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大都市圏での自動車「所有」に課税しよう!

米メディアCNNによると、シンガポールでは自動車を所有するには許可が必要で、この許可取得のために、1600cc以下の車で約1140万円(1米ドル=150円で換算)、大型車だと1600万円近くが必要とのこと。しかも10年間有効な免許のため、10年ごとにこの重い負担が生じる。

https://edition.cnn.com/2023/10/05/asia/singapore-most-expensive-car-license-intl-hnk/index.html

都市国家シンガポールならではの制度だが、これは日本でも一考に値するのではないか。
私は以前、東京は文京区大塚に住んだが、あの辺りだと自動車なしで十分に暮らせる。田舎は車なしでは暮らせないので考慮の外として、公共交通の発達した大都市圏ではシンガポールにならった制度を導入してみてはどうだろう。1000万円を超える許可料はあまりにも高額だが、10年間で100万円、200万円程度なら負担できるだろう。
この制度により自動車所有のコストが高まると、地下鉄やバスや自転車を利用する市民が増える。車を所有せず、レンタカーやカーシェアリングを利用する市民も増える。全体として車の保有台数が減り、ガソリン消費、二酸化炭素排出量も減る。経済的かつ環境に優しい制度である。
自宅に駐車場が不要となるから、駐車場のコンクリートを撤去し、花や木を植えるお宅が増えるだろう。街のうるおいが増す。
わが国では戦後、自動車の製造と利用が経済をけん引してきた。確かに便利になった。しかし、その反面、交通事故や騒音が増え、エネルギー消費、二酸化炭素の排出も増えた。運動不足による体力低下も生じている。
自然環境と調和した新しい生活様式が求められている現在、シンガポールのこの制度は私たちに貴重な示唆を与えてくれていると私は思う。

イラストは illustAC より借用。

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