甘えられる心地よさを幸せだと思っていた。

甘えさせてくれる相手がいることは、幸せなことだと思う。

いつかは失うとわかっていながら、
限界まで気づかないようにしている。

失うことへの恐怖。
私の一部を担ってくれてきた者との別れ。
離れることへの寂しさ。

それらを凌ぐほどの
離れたくないという執着。

心地がいいから、甘えてしまう。
その状態が、私の幸せだった。

甘えられることが、幸せなの?
甘えられないと、不幸なの?
甘えさせてもらう以外に、
心地よさって感じられないの?

甘えるということは、
他者の期待に応え続けることでもある。

認められること、褒められること、愛されること。
どれもタダでは手に入らない。

与えられることを望む限り、与え続ける。
愛って、努力の果ての勝利なの?
成果なの?

それって、幸せ?

私の求めてきた幸せって、誰の幸せだったんだろう?
甘えられることを望んでいたのは、誰?

甘えることで与えられてきた心地よさは、
私を幸せにした?
人生をよりよくしてくれた?

タダでは手に入らない愛って、なに?

愛されていることには無自覚で、
自分の得たい愛ばかりを求めていただけなのでは?

全部、私のため?

なら私は、本当の幸せを知らないのかもしれない。

 fumori 

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