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カナヘビのかなべえ。一泊お泊り体験記

昨日、子どもたちの幼なじみと一緒にお外へ。
水鉄砲遊びがエスカレートして、バケツを使って頭から水のかけ合い。
その後、トカゲの子どもたちが草原にたくさんいることに気づく。
体長は7〜8cmくらい。小さくてなんとも可愛い。
わが子らは怖くて触れないけど、幼なじみが、がしがし探して捕まえてくれた。
長男はほとんど興味を示さなかった一方、普段ほわほわしてて自己主張をあまりしない次男が珍しく、「飼いたい!」と言った。
ややこしいなぁ〜と内心思いながらも、次男のこの興味の芽を摘み取ってしまうのは心苦しく、ほんなら飼ってみるか〜、と自宅へ。

いろいろ調べてみると、これはトカゲではなくカナヘビだということ。餌は生きた虫。水をよく飲む。隠れられるよう葉っぱとか木があると落ち着く。日光浴が好き。
カナヘビやから名前はかなべえにしよう。
飼うとなると、まずは餌やな。外でまずはダンゴムシかわらじ虫探してこなあかんで。
というと、「じゃあ、行こう!」と珍しく乗り気の次男坊。
夕方の雑木林で石をひっくり返して探すけど、暑さのせいかほとんどいない。あちこち蚊に刺されながら、収穫はダンゴムシたったの一匹。まだ子どものかなべえにはダンゴムシは硬すぎてあかんらしい。わらじ虫をこんなに切望したことはなかった。

戻ってから、虫ケースに腐葉土を敷き、雑草と枯れ葉と小枝、水飲み場を作り、かなべえを入れ、ダンゴムシ投入。
ひとまずはこれでよし。

なんかよく見ているとかなべえ、なんとも可愛い。チロチロ出す舌は先が二つに分かれていて、どうやらこれで臭いを嗅いでいるらしい。枯れ葉の間から頭をこっそり出す仕草。小さな目もウトウトしだすとまぶたが閉じて…か、か、可愛い💕こんなに爬虫類が可愛いとは知らなんだ!

いつのまにか次男より、私が一番ハマってしまったのではないか!
本格的に飼うとなると、紫外線ライトもいるし、生きた虫…コオロギは10匹130円で売っているらしい。となると、カナヘビだけでなく、虫の世話までしなあかんのか…かなべえ可愛くても、虫だけは勘弁やしな〜。とかいろいろ考える。
この暑さで、明日わらじ虫が取れへんかったら、残念やけど、自然に返すこと考えなあかんなー。

夜、なんとなく元気なくなるかなべえ。
やっぱ自然がいいかなーとかかなべえの事いろいろ考えながら就寝。

朝、かなべえに日光浴させたろうと陽の当たる場所へ連れて行くと、めちゃくちゃ元気に動き回る。よかった、元気や。
次男とお世話のため、ケース空けてお水替えするけど、なかなか怖がって直接触れない次男。
ちゃんと飼うんやったら、触れなあかんし、虫も触れなあかんで。
わらじ虫も捕まえられへんし、かなべえはやっぱり自然に返したろか。
最初は「お世話したい〜」て言ってた次男も、やっぱりそれが一番やと感じたみたい。

自然に返すなら、元いたとこが一番いいんやろけど、皮膚科にも行かなあかんし、玉川上水か公園に放そうかと思っていた。
そしたら、長男が「それじゃ、可哀想。元いたとこに戻してあげたい!」と一言。
この言葉が私を後押ししてくれた。
そうやな、やっぱりかなべえも家に帰りたいし、友だちにも会いたかろう。
ええ事言うた!
それから車で30分弱かけて、かなべえの故郷、広い草原へ。

いよいよお別れの時。
ずっとかなべえのケースを持っていた次男。
なんと1度も触れなかった次男が、自らしっぽを捕まえて、大自然へと解き放してあげたのだった。
元気いっぱい草原の中を走りゆくかなべえ。
バイバイ、かなべえ!
友だちと元気に過ごすんやでー!
「まあくん、よかったな。かなべえ家に帰れて喜んでるわ。」
「うん。泣かないでね、ママ。」
「泣かへんよ。」

帰りの車の中の会話。
「かなべえの友だちが、かなべえ!よく帰ってきたなぁ!て喜んでるよねー。」
「かなべえがお父さんになったら、子どもたちに、お父さんは昔、人間の家で一晩だけ過ごしたことがあるんやでって話すんちゃう?」
「ほら、人間が宇宙人に一晩だけ拐われたみたいな話あるやん、まるであれやな!」

かなべえ、いま何してるんかな。
わらじ虫食べれたかなぁ。

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