マネーフォワードの金融関連事業と金融犯罪対策組織の取り組み
こんにちは!中途採用部の川口です。
金融テクノロジーの進化は、私たちの生活を便利にする一方で、新たな金融犯罪のリスクも生み出しています。マネーフォワードでは、Pay事業本部に金融犯罪対策組織を立ち上げ、そういったリスクに対応しています。今回は、マネーフォワードで金融犯罪対策を行っているメンバーから、業務や組織の魅力、求める人物像について聞きました。
プロフィール
金融犯罪対策チームの所属しているPay事業本部のミッション
Pay事業本部は「キャッシュレスでお金をもっと前へ」のミッションを掲げ、キャッシュレス決済の普及のため、様々な施策を推進しています。
『マネーフォワード Pay for Business』のサービスリリースから約3年が経過しましたが、 おかげさまで事業は順調に成長しており、事業成長に耐えうるオペレーション体制の構築が急務となっています。ユーザーやトランザクションが増加すると不正利用の可能性も高まり、未然に防止するための対策(フィルタリングや取引モニタリング業務など)の負荷も増加します。
Pay事業本部では、機能拡張を行いながらもユーザーが安心して事業用カードを利用いただける体制の構築を目指しています。
金融事業に力を入れている背景
川口:マネーフォワードでは、『マネーフォワード ME』や『マネーフォワード クラウド』など、個人や法人向けの様々なサービスを展開しています。サービスも好調に成長しているかと思いますが、そんな中で金融関連事業に力を入れている背景や、どのようなミッションを持っているのか教えてください。
長谷川:私たちが金融関連事業に力を入れるのは、Fintech(金融テクノロジー)とSaaSの融合がもたらす大きな可能性を感じているからです。これまでの積み重ねにより、SaaSに関するオペレーションについては豊富なナレッジと経験を持っており、それを活かして金融サービスとSaaSを組み合わせれば、ユーザーにとってより便利で効率的なBtoBの支払い体験を作っていけると考えています。
川口:SaaS×Fintechの目指す世界というのはどのようなものなのでしょうか?
長谷川:『マネーフォワード クラウド』では、請求書や領収書の受領から会計処理までを自動化していますが、蓄積したデータの活用によって、さらにその先のFinance機能までをシームレスに実行できる世界を実現したいと考えています。
つまり、SaaSの中にFintech機能を組み込むことによって、SaaSユーザーに向けた新たなFintechサービスの提供を実現していく取り組みです。
例えば、取引先への振込も、企業間送金のFintech機能をSaaSに内包できれば、ワンクリックでシームレスに支払いまで完了することが可能になります。
また、SaaSとFintechをかけ合わせることで、これまでのスキームでは難しかった決済や資金調達も実現できるため、ユーザーの事業成長における多様な選択肢を提供できる世界を目指しています。
川口:SaaSのノウハウがあり、多種多様な多くのお客様の期待に応えてきたマネーフォワードだからこそできる挑戦ですね!
具体的にはどのようなサービスを展開しているのでしょうか?
長谷川:SaaS×Fintechでの機能第一弾として、『マネーフォワード Pay for Business』の提供を開始しました。 『マネーフォワード Pay for Business』は『マネーフォワード クラウド』のデータを活用したFintechサービスです。
「あと払い機能」では、『マネーフォワード クラウド』上の会計データや入出金情報をもとに、最短10秒で与信を判断し、利用限度額を算出しています。
川口:一般的には1日以上かかる与信審査が最短10秒とは、とても早いですね!
長谷川:そうですね。これは、SaaSのデータを活用して、より利便性の高いFintechサービスを提供できた一例と考えています。他にも、設立間もない企業や中小企業、資金調達はしているが赤字が続いているスタートアップ等では、法人用クレジットカードの審査が通らず、法人カードが作れなかったり与信額が希望を満たさないケースがあります。その点、『マネーフォワード Pay for Business』では、SaaSに蓄積したデータをベースに審査を行うことで、カードを発行することができたケースもあります。
川口:多くのデータを持っているからこそ独自の与信モデルを組むことができ、より可能性を広げることができるというのも素敵なことですね!
