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倹約家になるために ①マインドセットを変える

わたしは若い時から倹約家でした。ケチと倹約はわたしの中では違います。
ケチはすべてに対してお金を渋ること、倹約は無駄なことにお金を使わないが、必要なお金は使うメリハリがあります。
倹約家の良いところは、お金があまりいらないことです。出ていくお金が少ないと老後の心配もあまりいらないし、お金がない!と心配になることもありません。

これからどうしたら倹約家になれるか、わたしが考える倹約のアイデアについてお話したいと思います。一回目はマインドを変える。二回目が実践編です。
浪費家のままでよいという方々には、まったく意味のない文章になってしまいます。


倹約家になるマインドはなにか

1.世間や他人の価値観に左右されない

これができる人は少数派です。日本人は小さい時からみんなと同じが良いと育てられてきているし、これが流行っているとか、みんなが使っているというと思考を停止させて買ってしまいます。
自分の価値観を確立することが大事です。
わたしのやり方を教えると、時間軸と空間を極限まで広げるのが一つの方法です。

例えばわたしは古本屋に行くとあえて昔の雑誌を買ってみることがあります。その特集を見たり広告を見ると、こんなことに夢中になったり金を使っていたのか、今じゃ考えられないなと思う記事や写真が出てくると思います。時間軸を長く取ると価値観の移り変わりの無情を感じるでしょう。
平安時代の貴族の女性は眉毛を全部抜いて、歯もおはぐろで真っ黒にしていたんです。堤中納言物語の「虫愛ずる姫君」を読むと本格的なパロディーだと思うんじゃないでしょうか。古典嫌いな人に読んでほしいです。

空間は例えば、日本の村社会でどっちが上か下かで争っている事情があるとして、それをアメリカ人やドイツ人が見たら理解できるのか考えてみるとか、宇宙人がいたとして、われわれが一生懸命追求している価値を宇宙から観察していたらどう思うか考えるとか、未来からタイムマシンでやってきて見たらどう思うかとかです。時空間ですね。
ちっぽけな世界の本質的ではない価値観に踊らされていることに気づくと思います。

動物の行動を見るのも参考になります。カラスが光るものを一生懸命集めているとか、南国の鳥が庭を作り美しいダンスをして見せるとか、彼らにとっては必死なんですけど、人間から見たら見世物に近いですよね。
われわれ人間も動物なので、冷静な目でみたらおかしな行動をしているんです。

2.虚栄心を捨てる

これも難しいです。人間は他人から評価されたいと思うものだからです。
なので、他人から評価されたいと思う気持ちを捨てるのではなく、見た目や持ち物で評価されるより、中身で評価されたいという方向に変えてみるのがよいと思います。
例えば、身体を鍛えて裸で勝負したらどうかとか、マラソンやトライアスロンに挑戦してタイムを縮めていくとか、知識を増やして博学になるとかです。
他人に評価してもらうのは、お金で瞬間的に買えて解決できるものではなく、長期間努力をして身につけないといけない事柄にするんです。

考えてみてください。どっちの方が難しいと思いますか?普通は難しい方が価値が高いですよね。
お金で買えるものは価格という定量的に測れるものがあるので分かりやすく、それで安きに流れるのでしょう。でもそういう分かりやい基準でしか理解できない人の評価は価値が低いし、そもそも友人ではないので意味ないです。

3.友達は少なくてもよい。交友関係を絞り込む

これは個人の性格によるので無理な人はやらなくて良いです。わたしは交友関係は狭いです。大事にしているのは、長い時間苦楽を共にした仲間かどうかです。そういう人たちは年に1回とか数年に1回会うだけでもすぐに昔に戻れます。
そういう友人との関係に時間を費やすべきです。知り合いと友人を明確に分けてください。知り合いが多いのは全くかまいません。その代わり、ただの知り合いに無駄な投資はしないでください。
生きた投資は、この人とつながる価値がある、つながっていたいと思ってもらえるような人間になるように自身の中身を高めることに使う投資です。仕事を頑張って成果を上げて出世するとか、趣味の世界で飛びぬければ、知人を増やすのに労力はかかりません。
あるいは何かでとがったものを持ち、友達にわたしの友達にこんなおもしろい人がいてね、と自慢してもらったり、ネタにしてもらえるような人間になればいいのです。

