コロナ騒動を終わらせるには、まず飛沫対策をやめることから

アゴラで「まん延防止等重点措置拡大、コロナ騒動はどこまで続くのか」という記事を多田芳昭氏が書かれている。その中で「飛沫飛散防止が最大の対策」と言われているが、私は「飛沫飛散防止をやめることが最大の解決策」だと主張する。

新型コロナウイルスの主要な感染経路は飛沫や接触ではなく、呼気に含まれる微小な飛沫「エアロゾル」による空気感染だ、ということは、以前「アゴラ」に投稿した記事の中で書いた。

「マスク会食」に効果があるのか専門家は検証せよ

このことは決して私の思い込みではなく、権威ある医学雑誌「THE LANCET」にも、2021年4月15日付けで掲載されている。

Ten scientific reasons in support of airborne transmission of SARS-CoV-2

つまり、アクリル板やマスク着用といった飛沫防止対策は、ほとんど感染拡大防止には意味がないのである。


ところが行政による飲食店へのアクリル板設置の動きは最近加速化している。私がこれまで「科学的根拠に立って素晴らしい対策を取っている」と自慢していた長崎県まで、アクリル板設置を表に出し始めて、かなりがっかりしている。

長崎県知事の会見に落胆した

もう新型コロナの流行から1年が経って、科学的根拠は蓄積されている。感染経路が飛沫や接触ではなくエアロゾルだと一流の医学雑誌にも掲載されているのだから、思い込みの感染対策はやめて、科学的根拠に基づいた対策中心に移す時期ではないだろうか。

飛沫対策と接触対策をやめて、アクリル板を外しマスクも外し、過剰な消毒をやめたら、どれだけ人々の心は開放されるか、容易に想像できるだろう。そしてこのままでは、今年の夏はマスク着用を原因とした熱中症で倒れる子どもが多発する状況は免れられない。いったい何のための感染対策なのか、考え直すべきである。

オリンピックを控えた今こそ「正しい感染対策」に切り替える時期であると、私は考える。



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