見出し画像

最難関中合格の秘訣 親の役割・塾の役割

(12回目)
Ⅲ.最難関中突破のための親の心構え

[4] 子どもの学習環境を把握する!
 わが子の学習環境の現状を知るのも親の大切な務めです。最難関中を目指す子どもであれば、大きく分けて学校、家庭、学習塾の3つの学習環境があります。この二十年でその学習環境が大きく変わっているので、それを知っておかなければなりません。
 まず小学校が大きく変わりました。
 以前は学習の場であることを強調するあまり、学習塾を目の敵にしていました。だから学習塾に通っている子どもは先生からいい目で見られないことが多く、ときにはいじめられることすらありました。そのため、「学校に行くのは嫌、塾のほうが楽しい」と言う子どもがたくさんいたのです。しかし、今は違います。小学校側が学校だけが学習の場であるという認識を改め、子どもたちが学習塾に通うことも許容するようになっています。つまり、学校は運動や学校行事に力を入れているので、子どもにとってはスポーツをする場であり、心の洗濯をする場になっているのです。いま子どもたちに「学校は楽しい?」と聞くと「楽しい!」という答えが返ってきます。以前は考えられないことでした。
 学習塾も変わりました。特に首都圏で顕著なのですが「お手軽感覚」での塾通いが増えています。
 これには希学園は反対の立場を取っているのですが、週に2~3日だけ塾に行くスタイルがすっかり根付いています。しかし、わが子を最難関中に合格させようという親は週に3日だけで最難関中の入試を突破できるわけがないことをよく知っています。そのために残りの4日は個別指導の塾に通わせるとか、家庭教師をつけるなどの方法を選択しているのです。このことに我々は大きな危惧を抱くのです。
 その理由は、この学習スタイルは子どもに大きな心の負担を背負わせます。すなわち、今日はAという学習塾、明日はBという個別指導塾ということになりますと、子どもはそれぞれのやり方に合わせ、気持ちを切り替えていかなければなりません。さらには、親にも大きな経済的に負担がかかってしまいます。今日はメインの学習塾、明日は個別指導塾、明後日は家庭教師という具合で、個別指導塾や家庭教師に自宅学習の役割を担わせているケースもあります。
 希学園は自宅学習も必要であるという考えです。「塾は希学園だけで十分です」「オールインワンの塾です」「すべてお任せください」そういう立場から、自宅においては反復学習をしてくださいとお願いしています。反復学習はある程度の時間においてやると効果的です。理解できないところがあればどんどん質問してください、というスタンスです。オリジナルな学習、新しい学習は塾の役割ですからそれはお任せいただくとして、家庭は塾で習ったことをくり返し勉強する場とするのがふさわしいのです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?