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炎上中の『60代女性記者が見た秋葉原のリアル 安ホテルに吸い込まれる制服女子たち、ファミレスでの擦り切れたジャンパー男性との会話』を「30代男性記者」が30分でレビューしてみた。

炎上中の下記記事を、一応秋葉原中心にルポライターとして生きている自分の目線から改めて読み直してみました。

本文から抜粋しながら、個人的に気になる部分を箇条書きしただけなので普段の記事とは性質が異なりますがお付き合いいただければ幸いです。

元記事は下記リンクより。
https://www.news-postseven.com/archives/20230517_1869626.html?DETAIL

●『日本有数の電気街として知られ、観光地としても人気の東京・秋葉原。その裏通り“裏アキバ”には、また違った光景があるという。』

記事を読み進めると分かりますが、ただの昭和口駅前です。
"裏"とつくと格好がつくかもしれませんが、昭和口周辺ということにすれば記事が読みやすくなるので一旦そういうことにさせてください。

いわゆる裏アキバは飲み屋を中心とした飲食店が立ち並ぶだけです。
およそ記事に出てくる景色とは無縁のエリアです。

●『駅の構内が外国人でいっぱいなのよ。秋葉原に住んで6年経つけど、こんな光景は見たことがない。』

外国人観光客のくだりはすべてコロナ前とさして変わらないと感じていますが、感じ方は人それぞれなので一旦置いておきます。

●『駅から徒歩数分のところに、安いホテルが数軒あるんだけれど、そこに高校のミニスカの制服を着た女の子が吸い込まれていくのよ。』

結構この部分を「そんなホテルがあるなら教えてくれ」と指摘している方が多いですが、この件は僕も元記事に記載のある通りだと思います。

自分が書くならこうでしょうか。

「駅から徒歩2,3分のところに、安い連れ込み宿が2件あるんだけれど、そこに高校のミニスカの制服を着た女の子が吸い込まれていくのよ。」

訂正しようと書いてみましたが、特に訂正することは無いですね。
大衆化するためにレンタルルームのことを安いホテルっていうのはまぁ分らんではないですね。

趣旨からズレますが付け加えると、御徒町のほうへ行くとその光景がよりたくさん見られます。

●『いますぐお金が欲しい女の子のためのウェブサイトがあるのよ』

個人的にこの記事で一番気になった部分です。

「今すぐお金が欲しい女の子のためのウェブサイト」もあるし、「高校のミニスカの制服を着た女の子が吸い込まれていく」光景も目にします。

それぞれ1つずつは事実ですが、記事の中ではさも同じもののように書かれています。

問題はこの2点が全くもって別物だということです。

特に「今すぐお金が欲しい女の子のためのウェブサイト」の問題は秋葉原に限った問題ではありません。

秋葉原や池袋等、一部繁華街でのみ見ることが出来る「高校のミニスカの制服を着た女の子が吸い込まれていく」原因は再三書いている通り「派遣型リフレ」の影響です。

特に昭和口側に限れば超古参にして最大手の某オーディションの本拠地です。

もしリフレ店のホームページのことを「今すぐお金が欲しい女の子のためのウェブサイト」と表現されているのであれば記者としての資質を問われるレベルでペンが不自由なのであろうと
個人的にはそう受け取っています。

それ自体は事実なので、矢鱈目ったらに激怒している人たちには疑問を覚えますが、正しい記述ではなく恣意的な誘導をしているように感じることもまた事実です。

「今すぐお金が欲しい女の子のためのウェブサイト」と、この記述以降の記事の話をさも秋葉原特有の光景のように書いたことが、インターネットの人たちの逆鱗に触れているように感じます。

●『「いま、母親が再婚か再々婚かの女の子で、義父から性的虐待を受けている子の数がハンパないのよ。そのつらい現実から逃げて、東京で売りをしてんだよ」と言うんだわ。』

いやまぁ、リフレで働く女の子たちに取材をする中でそういう子も確かにいたけど、そんなパターンはごく少数。

短絡的に、若さをすりつぶしてでも自分の持てる最大の武器で最大のリターンを得ようとしている結果、が大半です。

確かにそういう実際のケースも見ているのですべてを否定する気は全くありませんが、さもすべての場合そうであるかのような物言いは反感を買ってしかるべきでしょう。

「若い女は短絡的だ」と、多数派の実例を出したほうが適切だったのではないでしょうか。

●『「女子高生が体を売っても、ピンハネされて手元に残るのは5000円あればいい方。その値段もどんどん下がっているのよ」』

大筋として元記事の主張したいことは分かりますが、具体的に何を指して、具体的にどの部分の話をしているのか、皆目見当もつきませんでした。
このままだと私が訂正も補足もできないので、一旦情報を付けたしまくることにします。

まず先に述べた通り、その制服姿の女性たちはリフレ店の店員なのです。
そもそも「女子高生」ではなく、成人した「女子高生風の」従業員です。
意図的か、知らなかったのか定かではありませんが、いずれにしても「記者」と名乗るのはいかがなものかと思います。

この点は特に著しく事実と乖離しています。

また、店舗所属の従業員がサービスを提供し、店が対価を得ることを「ピンハネ」と表現するのは横暴に過ぎるのではないでしょうか?
また、ピンハネされるということは店を通しているということだと思いますが、その場合はそもそも5000円もありません。
本当に取材したのであれば「500円」と書いた方がインパクトがあったし、事実30分500円はそんなに変な数字でもありません。

この点で主張ありきの文章構成であることを確信しました。

一方で、そういう捉え方を出来なくもないのもまた事実です。
かなり歪曲していますが、まったくの出鱈目でもありません。

私の過去の記事が参考資料としてちょうどよさそうでしたので、ご参照ください。
たまたまですが、「親から逃げてきた女の子」に「秋葉原の相場を教えてもらった記事」を掲載しています。

https://note.com/madsyusyu/n/n7b0bfde39268

相場がどんどん下がっているというのは全くもって同意です。

https://www.youtube.com/watch?v=PCjT4vUnRxc&t=3s

時間になったのでまとめ

個人的には遠からずとも近からず。
まぁでも近いよね、っていう感想です。

明らかに主張ありきで一部無理に関係のない事象と事象を繋げて、この記事を逆算的に書いていることが透けていることが多くの人の不快感に繋がり炎上しているのだと感じています。

一方でコメント等で、「まったく知らない」と書いている人たちはアングラ秋葉原を「まったく知らない」んだろうなと思います。

私もこの記事の細かな認識の齟齬が織りなす言いえぬ気持ち悪さと、その先にある「言いたいこと」には得体のしれない気持ち悪さを感じますが、
「事実ではない」という批判は全くもって的外れであることはお伝えさせていただきます。

サイゼのくだりで引っかかってる人は、この記事で引っかかるべきところはそこじゃないことに気付いてください。

34分かかりました。

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