立ち上げ背景やミッション、サービス内容や提供価値に関して、ご紹介ありがとうございました。
ここからは健全な金融ビジネスを提供する上で欠かせない金融犯罪対策について、聞かせてください。
マネーフォワードとして金融犯罪対策に取り組む姿勢
川口:金融犯罪対策に関して、会社としての位置付けや必要性をどうお考えでしょうか?CCOとしてのご意見をお教えください。
坂:マネーフォワードは「すべての人の、『お金のプラットフォーム』になる。」というビジョンが示す通り、オープンかつ公正な「お金のプラットフォーム」を構築することを目指しています。
そのためには、ユーザーにとって利便性の高いサービスであるだけでなく、ユーザーが信頼できるサービスであることが必要不可欠となります。
金融システムは、個別の金融機関が行う送金、決済等の様々な機能が集積して資金の流れを形成してネットワークを構築しており、金融システムの参加者である当社においても、堅牢な金融犯罪対策を講じることで、金融システム全体の健全性を維持する必要があります。そういった安定したシステム、強固なセキュリティのほか、適切な金融犯罪対策が行われていることで、ユーザーから信頼され、安心して利用できるサービスが生まれると考えています。
川口:なるほど。
ユーザーからの信頼を得るということを大事にしているのはもちろんのこと、マネーフォワードのサービスとしてだけではなく、社会全体における重要な役割として、責任をもってシステム構築運用からセキュリティ対策、金融犯罪対策を行っているんですね!
金融犯罪対策を行うチームに対してどのような期待をされていますか?
坂:そうですね。
その金融犯罪対策チームは、当社全体の信用を守り、持続的な成長を支える役割を担っており、その存在なしには、当社のビジョンは達成できないと考えています。
金融犯罪対策チームのメンバーには、高度化する金融犯罪防止の最前線で専門知識と洞察力を駆使し、複雑化するリスクに対して、積極的に取り組むことを期待しています。
川口:マネーフォワードが目指すミッションやビジョンの実現のためにも、とても重要なポジションだということが分かりました。
金融犯罪対策の状況や体制
川口:SaaS×Fintech戦略を推し進めていくにあたり、安心・安全な仕組みづくりは肝となってくるとのことですが、現在はどのような体制なのでしょうか?
山上:当社では、提供サービスがマネーロンダリングなどの金融犯罪に利用されることがないよう社内体制を整備しています。 その中で、金融犯罪対策チームは最前線でビジネスを行う第1線の部門に属し、金融犯罪利用を防止する業務を行っています。それに対し第2線のコンプライアンス部門は独立性を確保しながら支援や牽制を行います。
また、当社は、マネロン・テロ資金供与対策を統括するため、マネロン・テロ資金供与対策に係る統括責任者を指名しています。
川口:具体的にはどのような業務を行っているのでしょうか?
山上:金融犯罪対策チームのメンバーは、当社が直面するリスクを正しく理解した上で、取引モニタリングやフィルタリングにより疑わしい取引等を適切に検知し、関係当局に疑わしい取引の届出を提出するなどの業務にあたります。
コンプライアンス部門はリスクの特定及び評価、研修の実施等の金融犯罪対策チームの支援や牽制を行います。これらの業務の状況は統括責任者に報告され、適切な指示を受けます。
川口:業務を進めるにあたって大事にされているポイントなどあればお教えください。
山上:金融犯罪対策の実効性を確保するためにリスクを把握し各業務を連携させることが非常に大切になってきます。担当以外の業務についても把握したうえでリスク低減措置を講じる必要があります。
マネーフォワードの金融犯罪対策チームは少数精鋭ということもあり、お互いに協力・連携しながら一連の業務を幅広く担当しています。断片的な対応ではなく包括的に金融犯罪に対応するため、検知からクローズまでの一連の業務をスピーディーに行うことができます。
川口:少数精鋭のチームで包括的に対応し、スピーディーに業務を進めていることや、コンプライアンス部門との連携など、組織全体での協力体制が構築されていないと、なかなかできないことですね!また、幅広い業務を担当しながらもチームでフォローし合えるのも素晴らしいですね。
金融犯罪対策チームの魅力
