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留学生寮周辺の様子とよく行く店

バンドン工科大学の留学生寮は、Jl. Cisitu Rama No.27(チシトゥラマ通27番地)が住所なのですが、通りに面しておらず奥まったところにあります。
その分、静かで安全性も高まります。

バイク1台分がかろうじて通れる細さの道で通りとつながっており、車が通れる道は遠回りしないといけません。

奥には簡易モスクがあり、その下を通り抜けていく
20:00になると入口に鉄の棒がささり、バイクは通行止めになる
チシトゥラマ通へ抜ける通路 
夜21:00に閉まって鍵をかけられる

留学生は基本GrabやGojekで遠出することが多く、また大学周辺で時間を使うことが多いため、あまり近所の店で食べたりはしません。
自炊派も結構いますし、GoFood(ウーバーイーツのインドネシア版)を使っている人もいます。

私はせっかく新しいところに住んだので、一通り様子を見て、実際に食事をしたりしながら自分の好みの店を固めていっているところです。
疲れたり時間がなくて自炊しない日は、さっと出かけてぱっと食べて食事を済ませてしまいます。

このあたりには大学やコス(かっこよくいえばアメリカでいうStudioやシェアハウスのような部屋)がたくさんありますので、見るからに学生という感じの人たちが夜ご飯を食べに来ており、さらにはバイクタクシーの運転手などの労働者も集い、雑多な客層によりいつも食堂は混雑しています。

クラスメート達が遊びに来てくれた時に、寮や周辺の様子をどう思うか確認したところ、チシトゥラマ通りは大学に近く学生から人気で家賃が高め、学生が集まっていることが犯罪者をひきつけ、窃盗事件の件数が増えているとのことでした。パソコンやバイクがよく盗まれるらしい。
「全く危険を感じないけど大丈夫かな」と言ったら、この留学生寮は通りに面していないから安全だと言ってくれました。

それでは、よく行く店をランク付けします。


1.Indomaret(インドマート)

コンビニです。
いきなりですが豆知識を一つ。インドネシアで会社名にIndoとつくところは、たいていサリムグループという華僑財閥のグループです。例えばインドフード、インドモービル(スズキ、日産、日野)、インドセメントなどがあります。このコンビニもサリムグループです。
サリムはスハルト政権とべったりだったため、アジア通貨危機後の政権崩壊により一番ダメージを受けた財閥で、その時に失った資産を少しずつ取り戻しているところです。

ここは日本と同じコンセプトのコンビニなので、生野菜と肉以外はすべてそろうといっても過言ではない品ぞろえです。
ATMまで店内にあります。
ここに行くのは、バイクタクシー用の小銭を作りに行き、お菓子や水を買うのと、特に用もないけれど気分転換で外に散歩に行きたいときに、ぶらっと入ります。
コンビ二は他にローソン、アルファマート、サークルKもあちこちで見かけるのですが、わたしの見るところ一番にぎわっているのがインドマートです。店舗数、売上ともにインドネシアトップ。

夜22:00頃 まだ賑わっている

2.Warung Cobek Aneka(いろいろなモルタル食堂)

小さな食堂です。店名が誤訳の可能性ありです。店主にCobekはどういう意味か聞いたところ、Ayam Cobekという店の名物料理があり、そこから取ったのだそうです。日本人にも合う料理で、鶏肉の照煮ですね。
ここは安いのに皿がきれいなのと、水がAQUA(ミネラルウォーター)なのがよい点です。
皿が汚いというのは決して汚れているというのではなく、プラスチックの皿が金属たわしでこすられたように傷がいっぱいついており、そこが線のように茶色っぽく染みている感じをイメージください。

他に気に入っているところは、店主の一家が働きものなところです。顔は全く似ていませんがおそらく兄弟じゃないかと思っていて、お兄さんの方が頑固もの、弟の方は愛想がよく、どちらかの奥さんが会計を任されています。

料理はいろいろとありますが、私は売り切れにならない限りソトとライスのセット(17,000ルピア)しか頼みません。
ソトはスープのことで、ソトアヤム(鳥肉のスープ)かソトダッギン(肉のスープ)のどっちかを頼みます。どっちも同じ値段です。
肉のスープに入っている肉は牛肉です。ヤギはないのか聞いたら、量が確保できないと言っていた気がします。インドネシア語がよくわからなかった(泣)。

