見出し画像

インドネシアのちょっと田舎を旅する時のコツ 応用編(2024年1月)

応用編という名前にしてますが、書ききれなかったので別の記事にしたというのが近いです。


1.島での挨拶の流儀

島や田舎で最も重要なのは何をおいても挨拶です。
ちゃんと挨拶する人の比率がとても高い。特に小さい島になればなるほどこの傾向は高まります。

なので、インドネシア語の挨拶は必ず覚え、かつ感じよくできるようにしておいてもらいたいところです。
朝はスラマットパギ、正午からはスラマットシアン、午後3時以降はスラマットソーレ、日暮れ時以降はスラマットマラム。

そして、ただ挨拶を発するだけでなく、挨拶の仕方にもいろいろあるので、今回は島での挨拶の方法について、体験を通じてわたしが学んだ流儀を伝授します。
是非とも気持ちの良い挨拶をして、島人との交流を楽しんでください。

基本的には相手と同じように挨拶しておけばまず間違いないので、相手の挨拶の仕方をしっかり見ることが大事。

その上で、島の挨拶は大きく分けて2種類あります。

(1)丁寧なあいさつ

人と目が合った時に、にっこりと笑い軽く頭を下げる。
あるいは、少しくだけた感じになると、軽く手をあげる。
くだけた感じになるのは、大抵声をかけられた場合で、ハローとかミスターと呼びかけられる時にそうします。
その場合、相手は外国人との交流を求めている場合があるので、わたしの場合挨拶はあえてインドネシア語を使わず、元気な声で「ハロー!」というようにしていました。

(2)男の挨拶

頭を下げるのではなく、顎を軽くあげる。それだけです。何も言わない。
それが島における男らしい挨拶というものです。
ちなみにわたしが今いるバンドンは、品のよいスンダ人の町ですから、顎を上げる挨拶はほぼ見ません。

やり方は2種類あります。
真顔で目を合わせたあと、阿吽の呼吸で相手から視線を外さずあごをあげ、その後ニコリとやる。
もう一つは目を合わせた後、にっこりしながら同時に顎をあげる。

これをどういうシチュエーションで分けるかというと、なかなか難しく、相手の様子次第だとしか言えません。とても曖昧で直感的です。

なんとなく、相手がこっちを一人前の男として見ている、そしてこっちも相手をこいつは男だと見ている場合に、真顔で顎をあげてからにっこりパターンになります。
どっちかというと、相手に合わせている感じですね。

島人同士は友人関係にあると、真顔で顎をあげて終わりの場合も多いです。

ただし、いくら男同士の挨拶といっても、相手が老人の場合に、黙ってあごを上げるような失礼なことはできません。
わたしは年寄りには敬意を払いたいのです。それがインドネシアの文化だし、日本の文化でもあります。

わたしの経験上、老人は動きがゆっくりなので、こちらを見て少し止まりながら手を上げてくる。そうした時、わたしはほぼ立ち止まり、敬礼して挨拶します。
彼らはとても満足し笑顔になり、わたしも笑顔になる。老人の周りの親類たちだって悪い気はしないです。

2.下痢になった場合の対処法

旅の途中で下痢になるのは何としても避けたいところですが、旅の期間が伸びれば伸びるほど下痢になる可能性は高まります。
ホテルで安静にしながら回復を待つのが一番ですが、そうもいかないときもあるでしょう。

わたしの場合も飛行機をキャンセルしたくないので、無理して長時間移動したことがありました。飛行場まで2時間の車の旅です。
どうしたかを書きます。
- まず出すものがないよう、食べたり飲んだりを控える。
- 直前でトイレに行って出しておく。
- 途中で漏れそうになったら車を止めてもらうため、あらかじめ運転手にお腹を壊しているので、途中でトイレに行かせてもらうかもしれないと言っておく。
- トイレの場所で止めてもらう

田舎の島でトイレがある場所はガソリンスタンドです。インドネシアのガソリンスタンドは国営の独占企業プルタミナ社がやっています。
あるいは店で買い物をしてトイレを貸してもらう。
わたしの場合、運転手がここにしておけと言った、警察署のトイレを借りました。本当に借りれんのかよとドキドキでした。 

飛行機に乗ってしまえばトイレがあるので大丈夫です。フェリーもトイレがついています。
問題は何時間もかかるバスや車での移動です。

下痢の対処法は以下の記事をご参考にしてください。

3.だまそうとしてくる人間への対処法

田舎にだまそうとしてくる人はいませんが、中途半端な田舎にはいます。

旅に慣れたころ、何か刺激がほしいとか、冒険談がほしいみたいな感じになってあえて巻き込まれに行きたくなる瞬間はあるでしょう。魔が差したみたいな状態です。わたしも若い時はそうでした。
でも本当にやめておいたほうがいいです。まともな人たちとの交流に時間を割くべきです。

