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コロワイドのTOBについて 〜週刊!前田のニュース解説 第5回〜

2020年7月9日に、コロワイドが、大戸屋HD(2705)を3,081円/株で
TOB発表(8日終値:2,113円)されました。

なんてことでしょう。。。
僕は大戸屋が好きすぎて好きすぎて。毎日大戸屋食べてたのに。
自分の生活が脅かされうるニュース。
これは居ても立っても居られない。

みなさんもきっと大戸屋好きな人いますよね?
まあ別に大戸屋が消える話でもなんでもないのですが 笑

ってことで、
今回は全く0知識から、このニュースを紐解いていこうと思います。​

1.株式ってそもそも何?

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この所有権利書は会社ごとに1枚だけ、ではなく、
何枚も存在します。この枚数を多く持っている人は多くの権利を持ちます。
※ちなみに、所有権利書の総枚数を発行済株式数といいます。
※発行済株式数は会社によって枚数は異なります

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2.発行済株式数の決まり方

決まり方は、最初に会社をつくった人が適当に決めます 笑
そのあとは、会社に関わる株主数を想定して変更することが出来ます。
変更の仕方は2パターン存在します。
1.新株発行(新しく株数そのものを増やす)→資金調達のため
2.株式分割(例:1株を100株に割る) →株主を増やすため
※分割をすればするほど、株価は下がります
(1株あたりの価値が下がるから)
株式の単価が下がると、株を買える人が増える
※トヨタは67万円以上ないと買えない状態。

※株主数が増えることのメリット・デメリット
メリット:多くの資金が集まりやすくなる(株を買える人が増える。)
デメリット:文句をいう人が増える→
経営のかじ取りがやりにくくなるので、デメリットもあります。

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3.時価総額について

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つまり、時価総額とは、
=全所有権利書の枚数(=発行済株式数)×1株あたりの値段
なので、この会社をまるごと所有するための値段の目安が
時価総額になります。
※2020年7月9日時点での株価を参考に算出。

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4.株価の決まり方

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株価は、需要と供給で決まります。
具体的にいうと、上場している株式は、
証券取引所が用意している「板」に注文をお互い投げることで
株価は決まっていきます。
※売りと買いがマッチングした値段のことを株価といいます。

つまり株価とは、直前にマッチングした値段のことであり、
その値段で買えるとも、売れるとも限らないのが意外とミソです。

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※ご参考:
ストップ高・安とは、買いたい、または売りたい需要が
偏りすぎている状態で、証券取引所が一旦
「今日はこの値段まででストップ」と制約している状態のこと。

※ストップ高・安を設けている理由:
①投資家に冷静になれといっているため
②株式の値段の激しさは、株式商品としての価値を棄損するものだから

株価ごとにストップ高・安の値段が決まっています。

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5.株主と経営者(=必ずしも所有者ではない)の違い

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株主は所有者であるのに対し、経営者(取締役)舵取り役となります。
所有者である株主は、この会社の舵取り役である
経営者の任命権利を持ちます。


6.経営者の任命権利は50%以上の株式で行える。

株式の比率別権利はこちらを詳細ご確認ください。


7.コロワイドは大戸屋の経営権を取得しようとしている

コロワイドは大戸屋HDの株式保有割合を
現在の19%から51%に引き上げようとしています。

(つまり50%以上欲しがっている)

「手作り感を出したい大戸屋と、効率重視のコロワイドの対立」
といったところでしょうか 笑

8.どのように50%以上取得するのか?


当然残りの81%の株主から取得をする形になります。
その代表的な方法は、
「先ほどの証券取引所での価格以上に高く買う公に宣言する」
ことです。
これをTOB(公開買い付け)といいます。
ちなみに、コロワイドは3,081円で買うといっているので、

大戸屋の発行済株式数は、7,246,800株で、
約19%から約51%まで買うといっているので、
240万株分は3,081円で買うプレイヤーがでてきたことになります。

市場で現在2,113円(2020年7月8日時点)で取引されているなら、
市場で3,081円以下で買って、コロワイドに売れば儲かるので、
ニュースが発表された翌日の7月9日は買いが殺到して、
ストップ高になっていました。※ 2,613円で取引を終えています。


9.TOBの対処法


大戸屋は、他の投資家に対して(つまり第三者が)
コロワイドが提示した価格以上にTOBをすることを
強く希望しているはずです。(コロワイドに買われるのが嫌なら)
これをホワイトナイトといいます。

10.同時期にニュースに出てた伊藤忠のTOBについて

伊藤忠とファミリーマートは仲良しで、
既に50%以上持っていたはず。
ファミリーマートの残り株を不特定多数の方から集めて、
全株式取得を目指しています。
なので、必然的にTOBとなりますね。
(だって、残り株は不特定多数の方々が持っているので)

ファミリーマートで伊藤忠はいろんな実験を
試みたいと考えているようです。

①AIを使ったマーケティングの実用化
②JA(農中)とのタイアップ
(仕入れや互いに売りたいものを売る)
TOBとは敵対的とは限らないですね。

あくまでも不特定多数への株式取得宣言です。
事情があって、高くで買いたいからくれ」宣言です。

11.まとめ
TOBは「
証券取引所での価格以上(また以下)で
沢山買いたい・売りたい」宣言を
不特定多数の株主に対してすること
です!

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