ここのソトアヤムは、ソトバンドゥンと記載されていてますが、ソトバタウィ(バタヴィア地方:ジャカルタ周辺のスープ)みたいにココナッツベースのスープです。ソトバンドゥンは透明なスープですし、大根とピーナッツが入るのでちょっと違います。
わたしのクラスメート(ジャカルタ出身)を連れて行ったら、これはソトバタウィだと断言してました。

ちなみにソトもソプもスープの意味で、じゃあ何が違うのかと言われるとわたしもよくわかっていません。素人の感想ですが、ソトはスープが濁っていてソプは透明というイメージです。あるいはソプはコンソメっぽい感じの味です。ソトバンドゥンは本来ソプバンドゥンというべきじゃないのかとクラスメートに聞いたら、「概念的にはそうかもしれないけど、ソプバンドゥン?ないな(言葉の感覚的に違う)」という返答でした。

閉店間近 22:00頃

3.Nasi Goreng Hayabusa(チャーハン隼)

なんで“隼”という名前にしたのか聞いたら、ヒーローハヤブサからとったとおばちゃんの息子らしき若者が言っていました。日本語で鷹の一種という認識もありました。
ヒーローハヤブサってなんだと思って調べたら、オンラインゲームのキャラクターのようです。

ここは大きな中華鍋2つで笑顔のとてもすてきなおばちゃんと息子と思しき人が2人で切り盛りしています。小さな店で、おしゃれに言えばオープンキッチン、現実的にはスペースに限りがあるのでみんなの目の前で具材を炒めています。
揚げ物用 鍋も一つ別にあります。
おばちゃんは冗談も好きで、わたしが行くと「クイティヤオゴレン、Pedas(辛いの意味)ね」とわたしが辛いのが苦手なことを知ってからかってきます。

私はここに行くときはたいていクイティヤオゴレン(見た目はキシメンで材料はコメの麺を使った、焼うどんのような料理)を食べに行くのですが、他の人はほぼ全員ナシゴレン(チャーハン)を頼んでいます。
注文を聞いてからおもむろに炒め始め、一人分ずつ作りますので、待ちます。そのため混み始めると一気に混みます。ピークをずらし早めの時間帯に行くのが良い店です。できれば18時前。
ナシゴレンは13,000ルピアにしては量が多くて、お腹に溜まります。学生向けの店ですね。クイティヤオも同じ値段です。

味は塩分がちょっと強めですが、おいしいです。
また、ここも水がAQUA(ミネラルウォーター)です。普通の食堂はどうかというと、日本の家庭にある夏に麦茶を入れて冷蔵庫で冷やしておくような容器に水がはいっており、それを自分でコップにくんで飲むスタイルです。

おそらく沸かし湯で、くさったり菌がいるわけではないのですが、ミネラルウォーターの方が安心感があります。
まあ、いくらミネラルウォーターとはいえコップが汚れていればアウトなんですが、見た目は問題なさそうです。

入って左側のスペースで調理
ナシゴレンアヤム(鳥肉チャーハン) クルプックがつく

寮のスタッフたちはこの店の存在を知らず、わたしがナシゴレン13,000ルピアだと教えたら、「なにそれ、チョー安いじゃん!」と驚き、早速食べに言っていました。
量も多く、味もまあまあなので気に入っていました。普通に安い店で15,000、市の中心など高い店だと20,000します。

4.Tenteram Coffee(静かなカフェ)

カフェです。寮の近くには200m以内に2軒カフェがあり、こっちの方が寮に近いです。
私は2階の雰囲気が好きで、寮部屋での勉強が煮詰まって気分転換をしたいときに行きます。
ここにはJapanese Iceというメニューがあり、日本のアイスコーヒーと同じ味のコーヒーが飲めます。コーヒーカップが日本の陶器らしき湯呑なのがおしゃれです(写真なくてすいません)。値段はちょっと高く23,000ルピア(200円強)です。
ここのコーヒーは濃くて苦いです。
あと、ここは外のワルンから出前をとってくれるので、食事もできます。価格的にはほぼ原価で上乗せせずに出している感じです。もしかしたらコミッションくらいもらっているかもしれませんが。

それと、時々日本の音楽が流れるところが気に入っています。
松原みきの「真夜中のドア Stay with me」などのシティーポップや、ラルクアンシエルが流れたりしています。
インドネシア人は店の曲に合わせて自分で歌うクセがあり(だいたい上手なので私は気にならず、むしろ好きです)、”Stay with meーまよなかの。。。”と日本語で歌っているのはシュールです。