新しい友人をあえて作ろうとする必要はありません。仕事や趣味の世界で長期間過ごしたり何か大変なことを一緒にやり遂げる経験を経れば、大事な友人になります。成り行きに任せていたらよいのです。

自分の時間を確保し、無駄な時間とお金を使わずに済みます。

4.自分の価値観を確立する

お金を貯めることが目的になってはいけません。無駄なことにお金を使わず、大事なことにお金を使うようにするのです。結果としてお金がたまります。
そのためには、何が無駄で何が大事かをしっかり自分の中に持っておかなければなりません。

1~3で説明したことのおさらいになりますが、人が無駄なお金を使うときの多くは他人の評価を求めてお金を使っています。他人に合わせたい、他人によく思ってもらいたい、いわば他人のために消費していることになります。

そうではなく、自分を高めるために使って、結果として他人から評価を受けるというのが健全です。
それが難しいという人は、自分に自信がない、自分の価値観が揺らいでいる人が多いです。

自己肯定感が低いタイプとも言い換えられます。自己肯定感が低い人を高く変えるのはわたしにはできないので、他の得意な人、専門家にお任せしますが、わたしからのアドバイスは3点です。

‐ 人はあなたが思っているほどあなたのことを見ていないし、考えてもいないし、気づいていない。みんな自分のことで精いっぱいで、そんな余裕はありません。
‐ 相手に何かを期待してはいけません。何もしてくれない人のために相手が望んでもいないことを頑張るのは止めましょう。
‐ 自分自身に過度な期待をしたり、大きく変わるんだとか、大それた夢を持つこともやらなくていいです。ただ、目の前のことをたんたんとやるだけですごいことなんです。

5.マインドコントロールを防ぐ知識をつける

われわれを消費させようとする人たちのやり方にはパターンがありますので、やり方を理解して「そう来たんだね。まあわたしは騙されないけどね」という感覚で対応することができるようになれば完成です。

一番のおススメは「影響力の武器」。物を買いやすい人、人に流されやすい人はぜひ読んでほしいです。
わたしのざっくり解釈になりますが、悪人は”社会的動物である人間に備わった他人の気持ちを考えながら行動する本能”を利用していることが分かる本です。
このパターンに陥らない人は、社会的に欠陥がある性格の持ち主に違いないと当時思いました。たぶん友達がいない、変わりものと言われるタイプです。

次に王道のコトラーのマーケティング
マーケティングといえば避けて通れないのがコトラー。マーケターの人たちには大変申し訳ないですが、わたしのマーケターの定義は、「不要なものを必要なものと思い込ませて買わせる人たち」です。
今回は2冊ご紹介します。本当は2番目にある「マーケティングマネジメント」がおススメですが、入門書も載せておきます。

われわれ消費者にいかに消費させるかの理論がここまで構築されていることをぜひ理解してほしいです。認知心理学、行動心理学の理論を取り入れながらどんどん進化しています。
デジタルマーケティングも最近では入ってきています。

倹約家マインドによる効果

無駄遣いがなくなるだけではない効果が見込めます。

まずは精神的にとても安定します。他人がどうか気にしないわけですから、常に自分にベクトルが向いています。

さらに、身体的にも健康体になることが多いです。身体を鍛えたり運動したりするようになるわけですから、丈夫になるし長期にわたる健康が期待できます。医療費の抑制にもつながります。

そしてお金を使わなくなるのでたまるはずです。

次はわたしがどうやって倹約生活をしているかのご紹介です。


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