おへその国からこんにちは

ハロプロのファンなら知る曲、『おへその国からこんにちは』のMVが、ついに公式から公開されました。今日は、この曲の歌詞について書いていこうと思います。

ちなみにわたしの所属しているゼミでは、この曲が音姫として使われていました。一昨年の冬休みにゼミの人とお泊まりしたんですけど、排泄音を消すための音楽がこれだったんです。誰かがトイレに行くたびに流れるノリノリサウンド。「もう耳にこびりついたからトイレ行くな」と誰かが言い始める始末でしたが、普通に違う曲を音姫にすればよかったのでは?と今なら思います。てか、何でこの曲が音姫に抜擢されたんでしたっけ?

話を本題に戻します。『おへその国からこんにちは』の歌詞に関して、ですね。

いや、おへその国ってどこやねん。おへその国というワードの意味がわからなすぎて、初っ端から脳みそ消し飛びそうです。

わたしは、「おへその国」は「子宮」だと思います。ちょうどおへそのあたりに子宮がありますよね。「おへその国からこんにちは」というフレーズは、うちらはみんな、子宮から生まれてきたんだぜ!っていうことを言いたいのかなぁと思いました。でも、それだと歌詞の辻褄が合わないんですよね。

元気なのが取り柄
嫌なことなんて全部打っ遣って
明日に持ち越さない
そんな性格な子ばかり居る

そんな性格な子ばかりいる「おへその国」が子宮だとしたら、、、この曲は、生まれる前の性格ポジティブベイビーだけの歌になってしまいます。だから広義の「おへその国」は、やっぱり「地球」だと思います。つんくさんはよく、地球のことを歌にしますよね。この曲もそういう地球ソングのひとつではないかと。地球で暮らすわたしたちは、みんなおへその国(子宮)から生まれてきたから、みんなおへその国の住人だよ、というイメージです。完全に偶然だと思いますけど、子宮と地球は韻を踏んでいるんですね。面白い。

歌詞の「打っ遣って」は「うっちゃって」と読みます。「うっちゃる」とは、「放っておく」みたいな意味らしいです。わたしは音だけで聞いていたとき、「売っちゃって」かと思っていました。

弱気な発言はおやめなさい
うちらと一緒に楽しく過ごそう過ごしましょう!
貴方の未来は君のもの
自由な発想!

つんくさんの曲はストーリー優先というより、リズムやメッセージ優先だと思っているので、時にただの言葉の羅列に見えるときがあります。だからこそ、じっくり考えていくのが楽しいんです。

Aメロにあったように、「おへその国」には「嫌なことは明日に持ち越さない」性格の子しかいないんです。だから、同じ「おへその国」の住人───この曲を聴いている「あなた」に向かって、「弱気な発言はやめて、うちらと楽しく過ごそう!」と言っているのだと思います。あなたの未来はあなたのものだから、自分にはできないとか、無理とか弱音を吐くんじゃなくて、もっと自由な発想でものごとに取り組んでみようよ、という励ましのメッセージですかね。

愛し合えるから
認め合えるんだ
きっと 優しさはその胸に届くから

このフレーズが好きです!相手のことを愛していれば、相手の考えや過ちを認めることができるんです。「ああ、そういう考え方もあるよね」「そういう失敗もあるよね」と、いったん相手をそのまま受け止める、これが認めるということだと思います。そうした行為は、優しさですよね。そして、優しさはきっと相手の胸に届くんです。

分かち合えるから
夢が叶うんだ
きっと どこまでも楽しめるわけだから
そんな国だから

「わかり合う」ではなく、「分かち合う」。これは辛いことを共有するという意味です。ひとりで夢を叶えることは不可能です。どんな人も、夢を叶える時に誰かの力を借りています。夢を叶える途中の苦しいときに誰かを頼って、苦しみを共有し、そして乗り越えていくからこそ、夢が叶うんです。そうした方が、夢を叶えることを楽しめるはず。地球は、そんな国です。

笑顔で万事OK
みんなつられちゃって笑顔
旅行も楽しいよ
素敵なスポットを探検しよう

「楽しくなること」を言っているのかなぁと思いました。なんでも笑顔でやれば、みんな笑顔になって楽しくなるし(わたしは無理だけど)、おへその国には素敵な場所がたくさんあるから、旅行も楽しいよってことですかね。つんくさんは地球や自然に感謝、みたいな歌詞が本当に多いので、ここらで地球の素晴らしさを語っていてもそんなにおかしくはないと思います。

そりゃ寂しい日だってあるだろうし
なかなか上手に事が運ばない日もあるさ
未来の勝者になる日も
遠くはないさ

ここで初めて、わたしたちの心に寄り添ってくれるような歌詞が出てくるんです。これがなかったら、わたしはこの曲がそんなに好きじゃないかも。それはさておき、地球にお住まいの皆さん、ありますよね?寂しい日や、上手に事が運ばない日。わたしはそっちの方が多い気がします。そんなネガティヴを受け止めた上で、未来の勝者になる日も遠くはないよ、と励ましてくれるのがこの歌詞です。「勝者」は、人それぞれかな。その人がどんな夢を掲げているかによって、勝者の意味合いが変わってくると思います。

涙が出るから
勇気も出るんだ
きっと 守るべき人にも出会えるから

この歌詞も良いですよね。泣くのはダメじゃないんですよ。悲しい悔しいという気持ちが、何かをする時の原動力になるんです。そして、そうした勇気は、守るべき人ができた時に、大きく湧いてくるものだと思います。

君らがいるから
うちらがいるんだ
きっと いつまでも幸せが続くから
そんな国だから

現代文の自己他者みたいな話になってくるんですけど、「わたし」という存在は「あなた」という存在なしには成り立たないんです。「あなた」がいて初めて、わたしは「わたし」を認識しています。「わたし」の存在意義は「あなた」だし、「あなた」の存在意義は「わたし」。そうやって、互いが互いを成り立たせていることをわかれたら、この地球は幸せが続くはずです。

歌詞全体を見て、1番は明るいことをずっと言っていますが、2番は少し暗いというか、ネガティヴなことも言ってますよね。わたしはね、ネガティヴさのない明るさは、ただの無知だと思うんです。苦しみを知らなければ明るくいられるのは当たり前です。苦しみを知った上で明るく生きられることが、真の明るさだと思います。この歌詞の、「そんな(明るい)性格な子ばかりいる」は、無知の明るさじゃない、辛さを知った上で明るく生きることができる子、を表現したいのかなぁ、と最後に思いました。

つんくさんは、はまちゃんに「へそんとこよろしく」って言わせたかっただけって言ってましたけどね。まあオタクがゴニョゴニョ色々考えるのは自由なんで。とりあえず、このへんで終わりにしたいと思います。

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