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インドネシアの島めぐり25日目 テルナテ島観光 バイクで一周30キロ

冒険談のような題名になってしまったが、実際のところレンタルしたスクーターで島を海沿いに周ったに過ぎない。

この島の見どころは、ポルトガルとオランダが作った砦の跡、自然景観で、旧1000ルピア札の裏面に使われていた景色もある。そういう意味では、インドネシアを代表する景勝地の一つとも言える。

島をぐるっとまわって気づいたのは、一番栄えているのはティドレ島とハルマヘラ島に面した場所で、島の南東から北東にかけて、一番ひなびているのは外洋に面した島の西側という点。
砦も南から東にかけて集中している。

そして、海沿いの道は少なく、内側を通る道が多い。海の絶景というのはあまり期待できず、登り下りも多い。自転車もいいかなと最初思ったが、やめておいて正解だった。
道は全て舗装され全く問題ない。

上の島がテルナテ。下がティドレ

トルッコ砦

かわいらしい名前の通り、砦もかわいらしい規模だ。海に突き出た岬状の地形を利用し砲台を設置している。
本来岬に続く高台一帯が砦だったはずだが、説明はなく不明。

ハルマヘラ島に面しており、海峡を通る船、または港に近づく船を攻撃する目的で作られたと思われる。

ここは入場料5000ルピアを取られる。その分だけ手をかけており、きれいな庭園になっている。
どこか一つだけ砦に行くのであれば、ここは町に近くアクセスも良いのでオススメだ。

バトゥ・アングゥス

この島が火山島であることを示す景観で、溶岩が固まったあとが残されている。
日本だと「鬼の押し出し」という浅間山の溶岩が固まったあとを見られる場所があり、規模はこちらの方が小さいが似ている。

入場料を取られるので入らなかった。

ジコマラモビーチ(Pantai Jikomalamo)

海が綺麗なことで有名で、シュノーケリングやカヌーなどを楽しむ場所。わたしは海を挟んで対岸のヒリ島を見たくて立ち寄った。

海の透明度は高かったが、海面に無数のペットボトルやカップラーメンのカップが漂っていてショックを受けた。
この日は客がいないようだった。

トリレ湖

深い緑色の湖面が美しい。英語の説明だとブリリアントブルーとなっている。
この湖の地形を見るとカルデラ湖のようにも見え、説明を探したものの発見できなかった。
湖には伝説がいくつかあり、一つは非常に深く海と繋がっているというもの。もう一つは、昔父と娘が神の教えに反して愛し合ってしまったため、罰を受けて湖に変えられたというもの。
湖の静かな湖面を見ていると、何か伝説を考えたくなる。日本にあれば龍が住んでいると言われそうな湖だ。

ここだけ観光客がいた。

アケリチャビーチ(pantai Akerica)

西岸にいくつかあるビーチの一つ。なんてことはないビーチだが、道路から近いので行ってみた。
砂浜に地引網をしたあとだろうと思われる網が広げられており、人が集まっている様子だったので近づいてみる。

浜につけた船から手で魚を運ぶ。その後重さを測って記録すると、大きなタライに入れ皆一緒になる。
品種によって単価の区別はしないようだ。

すると魚が大量に取れている様子だ。地引網では取れないような遠洋の魚もいて、漁師船が次々と浜に上がって魚を持ってくる。
マグロ、アジ、イワシ、スズキ、マグロの子供がいる。マグロはやっぱり迫力が違う。

かなり大きなイワシ アジは肌に黄色い部分があり日本のアジと少し違う

わたしはおせっかいにも、これらの魚が日本で何と呼ばれている魚か、集まっているおじちゃんおばちゃんに披露した。
結構喜んでくれて、「アジ」とか「スズキ」と言い始めた。マグロがなかなか覚えられないのに気に入ったらしく、もう一回教えてくれと何度も言われた。

カステラ砦

一番古い砦で、1522年にポルトガルが作った。他の砦はセメントで表面を固めているのに対し、ここは風化するがままになっていて、歴史を感じる。
この砦は、ポルトガルがテルナテ島を追い出されるきっかけとなった、ハイルン王殺害事件が起きた場所で、うっそうと茂る木々を見ながらわたしは感慨深かった。