川口:金融犯罪対策チームとしてのやりがいや、ならではの魅力をお教えください。
長谷川:大きく以下のような3つの魅力があると思います。
一つ目が業務範囲の広いことで、スピード感のあるスキルアップができる環境だということです。金融犯罪対策組織としては、まだまだ成長フェーズとなります。そのため、新しいものを作り上げたり、状況に合わせてスピード感を持ってブラッシュアップして運用していくなど、成熟した組織では経験できない生み出し育てていく経験を多く積むことができます。
金融コンプライアンスのスペシャリストと共に、金融関連の法令を遵守するだけではなく、ビジネスモデルを踏まえた最適な管理態勢をどのように構築・運用するか学んでいくことが可能です。また、チームも立ち上げ段階のため、AML(マネー・ローンダリング防止対策)のなかで範囲を限定せずに携わることができ、幅広いスキルを身につけることができます。一連の業務をチームで協力して進めることで、スピード感を持ってスペシャリストを目指すことが可能です。
二つ目が、チームで協力し合って成し遂げていく一体感のある組織だということです。マネーフォワードは、Mission、Vision、Values、Culture (MVVC)を大事にしていますが、その中でもTeamwork・Funなどのカルチャーは良い組織を作っていく上でとても大事にしています。
新しく仕組みを作るのは大変なことも多いですが、チーム一丸となって乗り越えていくことで、チームとして達成していく一体感があります!
三つ目は、マネーフォワードの経営戦略上、非常に重要なポジションであるということです。今後SaaS×Fintech戦略を実現するサービスの拡大に向けて、今その土台を作っていっているところなので、とても重要なフェーズですし、将来的には重要な戦略の柱になっていく領域に関わることができます。
また、金融犯罪を未然に防ぐことや被害の防止をするというのは、とても社会的な意義があることです。それを自らの手で貢献できるというのはとても大きなやりがいとなります。
会社や事業の成長への貢献を感じられますし、スピード感を持って成長していくことができる、エネルギッシュなポジションです!
東証プライム市場に上場する企業である一方で、ベンチャーらしさも多く残る環境でチャレンジしていただくことが可能です。
どんな方に向いているか?どんな方が活躍できるか?
川口:重要なミッションであり、また少数精鋭部隊ということですが、これから仲間を増やしていくにあたってどんな方にジョインしていただきたいですか?
山上:様々な業務を一貫して行うことができるため、「色々なことに挑戦してみたい!」という方、またサービスの新規性や犯罪の高度化に伴い変化を加えていく必要がありますので、「変化に強い方」や「新しく仕組みを作ることが好きな方」に向いていると思います。
川口:どんな方だと活躍しやすかったり、業務を楽しめたりすると思いますか?
山上:金融犯罪対策チームとしても会社全体としても、現場に権限移譲されていることが多く、手段に囚われすぎず、「目的」を大事に業務を組み立てていくことが必要とされます。そのため、待ちの姿勢ではなく攻めの姿勢で主体的に業務を進めることができる方だと活躍しやすいと思います。
また、これから組織が拡大していくので、組織づくりに携わりたい方やチームワークを発揮して大きなことを成し遂げていきたいという方だと、より楽しみながら仕事ができると思います。
メッセージ
最後に、マネーフォワードの金融犯罪対策チームへ興味を持って下さった方へ一言お願いします。
▼坂さん
マネーフォワードのビジョン達成、かつ、金融システム全体の健全性維持を一緒に目指しましょう!
▼ 山上さん
当社サービスを守る専門部隊としてご活躍いただける方のジョインをお待ちしています!
▼長谷川さん
マネーフォワードグループにおいて金融オペレーションを担えるセントラルな組織にしていきたいと思っています。ジョインお待ちしております!
マネーフォワードの金融犯罪対策組織は、金融テクノロジーとSaaSの融合を推進しながら、ユーザーの安心と信頼を守るために日々努力しています。新しい挑戦を楽しみ、変化に対応できる方々からのご応募をお待ちしています。
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