店主は自分でラルク好きだと言っていました。店主の友人(いつもいるのでもしかしたらこっちが店主かも)は曲を聴きながら耳パクでコード進行をコピーできないかギターを弾いて試してました。

このギターを弾いて勝手に歌いだすというのもインドネシアあるあるです。カフェに限らず、食堂や屋台の横でもやっています。本当に音楽が好きな民族なんだろうと思います。

【2023年10月28日追記】
なんと、このカフェと2番目に書いた「いろいろなモルタル食堂」は姉妹店でした。
いろいろなモルタル食堂の厨房に、カフェの店長がいるので、え?なんでここにいるの?といったら、「お前何言ってんの?同じ店だよ?お前カフェで注文して同じもの食べてんじゃん!」みたいなのりの返答でした。
いろいろのモルタル食堂の頑固おやじも、深くうなずきながら同じ店だと断言してました。カフェの店長は、顔はまったく似ていませんが、たぶん頑固おやじの息子か甥っ子ですね。

どおりで好きな店のはずです。

昼の様子 がらがらで、店主は机につっぷして寝ている
夕方2階のソファーから外を眺める
(コーヒーはアメリカーノのホット17,000ルピア)
夜の様子 昼より夜の方が混んでいる。

5.Jatinagor House Cisitu Dago

手書き地図にはぎりぎり入らなかったですが、寮から150mくらいのところにあるカフェです。
チェーン店でバンドン市内に4か所あるうちの一つです。
この店は雰囲気は抜群で、価格も安いのですが、オペレーションに難のある店です。
釣りがなくレジが止まるというのをいつも繰り返していて、私の前に並んでいる人たちも、私も現金払いをする人はおつりがありませんとなって止まります。
また、注文してからコーヒーが出てくるのもなぜか非常に遅く、時間がたちすぎて注文を忘れるようで、HotだったかIceだったか確かめに来ることもあります。
たぶん間違えまくっていると思います。

あと、コーヒーが紙コップにプラスチックの蓋つきで出てくるのも私は嫌ですね。
テイクアウトでなく店内で飲むのだから、普通にカップにすればよさそうなのですが、食器洗いの手間を考えてそうしているのかもしれません。

そこを除けば、植物がよいアクセントになっており、インドネシアの流行曲も流れ、リラックスしながら勉強できます。
座る場所によっては、若干音楽の音量が大きすぎるかもしれません。また、隣のインドネシア人たちが、そこまで大声で話さなくてもいいだろうという声で大騒ぎしていることもよくあります。そういうときは、そっと場所を変えてください。

6.飲み屋

大学と寮の間の大学よりにBier Ortというビールを安く飲める店があります。寮からも歩ける距離です。
さんざんビールを探してさまよったのにこんなに近くにあったとは、灯台下暗しとはまさにこのことです。

外国人寮の学生で行く人が多く、寮のドイツ人(見た目は細菌学者コッホの髭を剃り若返らせた感じで、かつ気さく)が夜な夜な出かけているらしいと日本人留学生が聞きつけ、日本人の間にも広まりました。
昼はやっておらず17時から深夜までオープン。
価格は外のビール屋よりも安く、ビールの種類はビンタン、Prost、シンガラジャ、Bali Haiなどあります。

わたしは自らを律するため、行くのは週末に1回だけと決めており、地元のアマチュアバンドの生演奏を聴きながら、大瓶2本を飲んで帰ります。2本で100,000ルピア弱(900円くらい)です。

すでにオーナーの一人とは言葉を交わす間柄になりました。
今後彼がどうしてこのBarを引き継いだのか、収益構造はどうなっているのか、マーケティングはどのように行っているのか聞いていこうと思っています。英語をところどころ交えたとしても、基本インドネシア語で、まだ理解が難しいです。
日本から来た留学生かつバンドン工科大学のMBAに行っているというのはある種のブランドなので、その上インドネシア語も喋れると相手に入り込みやすい状況にあります。

記事にしてよい内容であれば記事にします。

イラストマップ

左が全体の地図、右が周辺の拡大地図です。

クリーニング屋はクリーニングというよりは洗濯代行として使っており、最近は週一で持っていくようになりました。キロ7,000ルピアで2キロからなので14,000ルピア(約130円)です。朝出せば翌日夕方、昼に出すと翌々日の朝にできあがります。
急ぎだとキロ9,000に上がり、朝出せばその日のうちに受け取れます。

金の屋根のモスクはムチャうるさいです。2週間ごとに困りごと、慣れないことがどう変化していくか記録をつけていますので、アザーンの苦労についてはまた別に書きます。


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