ポルトガル勢はテルテナを追い出された後、テルテナと敵対するティドレ島に行き同盟を組むことになる。ティドレの王はいくらテルテナ憎しといえど、なぜ王様を騙して殺しちゃうような人たちを信用したのかわからない。

個人的にはこの砦が一番好きだ。歴史の舞台になった場所というだけでなく、栄枯盛衰の儚さを感じる。
セミが鳴いていたらもっと良かったのだが、この島にセミはいないようだ。

ラグーナ湖(ンガデ湖)

旧1000ルピアの裏面に描かれた風景が見られる場所として知られている。
綺麗な写真を撮れる場所は1ヶ所しかなく、そこは色々金を取られる。
わたしは知らずに写真を撮ってもらったら10,000ルピアも取られてしまった。
バイクの駐車料金も取られる。

インスタ映えする写真が撮れるよう、色々工夫しているので金を取るのも仕方ないだろう。
景色は綺麗ではあったが、島が並ぶ美しさで言えば、瀬戸内海はもっと綺麗だけどなと思ったし、インドネシアでもこれくらいの場所は他にもたくさんあると思う。

過去の歴史やストーリー込みの景勝地なのかもしれない。

カラマタ砦

海に突き出た砲台の砦で、綺麗な形を保っている。
方角的には、海峡の先にあるティドレに対峙しているような立地で、砲台の隙間からティドレ島がよく見える。

正面のてっぺんが雲に隠れた山と左の緑がティドレ島

規模からして同じような形の砲台があと3つはあったんじゃないかと思うが、説明文になく、よくわからない。
全体の縄張り図がほしいところだ。

なるべく綺麗に保存されている砦が見たければ、ここか、次のオラニエ砦がいいだろう。

オラニエ砦

ここが堀も含めて一番残っている。今でも使われているからだろう。
オランダが建てた砦で、当時からの建物だという木造建築もある。建物の中にいた軍人らしき人が言っていた。
町の中心部にあり、高低差のない平地に建てられているため、防御は犠牲にして統治のしやすさを重視したものと思われる。おそらく他国との戦争というより、現地人の反乱対応ではないだろうか。

京都の二条城の本丸部分だけのような感じの場所だ。

マヤ・マブク公園

名前は公園(タマン)だが、公園はなく、看板があるだけの場所だ。
町を上から見てみたいと思い、行ってみた。
カフェがある。

カフェといってもインスタントの粉コーヒーを入れてくれるだけの場所だ。
あまりやる気はない。
わたしは5000ルピアでコーヒーを入れてもらい、ゆっくり飲みながら景色を楽しんだ。
想像していた通り、町はかなり広範囲に広がっており、山の裾野が最後緩やかになって平地に近づくあたりに、ぎっしりと家々が建ち並んでいる。
これは絶対に夜景が綺麗な場所だと思う。

王宮

本日は休みだったので別の日に行くことにする。
夕食を食べた帰り道に、夜のライトアップがとても綺麗で、昼よりも目立っていた。

島で見る動物

毎回やっているので、テルナテ島をぐるっと回っての観察結果を記載する。
一番多いのはヤギ。
次がニワトリ。
牛、馬はおらず、犬は今のところ一匹も見ていない。
猫は街中にかなりたくさんいる。
ドブネズミも見た。やはり町ということなんだろう。

駆け足の説明になってしまった。
あまり心躍る文章にならなかったのは、わたしの心が正直に文章に出てしまった結果だ。
今日一番楽しかったのは、島の田舎の漁村の人たちとのふれあいで、あとは夕食に食べた郷土料理ポペダ(popeda)くらい。
観光名所を淡々と見て回った1日になってしまった。

郷土料理は明日も食べる予定なので、明日まとめて記載したい。
明日は船でティドレ島を日帰り訪問する予定にしている。ティドレ島には温泉があるようなので楽しみだ。

魚をくれとせがむ猫 今回の旅では初めて


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