⑤レアルマドリードvsオサスナ レビュー
シティ戦に向けて燃えております。
マドリーは4-3-3、オサスナは5-3-2。
マドリーは特に代わり映えのないメンツと配置。
オサスナは5-3-2。ブディミルは得点量産中で絶好調なので注意。
試合開始。
マドリーの保持、オサスナの非保持から。
マドリーはいつも通り中央に人がいない攻撃態勢。ただ、いつもと違うのは左のワイドがヴィニシウスでなくメンディ。ヴィニシウスは基本ポケットを狙っていた。左WGのあの人が加わっても共存できるように矯正中なのかもと勘ぐってしまう。
今日のマドリーは左がメインウェポン。ヴィニシウスやクロースが左に流れたがるからである。ただ、揺さぶりたいのでカルバハルかロドリゴは右のワイドにいた。今日のカルバハルはCFもやっていて面白かった。
対するオサスナの非保持は、5-3-2。サイドフロントに対してはIHのモンカジョラとモイゴメスを押し出していた。左サイドではブラヒムがボールを引き出しに下がって受けていたが、それに対してもモンカジョラが対応していた。すごい走力である。IHが間に合わないときはWBが対応していた。オサスナは普段から5バックを使うチームじゃないからこの辺の連動ミスとか起きそうだけど、一切なかった。素晴らしい。
しかし、オサスナの守備には特大の弱点があった。それは背後である。
マドリー目線、オサスナの前線がキッカーに制限をかけないので、出し手と受け手がタイミングを合わせやすい。しかもオサスナの守備陣営はボールウォッチャーになりがちというのもあり、なかなか裏抜けするマドリーの選手を捕まえられなかった。
そんな中でマドリーは上手く2点取れた。1点目はカテーナのミス、2点目はバルベルデの異次元コントロールとCFカルバハルなのでオサスナ目線可哀相な感じはある。だが得点は得点。しかし、ブロックは崩せていないのが気がかり。
次に、マドリーの非保持、オサスナの保持の局面。
オサスナは3-3-4のWBを高い位置まで上げる形のビルドアップ。狙いはWBからのクロス。中央には点取り屋のブディミルがいるので、そこに向けて放り込む。とくにモヒカはクロスを放り込む意識が非常に高かった。
マドリーは4-4-2のブロック。ハイプレス時にはブラヒムがウナイガルシアまで突撃することもあったが、基本的には引いてブロックに加わっていた。
オサスナはだれもポケットをとりにいかないので、なかなか押し込めない。押し込めないのでモヒカやアレソは低い位置からアーリークロスを上げるようになっていた。しかし、リュディガーとチュアメニのフィジカルコンビに雑なアーリークロスから打開するのは困難を極めた。
結局オサスナはセットプレーから1点取れたものの、それ以外にチャンスらしいチャンスを演出することはできなかった。
マドリーはかなりシティ戦を意識しているように感じた。というのも、今日はヴィニシウスとロドリゴのファーストラインがまあまあ機能している。いつもは適当に突撃してかわされていた2人だが、今日は「後ろが準備できていない時にはいかない」が7割くらいの確率でできていた。あとは、誘導する時と奪いきる時でプレスの強弱をつけられると良いなと思う。ベンゼマ兄さんがよくやっていたやつである。
前半終了。2-1でマドリーがリード。結果は満足、内容は若干不満な感想。ハイプレスに引っかかる場面もあったのが心配。シティはハイプレスのこんなものではない。対策は必須。ヴィニシウスが中央でもプレーできるようになってきたのは大きい。この調子で進化し続けてくれ。
後半開始。選手交代はなし。
オサスナの非保持は特に変化なし。マドリーが保持を少し修正。
マドリーはロングボールを多用するようになった。しかも供給役はクロースではなくCBかGK。オサスナはリュディガー、チュアメニに対してプレスをかけない形だったので、自由にロングボールを蹴れる。
オサスナのハイプレスは両WBやルーカストロを押し出す形。ハイプレスに合わせてロングボールを蹴りこむことで後ろの人数を少なくすることができる。がそれ以上にオサスナの守備陣営は背後のケアがかなり怪しい。2失点目のバルベルデの抜け出しやヴィニシウスの裏抜けなどが顕著な例だ。どちらかというとこっちが大きな理由で狙うようになったのだと思う。マドリーの3点目はルニンのロングボールから、4点目はリュディガーのロングスルーパスからなので、狙い通りである。
さすがにやられすぎたオサスナは4枚同時交代。システムも5-3-2から4-4-2へと変更。
これを受けてマドリーもナチョとモドリッチを投入。4-4-2ミラーっぽくなった。
そのあとルーカスバスケスを入れたりフランガルシア入れたりギュレル入れたりしてたら失点して試合終了。4-2でマドリー勝利。
オサスナは裏ケアに問題アリだった。裏抜けされた瞬間に誰が対応するのかはっきりしていないから、気づいたら誰も対応していないみたいなケースが多かった。ブロックや守備の連動は見事だったし、モンカジョラがポケット狙うようになったりして修正もできるところを踏まえると、裏ケアが改善したらいいとこまでいきそうな予感はする。
マドリーは後半、めちゃくちゃいい試合をした。「ラ・リーガのチームはこうやって崩す」の代表例みたいな攻撃ができた。ラ・リーガのチームはCBにプレスをかけてこないことが多いので、今回のようにリュディガーやチュアメニがロングボールからチャンスをつくりやすい環境にある。オサスナみたいに裏ケアが怪しくない相手でも、ロングボールは多用すべき。
MOMはリュディガー。
次はアスレティック戦。代表ウィーク明け一発目でとても不安。しかも絶好調ヴィニシウスがいない。代わりにベリンガムが復帰。アスレティックはアウェーの戦績があまりよろしくないが、シティ戦も控えていることを考えると勝って勢いづけたいところである。
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