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割り算もわかる!パズルのように楽しめる魔法の暗算術「ぶんかい算」(7/12解き方レッスン動画無料公開予定)

こんにちは!読んでくださりありがとうございます。
『小学生のための魔法の暗算術「ぶんかい算」の本』の著者前田大介(マエセン)です。https://amzn.to/3Xu3JKz
今回、出版にあたり、どんな本なのか、直接著者である私がご紹介しようと思います。どうしてこの本をつくることになったのか、本づくりのいきさつから本の使い方まで詳しくお話していきたいと思います。

本はAmazonなどから購入できます。記事を読んで、気になったらぜひご購入ください!



本づくりのきっかけ

【きっかけ】インド式計算の隆盛

みなさん、「おみやげ算」をご存知でしょうか。
一昨年末出版された『小学生がたった1日で19×19までかんぺきに暗算できる本』です。

これはもともとインド式計算のかけ算を、「おみやげ算」と名付けて子どもたちにわかりやすく解説していたものです。

これが異例の大ヒットを記録しています。
それを機にインド式計算を中心に暗算の後続本がたくさん出てきました。

Amazonで「暗算」と検索してみると、2023年度には10冊以上(!?)出版されていることがわかります。

おみやげ算のブレイクから、矢継ぎ早に教育系Youtuberや算数塾経営者が「暗算本」を出版しているんですね。

そんなにたくさん本が出ているのに、どうしてまた暗算本をつくるのかって
もう出るところまで出尽くしただろうと思う方もいるかもしれませんね。

しかし!
私が運営する暗算を教えるサイコロ道場のやり方は、これまでの暗算本に掲載されていないのです!なぜか…。
別に変な方法じゃないんですけどねぇ。
けっこう役に立つと自負しています。

問)17×18を暗算しよう。

おみやげ算で解くと…
おみやげ算だと17×18を25×10+56としますが、

ぶんかい算の解き方はコレ!!
一方私たちは、17×18=17×6×3と18をぶんかいして、102×3を暗算します。

私たちはこの102のような数字を「ラッキーナンバー」と呼んでいます。覚えているとおトクな数なので、問題を解いているうちに、覚えてしまっているんですね。

見慣れない方法かもしれませんが、ほとんど繰り上がり計算なしで計算できるし、数の性質の理解にもつながるので、この方法を知らないと本当に損するんです

ぜひこの方法を多くの人に紹介したい!ということで、あれこれ奔走していたところ、KADOKAWAの優秀な編集者さんと出逢い、この度、暗算本を制作する運びとなったというわけです。


どんな問題を解決する本なの?

ぶんかい算の本は、「算数嫌いな子でも算数ができるようになるきっかけをつくる本」です。

もともと私は家庭教師として15年ほど算数嫌いの子に算数を教えてきました。
個人指導で算数を習いたいっていう子って、たいてい「算数なんて大嫌い!やりたくない!」という状態なんです。もはや呪いにかけられているといってもいいくらいです。

彼ら、彼女らは、些細なことで算数がわからなくなり、その後の単元もどんどんわからなくなるという負のスパイラルに陥ってしまっています。
場合によっては、小学校で算数が嫌いになって、その延長でそのまま高校数学も嫌いっていうケースも多い気がします。
みなさんの周りにもそういう人いませんか?

では、どんなことで、算数嫌いになってしまうのか?
「算数の呪いにかかった子どもたち」を観察しつづけた結果、以下のようなことなんじゃないかなあと感じています。

〇〇のせいで算数が嫌いになる!呪い3選

【呪いその①】繰り上がり暗算に時間がかかる。

数学好きの大学生にインタビューしたとき、こんなことを言っていました。

「小学校のころ繰り上がりが苦手だったんです。12×7とか、14×5とか。でも、それをクリアしてから一気に算数が分かるようになって、それから数学にハマりました。」

繰り上がり暗算がさらっとできないということは、つまり数字・数式を頭のなかにイメージする力が不足しているということになると思います。
そこをしつこくトレーニングしたおかげで、足りなかったイメージ力が向上したんでしょうね。(脳の専門家ではないので、イメージするときにどの部位がホットになっているかは分かりませんが、ひとまずアタマの中にイメージすること全般をさすことにします。)

算数が嫌い!という子の多くが彼のように、繰り上がり暗算に苦戦しているんじゃないでしょうか。
もちろん実際筆算を書いてしまえば、イメージする必要はないのですから、ちゃんと書けばいいと言われればそうかもしれません。

ですが、問題は、内容が難解になったときに、さすがにすべてのことがらを図にあらわしていくわけにはいかない、ということですね。
単純なことをいくつか頭の中にイメージできるようにしておかなければ、複数のことがらが積み重なると、途中で思い浮かばなくてクラッシュしがちです。

それなら最初からイメージ力がある程度高まっていた方が効率的に学べると思いませんか?