あやしい人間の特徴3つ
1.日本語または英語で話しかけてくる。かつ不自然に丁寧な言葉遣い。
2.日本人の友達がいるといってスマホの写真やメールを見せてくる(昔は手紙でした)。
3.どこか別の場所に連れて行こうとする。

あやしくない人も中にはいるかもしれませんが、この3つが揃った場合は立ち去るべきと思います。30年以上前から定番です。
立ち去るやり方は、どうもありがとうと言いながらひたすら歩き続けるとか、別の店に突然入り店の人と話し始めるとかです。

どうしても立ち去れずに会話を続けなければいけない場合、相手のペースに巻き込まれない、会話を成立させないことが重要です。
ペースに巻き込まれないやり方3つ
1.まったく相手の話を聞かない。要は見当違いの話をするのです。「今日はとても暑いですね」「そうだ早くホテルに戻ってメールを返さないといけないんだった」「ちょっと何を言っているのかわからない」など。
2.しつこい場合は、頭がおかしくなった人のように、同じ言葉を言い続ける。例えば何を聞かれても「わたしは夜ご飯に何を食べるか考えているんです」とか「はやくホテルに戻らないと。オジェックはどこかな」と言い続けるなど。
3.何か親切なことをしてくれようとしても受け取らずに無視する。

イライラして怒鳴るとか顔に出すとかはあまりしないほうがいいですね。要は相手を怒らせるのは全く不要ということです。
とても丁寧に礼儀ただしく、ただし人間としては最低の態度を示すのが対策です。
そしてタイミングを見て立ち上がり、「どうもありがとう」と言いながら去って行ってください。

4.あると便利なもの

あまり普通の人が持っていくことをススメていないものをあえて選びました。旅のスタイルは人それぞれですので、あくまでも参考ということで。

1.ヘッドライト
わたしは山に行く道具をベースに普通の旅では使わない道具を外していくやり方を取るのですが、ヘッドライトはどんな旅にも持っていきます。
停電が起きたとき、夜道が真っ暗なときにとても便利です。
インドネシアの田舎に行くと、停電は頻繁に起きますので、覚悟しておいてください。
スマホにも懐中電灯の機能がついていますが、片手がふさがるのでわたしヘッドライト派です。

2.方位磁石
方位磁石はスマホにもありますが、スマホの機能が使えなくなるときがあり、わたしには便利です。今回の旅でいえば、温泉を探して森の中で迷ったとき、心強かったです。
町を歩くときも、とくに最初に来た町では方角はいつも確認します。

島の地図を頭に入れる方法で一番手っ取り早いのは、山の位置と標高差です。
よくあるパターンは島の真ん中に大きな山があり、そこからなだらかな斜面が続き海にいたる部分に町があります。横の道路はほぼ高さが一定、縦の道路は山から海に向かい坂になります。
大きな島の内陸部の町であっても、山の中の平野と言うのはだいたい盆地になっていて、いわゆる扇状地(川の土砂があふれてでこぼこを埋め、なだらかな傾斜が生まれる)です。やっぱり坂があるんですね。

坂の傾斜を見て下りかのぼりか、坂道に垂直に交わる水平の道の左か右かで方向がわかります。

3.大きな布
飛行機が寒い、フェリーのベッドで何かかけたい場合にとても重宝します。
また、宿によっては掛布団も毛布も出してこないでベッドだけのところもあります。
今回わたしは持ってこなかったのですが、途中でイカットの大きな布を買おうか本気で迷いました。結局バックに入らないので我慢することにしました。
フリースの毛布はかさばるので荷物が増える原因になり、迷うところです。

4.カップ
わたしはいつもコッヘルを持ち歩いており、とても重宝します。インスタントおかゆやコーヒーを何度も作りましたし、インスタント味噌汁も作りました。
ただ、代用品はあり、例えばカップラーメンを食べた残りのカップをきれいに洗って使う方法もあります。
宿によっては共同キッチンでカップが置いてあるところもあります。

5.雨具
傘は持ちませんが雨具は持ちます。インドネシアは突然夕立が来るので、そんなときバイクに乗っていると凍えてしまいます。
雨具のよいところは防寒具にもなるところです。例えば飛行機が寒いとき、ホテルで冷房が直接体にあたって寒いときなど、雨具を着れば風を遮断しますので寒くありません。
できればゴアテックスで通気性がよければ快適なのでいうことなしです。やっぱり安い雨具は、むれるんですよね。

6.はし
山には4徳(スプーン、フォーク、ナイフ、缶切り)を持っていきますが、飛行機に乗るとき預けないといけなくなるので、飛行機に乗る旅では使えません。
その代わり、はしを持っていくようにしています。
はしはかさばらなくてよいですし、魚を食べたり、ラーメンを食べるときに便利です。

7.旅館でもらうぺらぺらのタオル
わたしは帽子は持たず、タオルを頭に巻きます。それで十分帽子の代わりになります。
バイクでヘルメットをかぶる時は首に巻き、首の後ろの日焼けを防ぎます。
タオルは他に身体を拭くのに使いますが、わたしの場合はハエを殺すのにも使います。タオルを鞭のように振ってハエを殺します。
今回20匹以上は殺しています。

