると思う。

という認識はずっと持っていたのだが、もう一つ大きな弊害があると思い始めた。

それは、ニュースとのファーストコンタクトがSNS経由になってしまうこと。

そういう人はきっと多い、なんならそれが自分にとってすべてのニュースの接点という人もいるだろうけど、やめたほうがいい。

なぜなら、そのニュースには必ず誰かの意見・コメントがセットで付いてくるからだ。ニュースサイトへのリンク付きツイート、ニュースアカウントの引用リプライはもちろんだが、ニュースアカウントの普通のツイートも、リプライが付いていたりする。SNSを使っている限り、ニュースとのファーストコンタクトにオピニオンが付いてくることは避けがたい。

そのやり方だと、よほどのことがない限り、そのオピニオンの影響を受けてしまうことになる。なぜならツイートの構造上、先にツイート主の意見を目にしてから、ニュースを読むことになるからである。いや、そもそもコメントだけを見てリンク先のニュースを読まない人も多いはず。リプライを読むと、まともに読んでないのが丸わかりの人がいるし。

ニュースに中立性を求める人はめちゃくちゃ多いのに、実際は「コメントを先に念頭に置いてニュースを読む」という、中立でない読み方をしている人ばかりだと感じる。

だからニュースをニュースのまま、読む機会を作らないといけない。TLで不可抗力的に目に入ってしまうことは避けられないけど、少なくともSNSをニュースリーディングの軸にしてはいけない。軸となるメディアを別に持った上で、サブメディアとしてSNSを使うべきだ。それはつまり「ニュースに対して自分はどう思ったか」の時間を作る、ということだ。SNS経由のニュースだと、自分が考える余地のないままニュースを受け取ってしまいかねない。「ニュースについて考える」のではなく、「このニュースに対する見方は、どういうやつがいま優勢かな?」という様子伺いに終始してしまうかもしれない。

自分の場合はNHKのテレビニュース(ニュース7。なぜなら一番コンパクトだから)を毎日見て、それを軸にしているけれど、とはいえSNSの接触頻度が高くなったら、自覚なくそっちが事実上の軸になってしまうかもしれない、という恐れがある。それは避けたい。

さて、ではどうするか。

まず、「見たいものは見たい」という気持ちは尊重しようと思う。「(一定時間の)禁止」が一番手っ取り早いし、それができる人はそうしたほうがいいと思うが、それができない人のほうが多そう。自分はできない。

「見たいものは見たい」という前提の上で、接触頻度を減らす方法として考えたのが、「画面をモノクロにする」である。iPhoneだとアクセシビリティ→画面表示とテキストサイズ→カラーフィルタで設定できる。ディスプレイの右上からバーッと下ろしてくる画面にショートカットを設定することもできる。

実際にやってみてほしいのだが、モノクロにすると、明らかに「画面の誘因力」みたいなものが下がる。でも必要な情報は摂取することができる。個人差はあるだろうが、カラー時に比べるとかなり違いを実感できるのではないか。見ることを禁止しなくていい。見たいだけ見ていい。でもそのうち飽きる。そういう方法論である。

これ、おそらくSNSの接触頻度を下げる最強の方法ではないかと思うのだが、目下の問題は、他のアプリを使うときはモノクロだと不便なので、カラーに変えて、モノクロに戻すことを忘れたまま使い続けること。ホーム画面にスティッキーズみたいなのがあればいいんだけど(壁紙に注意書きを書くのは避けたい)。

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