実際、子どもたちに矢継ぎ早に問題を解かせるのではなく、イメージする時間をたんと与え、次第に速くイメージできるようにコーチングすると、問題が解きやすくなり、算数嫌いは、かなり緩和します。(得意になるかはわかりませんがね)

まあ当たり前っちゃぁ当たり前なんですが、この点を結構おろそかにしがちだと思います。

さらにいえば、イメージすること自体、それ以外の教科についても必要だと思います。
具体的にイメージしつつ人の話を聞く、本を読んで具体的にイメージしたからわかる。もはやこれは算数に限らず、全ての学びに必要不可欠な力といえるかもしれません。

「ぶんかい算」の本では、子どもたちのイメージ力が自然と身につくように、「ステージ1」から構成しています。
イメージしながら考えられるようなさまざまな仕掛けをつくっていますので、お楽しみに♪

【呪いその②】九九を暗唱でしか覚えてない。

小学2年生で習う九九のかけ算ですが、たいてい九九の暗唱で終わってしまいます。
先日、算数・数学嫌いの大人たちに以下の問題を解いてもらったんです。

問)次の式が成り立つように、▢に2~9の数をいずれかを入れましょう。

24=▢×

正解は、6×4や3×8ですけど、
う~ん…と答えあぐねて、最初に、2×…とまず思いつく人が多かったんです。

これは、九九を暗唱でしか覚えてないので、逆に九九に分解することができないってことなんだろうなあと思います。

これの何が問題かって?

たとえば、これでは分数の約分するときも6/24(分かりにくいですけど、24分の6です)をさっと約分できないんです。
毎回2や3など素数で割ろうとしてしまう。

分数計算を苦手にする小学生(いや、中高生も)は算数も苦手なんですよ。それくらい分数でひっかかる人は多い。
その理由の1つに、素数じゃなくて、九九にさっと分解することができないことがあるんじゃないかなと。
つまり、そもそもそれぞれの数が持っている性質についてよく分からないままになってるから、分母と分子の関係、割合の関係もよく分からないんじゃないかなと思います。
たとえば、216だって、6×6×6のことだし、ってことは12×9×2、108の2倍だし‥という感じで、1つの数字を見たら、その数字の性質がぱっと思い浮かぶ。こういう子になった方が算数ができるようになる気がしています。

ということでぶんかい算の本では、こうした基礎的なところで取りこぼしがないように、「ステージ1」「ステージ2」で自分で楽しみながらトレーニングできるようにまとめています。

【呪いその③】筆算に依存する

暗算できないと、すぐに筆算を利用したくなります。
学校でも筆算で書くように指示されますし、どんな問題でも筆算を使うようになってしまいがちです。
筆算に頼ることの何がいけないかって?

もっと簡単な方法はないかな?と試行錯誤しなくなるんですよ。

本の冒頭にも掲載していますが、

14×4の計算

一見、筆算したくなるかもしれませんが、ぶんかいすると、

7×2×4

なので、

7×8

となって、ただの九九の計算になるんです。

つまり、筆算にこだわる必要がない場面っていうのがあるんですね。
私たちは、計算問題をきっかけに、アタマがやわらかくなるようにもしたいなあと思っています。


ちなみに、筆算しなくても、簡単に解く方法のトレーニングは、この本の「ステージ3」「ステージ4」にまとめています。


高校数学を嫌いにさせたくない!

