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最難関中合格の秘訣 親の役割・塾の役割

(15回目)
Ⅲ.最難関中突破のための親の心構え  

   
[7] マネージャーに徹する7つのポイント!
 中学入試において主役は間違いなくわが子です。そして「親は黒子」のごとく子どもを見守り励ますマネージャーであらねばなりません。そこで、どういう気持ちでわが子のマネージャー役を果たせばいいのか、ここまで述べてきたことも含めながら7つのポイントで示しましょう。
 今回は7つのうち、3つのポイントをお話します。

① 情報は自分の力で集めよ
 情報を集めるのは他の誰でもありません。お父さん、お母さんその人です。学校や塾の情報のほとんどはオープンな状態で手に入ります。できるだけ多くの情報を集め、そこからわが子に必要な情報だけをセレクトして与えます。細かい情報に関しては、わが子の学習の流れをきちんと捉え、そのときそのときに合ったものをふるいにかけて渡します。ですから、親はしっかりとフィルターを自分の中に持っておく必要があります。

② 隣人を頼るな
 前述しましたように同い年の子どもを持つお母さんが二人、顔を合わせると必ず子どもの学習談義が始まります。前にも述べましたが、例え隣の家のお母さんが「この問題集ですごく成績が上がったからお勧めよ」と言っても、それをそのままわが子に与えてはいけません。それは隣の子どもに合っていただけで、同じ問題集を使ってわが子の成績が同じように上がる保証はどこにもないからです。隣人がわが子のために推薦してくれたわけではないのは当たり前のことです。心の底からわが子のためを思い、面倒をみるのはお父さん、お母さんしかいないのです。

③ よりよい学習環境を作れ
 わが子が最難関中に合格するための親の大事な務めとは、常によりよい学習環境を作ることです。有名な中国の故事に「孟母三遷の教え」があります。孟子の家は最初、墓地の近くにありました。ところが孟子が葬式のマネをして遊ぶので、孟子の母は家を市場の近くに移しました。すると今度は、孟子が商人のかけひきのマネ事をして遊ぶので、それを心配して再び学校のそばに移り住みました。新しい住居で、孟子は礼儀作法などを学ぶマネ事をするようになったので、孟子の母は安心してそこを安住の地に決めたのです。
 以前の話ですが、神戸市東灘区にある本山第一小学校、本山第二小学校などの近くのマンションに遠方から引っ越してこられる方が結構いました。それらの小学校は公立小学校であるが故に校区制限があります。その真意はこれらの学校からは灘中学校が至近距離にあり、当時、灘中学校への合格者が多かったのです。それ故、さらに灘中学校への合格者が増加していたのです。そのために転居者が多くおられたことをよく憶えています。私は当時から、この灘中合格に向けての学習環境の構築の例としてこの「孟母三遷の教え」を盛んにお話しておりました。(少し話の核心部分は、ずれるかもしれませんが)
 もちろん、子どもの教育のためなら環境選びを最優先にするこの教えは、今も通用する真理だと思います。

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