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インドネシアの島めぐり11日目 バジャワのクリスマス

今日はクリスマス。
人口の大半がカトリック教徒のバジャワの町はお休みモードに入っていて、店もムスリム教徒がやっているパダン料理屋が数軒空いているだけでとても静かだ。

ジャカルタやバンドンにおけるレバランみたいなものかもしれない。
運転手は捕まらないし、バスもない。
わたしはモニへの移動を早々にあきらめ、宿でのんびり洗濯したりデュオリンゴでインドネシア語の勉強をしたりしていた。

だが宿の泊まり客たちが次々とレンタルバイクや自分のバイクで出かけてしまい、わたし1人になるとどうにも退屈してきて、ホストのクリスチャンに歩いて行ける場所でオススメはないか聞きだし、出かけてみることにした。

それは宿から8キロ弱の場所にある滝で、Air Terjun Ogi(オギの滝)という。
細いがちゃんと舗装された道を北に向かう。標高1200メートルの高地とはいえ、昼の直射日光はきつく、とても暑い。わたしは道ゆく人たちや通り道の人たちに愛想よく挨拶したり、寄り道しておしゃべりしながらゆっくり進んだ。

滝には2時間くらいかかってようやくついた。滝は観光名所のようで観光客がひっきりなしにやってくる。
写真を撮ってあげたり、撮ってもらったりおしゃべりした。

転勤でマタラムに家族で来たスンバ島出身の銀行員

雨が降るまでには宿に辿り着きたいと思いながら出発する。
にもかかわらず、道端で楽しそうにおしゃべりしている集団に、こっちに来てお茶でも飲んでいけと声をかけられてつい行ってしまう。

写真を撮っていいか?と聞いたら、いいけど売るなよと釘を刺された。嫌な目にあったのだろうか。

犬だらけ、子供だらけだ。
酸っぱいマンゴー、ケーキ、コーヒー、アラックをご馳走になりながらのおしゃべりタイムを楽しむ。
彼らはクリスチャンで、今日はクリスマスのための特別料理を用意しているらしい。クリスマスには何を食べるのか聞いたら「もちろんバビ(インドネシア語で豚)だよ!」ととても嬉しそうだ。
豚はどうやって手に入れるの?と聞くと、「いっぱいいるよ!見たいか?」といって家の裏手に連れて行ってくれた。
そこには竹製のおりに入れられた大きな豚、中くらいな豚、外で片足にひもをゆわえつけられた子豚が全部で3頭いた。これ以外に今日のために丸焼きにされた豚がもう一頭いたということだろう。

結局この家族の一員に50,000ルピアで宿まで連れて行ってもらうことになった。8キロの距離だと若干高めだけど、色々ご馳走になったし、帰りは上り坂が続くので辛いと思い、お願いした。

宿に着いたら今度は宿の親族のパーティー中で、食事と酒をご馳走になる。
やっぱり豚肉を食べていた。
そしてカラオケを楽しんでいる。1人で歌うというよりみんなで歌う。そして即興で面白い歌詞に変える太った愉快なおばちゃんがおり、大笑いしながら楽しんでいる。
わたしもみんなでクイーンのボヘミアンラプソディと五輪真弓の「こころのとも」を歌った。

女性陣によるカダ族(Ngada)の伝統の踊りもあり、みな本当に楽しそうで、なんだかとてもうらやましかった。
そして、こんなに楽しいクリスマスを過ごすことができ、出発を遅らしてよかったと心から思った。
これからもずっと今日の日のことを思い出すような気がしている。

まだ早いが、酒もだんだん回って来たので今日はこの辺で。

メリークリスマス!

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