ここで挙げたことは、些細なことなので、けっこう無視されがちです。
そんなことより、新しい単元を理解しなければ!!と。
それに筆算で書いてしまえば、たいてい計算するという意味だけなら、解決できてしまいますからね。

でも、その結果、イメージ力や試行錯誤する力が十分でないせいで、高校数学もわからなくなるんじゃないかなと私は仮説をたてています。

数学が苦手という高校生の面倒をみることがよくありますが、彼ら彼女たちの共通点は、もっぱら暗算や立式することに非常に時間がかかることなんです。これは頭の中でちゃんとイメージする習慣がないせいだろうと推測します。

初歩的な学力や習慣が備わっていないからこそ、その後新しい単元を理解するにも時間がかかる。些細なことだからこそ、意外とボディーブローのように効いてくるんです。

高校数学って、定義された複数の式を同時にアタマに思い浮かべられないと、定義されたことがわからなくなるんですよね。

数学だけじゃないとは思いますが、多くの学問は、これまでの定義・概念の上に新しいものがのっかっているから、これまでの内容をイメージできて、運用できるようになっていないと、よくわからなくなるんですよ。

ということは勉強できる人はおおかたイメージする力が育成されているということになるかもしれません。

ぶんかい算の本は、小学生から高校生まで、いや大人も含めて、算数・数学が嫌い人にまず何よりもはじめにやってほしいことをまとめています。

では、ぶんかい算が一体どんな方法なのか、もう少し詳しく説明していきましょう。

ブロック遊びみたいなぶんかい算!

ぶんかい算については、Amazonの試し読みページにも解説されていますので、またゆっくりご覧ください!


先の説明で少しわかったかもしれませんが、今回は、24を3×8のようにかけ算にぶんかいするやり方を中心に説明しています。

特長

-①計算の速さよりまずはイメージ力!


書籍のボディコピーには必ず「計算が速くなる」ことが書かれています。
暗算というなら、速さを問うことが多いです。
どれだけ速くできるかが、暗算では大切と。
ですが、速く解ければいいのでしょうか。

私たちは算数嫌い・数学嫌いの人を対象にしているので、速さはいったん置いておいて、イメージする力をちゃんとつけることに照準を合わせています。
繰り上がり暗算がイメージしてできるようなアタマに育成したいのです。

これはそろばんともちょっと違います。
たしかに、そろばんも暗算力がアップしますが、珠をイメージして暗算しています。一方、私たちは数値をイメージできるように育てたいのです。それは高校数学まで見据え、数の性質を理解することにつなげたいからなんです。

これは新しい方法なのか?と言われると、そんなことはありません。算数・数学のできる人ならふつうにやっていますし、ヨーロッパの算数教育で重視されている教育機関・国も多いです。

実際ヨーロッパの試験では電卓OKなところも多いですし、計算自体よりも数の性質や算数・数学を好奇心を持たせることを大切にしているんだろうと思います。そしてそれにとても共感します。

-②遊びながら試行錯誤する力を身に付ける!


算数・数学が嫌いになってしまっているので、ふつうの方法ではやる気になりません。私たちは、遊びながら学べるようにしたいなあという想いがあります。
遊びながら学ぶと何がいいかって?
それは試行錯誤する力が自然と身につくんです。

もちろんこれまでの書籍でたくさん紹介されてきたインド式計算や筆算は、どんな場合でも通用する方法だといえます。
ですから要らないとは言ってません。

でも、それにこだわりすぎる頭のかたさが問題だと思います。
使わなくてもいいこともあるのに、その方法にこだわり、
「なんでこれを使わなきゃいけないんだろう?」という疑問がわいても
「いいから、この方法でやるのよ!」となってしまいます。
これは好奇心を失うことにもなるし、ひどい場合は、そのせいで算数全体が嫌いになることもあるんじゃないかな。

どうしてその方法を使うか?
その方が余計な計算することを避けられるし、ミスを生みづらいから。それに割と速く答えもでるから。

いつも筆算でなくてもラクして計算できる方法を使う。
そういう発想力がある子にする方が、結果的にさまざまな問題に対応できる子に育つんじゃないかなと思います。
ちなみに、私たちは、そういう遊び感覚を忘れないために、サイコロを転がして暗算する方法を提案しています。今回の本はその一部を紹介しているんです。詳しくはhttps://matsunagadojo.com/3156anzan/で。

-③数の性質を理解して数ⅲにつなげる!

高校で数学嫌いだからとりあえず文系…とする人を減らしたいんです。そのために、算数・数学嫌いにならないようにさせたくない!ということに謎の使命感を持っています。

だって、数学を不用意に嫌いになるのって、意味ないと思いませんか?

