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最難関中合格の秘訣 親の役割・塾の役割

(第31回)
Ⅵ.感謝できる子に育てていく

2.中学受験は大人に近づける作業

塾における大きな役割の一つとして前に述べました苦しみを乗り越えていくパワーを側面から与えることと同時に精神的に大きな成長過程を支える役割も存在しているのです。そこで、それは「入試」という大きな目標に近づけることにおいて何が問われているのかということを考えてみたいと思います。例えば国語という入試科目についても、その文章の意味を理解する力、すなわち「読解力」が要求されることは自明であります。大人ならわかる感覚を問われているのです。それ故、塾において精神的にどのようにして鍛えていけるのかが、またその成長度合いの可及的に速やかに到達させるかが塾としての大きな役割と考えられます。
 この中には先ほど述べました「ピアエデュケーション」に代表されるようにお互いが刺激し合うような、子どもたち同士の軋轢や理解から生じる、まさに「鎬(しのぎ)を削る戦い」から得られた精神的成長も大きな成果であります。ならば、その目標に向かって側面から伴走する教育機関として塾はその重要な役割を持っているとはっきりと申し上げることができると思います。
 すなわち、人としての成長が最難関中受験に絶対的に要求されるメンタリズムの昂揚に繋がっているのです。


3.教育機関としてのポリシー

 塾の持つ役割の大きな意義としては前述の通りですが、ここにおいてそもそも中学受験の持つ意味、特に最難関中学校に向けての受験の本質を理解しておく必要があります。すなわち、観念的に最難関中学校に合格するための技術的な価値を見出すだけでは塾の本来の持っている意義は全うできないと思います。「学習教科指導」に止まることのない将来に向けての「教育」の一端を担っている教育機関としての役割を持っているからこそ、その真価を示しているのではないかと思います。すなわち塾の持つ本当の意義は塾という学習機関を超えたところにその持っている本質が含まれていなければなりません。
 例えば、「スーパーエリート塾 希学園」と標榜している内実は、スーパーエリートが集う塾ではなく、将来このグローバルな社会あるいは世界に羽ばたいていったときにいろいろな考え方の人たちと交わったときに、その人々の気持ちが理解できること、あるいはそのいろいろな思いを抱いた人たちに寄り添うことができる資質を有しているかが問われる場面を想定してのことなのです。本来のエリートとは自らがリーダーとなって社会的使命を果たす場面において自分の中にそのような広く包み込むことのできる力あるいは多面的に対応できる能力、すなわち、周りの人々の先頭に立ってリーダーシップを発揮する力を蓄えるために日頃から研鑽を積んでいく必要があるのではないでしょうか。
 塾とは将来にわたってどのような人間的成長を膨らませていくのか、その基になる精神的支柱あるいはその礎をこの年代において形作っていく、あるいは形作らせる使命を持っていなければなりません。でなければ彼らは将来においてエリートとして存在できるはずはないのです。またそのことは最難関中学校を目指す理念と完全に一致している道であると私は強く強く確信しています。
 さらに「スーパーエリート塾 希学園」とはそのエリートを超えたところの世界を作っていく子どもたちの学校外教育指導機関として存在しているということを塾の大きな役割の一つとして考えているのです。


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