8.メッシュの下着
わたしの愛用品はモンベルの速乾下着です。登山用です。
温泉にはこの黒いパンツで入ることにしています。そして上がると水ですすいで絞ってから履きなおし、そのままズボンをはいて移動します。1時間ほど履いていると乾いてしまいます。
さらに、このパンツを洗う日は、お風呂の身体を洗うタオルのように石鹸をつけて泡立てて使い、ついでに洗濯したことにします。

9.クリップ
厚さ1㎝くらいの書類を挟むクリップです。挟むところが黒くて指で押して開くところが銀色のやつですね。
旅行中にお菓子を買うとき、全部食べ切らずに残すと思うんですよね。そのとき袋を閉じるのに使います。
わたしは大、中、小を持って行ったのですが、“大は小を兼ねる”がこの品はとても当てはまり、大だけにしとくんだったと思いました。

輪ゴムでもいけそうな気がしますが、わたしはクリップ派ですね。

10.糸ようじと綿棒
現地のコンビニでも売っていますが、こんなに要らないというくらい大量に入っているんですよ。わたしは基本歯にものが挟まっているときしか使わないので、週に1,2度の頻度です。10個あれば十分なんですね。
だから限定数を持っていきます。
綿棒も同じです。わたしは無性に綿棒で耳を掃除したいという欲求にかられるときがあり、全部で10本あればいいんですが、コンビニで買うと200本くらい入っているんです。

5.現地で買えるもの

1.洗剤、石鹸
インドネシアは所得が低い人が多く、一回分に小分けにした洗剤やシャンプーが売っています。
わたしはいつも家で使い残した洗剤を持っていきますが、途中でなくなっても全く問題ありません。
わたしはシャンプーを使わない派ですが、シャンプーとリンスも小分けで売っていますのでご安心ください。

2.爪切り
爪は2週間以上旅に出ていると切らないといけないくらい伸びます。
ホテルで貸してくれと頼んでもたいてい貸してくれず、わたしは店で買いました。12,000ルピア(120円でした)。

3.服
わたしはTシャツ、パンツ、靴下は家でも一番ぼろく廃棄が近づいているものをあえて選んで持っていきます。途中で破けたら、みやげのTシャツを買って着ます。

4.虫よけ、日焼け止め
好みがある方は別ですが、コンビニで売っています。

5.ビーチサンダル
日本から持っていくのでもいいですが、現地に行ってから必要だと思えば買えばいいんじゃないでしょうか。わたしは登山靴派なので、キャンプでも旅でもビーチサンダルは必須で、最初から持っていきます。

6.温泉の探し方

最後です。旅行先で温泉に入りたいという方のために、わたしがどうやって温泉を探しているか方法を教えます。

Google mapを使います。検索ワードを入れるときの言葉使いが重要になります。
以下のWordを入れて、行きたいエリアに絞って検索してみてください。
‐ Air panasアイル パナス:(Air:水、Panas:熱い)
‐ Pemandian air panasプマンディアン アイル パナス:(Pemandian:浴槽、あるいはプール)
‐ Sumber mata airスンバー マタ アイル:(Sumber:源、Mata:泉)
‐ Sumber air panas
1つのWordではなく、いろいろなWordを入れて検索結果を比べるのが大事です。別の温泉が見つかる時があります。

例えば、わたしが4月のレバランで行こうと思っているパプアで「Air panas」を入れてGoogle map内を検索するとこんな感じになります。

ははーん、どうやら温泉がありそうだな、と分かると、次はどんな温泉か見てみます。
Mapのカメラのマークをクリックすると写真や動画があがってきます。

写真を見てこの温泉はよさそうだなと思うと、次はGoogleにその温泉の名前を入れて検索します。
地元の新聞や個人のブログが上がってくるときがあります。
その中でこれは大事な情報が入っていそうだと思えば、Google translateの力を借りて英語に変換します。
Google translateは文章を翻訳してくれるサービスだけでなく、ファイルやウェブサイト自体も丸ごと翻訳してくれるのです。
正直いって質はあまり良いと言えませんが、無料で容量無制限なので、これでもありがたいです。
昔に比べれば信じられないほどレベルが上がっています。

翻訳はインドネシア語➔日本語ではなく、インドネシア語➔英語がおススメです。
インドネシア語から日本語に翻訳するのは難しいようで、かなりおかしな日本語になってしまうのに比べると、英語はまともな文章になります。

温泉探しの注意点としては、Mapに出てくる場所が全く違うときがあることです。おそらく誰かが場所を保存するときに間違えてしまったのだろうと思います。
同じ名前の温泉が少し離れた場所にあったりすると、どっちかが間違えているかもしれないと予想して、詳細に調べに行きます。

以上となります。
最後までお付き合いいただきありがとうございました。
みなさんの旅が充実したものになることを祈っております。

基本編はこちら


この記事が参加している募集

旅の準備

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?