もう少し知ったら楽しくなるのに。人生100年時代ですから、余計なコンプレックスをもって「私はダメだ…」みたいな気持ちを持たない方がハッピーだと思うんですよねぇ。

何より選択肢が増えます!
つまり、余計なコンプレックスを持つ人を何とかしたい!ってことなんです。コンプレックスを持ってなければどんどん好奇心のまま学べて楽しめる時代なんですからね。
これは子どもに限ったことではありません。ぶんかい算の本は(サイコロ道場も)大人にもまたオススメの1品でございます


本の構成について

メインキャラクター「ぶんぶん」

今回の本にはキャラクターが登場します!ぶんかいを手伝ってくれるクマのぶんぶん。

ぶんかい算のいいところ

>筆算なしでかけ算する方法を学ぶ

筆算へのこだわりMAXの方へ、あっと驚く方法をご紹介★

>1人で学べる書き込み式

塾に行く前に、こっそりひとりで練習できるように、書き込み式にしています。一人でさっさと終わらせて大人を驚かせよう。

>算数脳を伸ばす「考える力」を伸ばす

暗算しているだけで、思考力、ひらめく力がUP!!

>高校数学の基礎につながる!

イメージする力や思考力を鍛え、ただ計算しているだけで、数の性質まで学べてしまうので、高校数学のさまざまな問題(たとえば、代数の計算問題、微積の計算、確率など)で役に立ちます!

ステージ1 ドット絵でイメージトレーニング


こんなふうに黒丸のドットを並べて、数を量でイメージするトレーニングをおこないます。これは幼児教育や公文などでも最初に扱っていますが、それと少し違うのは、まずはじめに九九のかけ算でも同じようにドットでイメージできるようにしようとするところです。
ことばのリズムだけで覚えている九九から、数量と数字でイメージできるレベルにしていく狙いがあるんですね。
これは小学校低学年でもやりやすいと思います。

ステージ2 九九でぶんかい算

「さんくにじゅうしち」「しくさんじゅうろく」など、九九を音だけで覚えている人が多いと思います。
でも、24や36が九九でいうと何と何をかけた数かすぐに応えられないと、割り算や分数計算がつらいかもしれない…。
そうならないために、九九にぶんかいする方法をここで学びます。
ぶんぶんの耳にぶんかいした数をいれるパズル問題もあります!

⇩こんな感じ

ぶんかいパズル(ぶんぶんの耳シリーズ)

ステージ3 1~400をぶんかいする!

19×19は361なので、400までの頻出の数がぶんかいできるようになると、20×20までの数について親しむことができます。
ということで1~400の数にしぼっています。

では400までのすべての数を扱っているかというとそうじゃありません!
そんなことしたら、大変だし、算数もっと嫌いになる子もでてくるでしょう。

そうじゃなくて、本当に計算してたらよく出る数っていうのがあるんです。そうした数だけに絞って、ぶんかいしています。

そもそも計算問題もなんでもかんでも計算させるんじゃなくて、頻出の数を扱った計算にしぼってトレーニングすることを、学校でももっと徹底したらいいのになあ、計算ドリルのようなみんながやる問題は、もう少し算数嫌いな子に寄り添ったドリルにしてほしいなあと思う今日このごろです。

↑こんな感じでぶんかいしていきますー。

ステージ4 ぶんかい算を使いこなす

そして最後に、17×18といった計算をいとも簡単に繰り上がり暗算なしで解く方法を覚えます。
5つくらいのラッキーナンバーを使うと、13×16や17×12、12×18などがかんたんに解けてしまいます。
知っていると計算に対して、新しい見え方ができるようになるので、是非ここまで頑張ってトレーニングしてほしい!!


こんなふうにお魚を使って暗算できるようにします♪


算数嫌いの子のコンプレックスをはぎつつ、本当にその子が賢くなる方法を提案したい!

結局いいたかったのは、算数・数学嫌いの子が楽しみながら、しかも賢くなる方法を伝授する本!ということなのです。

ただ遊んでいるだけで終わらず、ああこれを知ってよかったなあと思える本。
そんな本に仕上げていると自負しておりますので、どうぞみなさんご一読ください!また、気に入ったら、お友達にもどんどん紹介していただけるとうれしいです。


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ぶんかい算の問題の解説(7月12日以降動画公開)

ここは、出版後に随時更新していく予定ですー!!お楽しみに。
本の使い方について動画解説を発表いたします。
※動画解説は7月12日以降公開予定。

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