諦めるまで気力が尽きないから、夢を見ていたのかな。

問題を解決するためには、
原因を解明すること。

それが当たり前だと思っていた。

けれど、ない理由を考え出すと、
間違った答えに辿り着くかもしれない。

自己保身があると、
無自覚に答えを隠そうとするから。
そして、自己保身は自覚できない。

なので、ない理由ではなく、
なる方法を尋ねてみようと思う。

原因よりも、今できること。
過去ではなく、現在。

振り返りがちな視点を今に向ける。


例えば今、無気力なのだけれど、
尋ねれば次々理由は挙がる。

「なぜ無気力なのか?」
「どうして元気がなくなったのか?」

ただ、理由がわかったところで、
無気力が回復する訳ではないし、
最終的に知りたいのは、解決方法。

なら、自己欺瞞に誘導される可能性のある
理由なんかすっ飛ばしたらいいのでは?

「どうしたら元気になれるのか?」
「そのために今日やれることはある?」

場当たり的というか、
根本的な解決にはならないので、
どうだろうとは思うのだけれど、
無気力の理由を考えていたら、
そんな結論に至ったのでした。


無気力になったキッカケは、たぶん、
変えられない個性に圧をかけたこと。
ジャッジを手放すために。

個性なので捨てられないけれど、
尖っていれば叩かれる。
なので、摩擦を避けるために、
人並みに収まるよう個性に制限をかけ、
全体のパフォーマンスが下がる。

サイドブレーキを引きながら、
アクセルを踏み込んで、
車の性能に文句を言っている。
そんな状態。

例えば、私は負けず嫌いだ。

負けず嫌いは悪くない。
けれど、負ける自分は許せない。

あまりにも悔しいので、プライドが
傷つかない言い訳を考えては、
仕方なさを装いつつ納得してきた。

諦めるので、再挑戦する理由もなくなり、
やりたいことはできないまま放置される。

そんなことを繰り返すうちに、
夢を持つほど傷ついて、挑戦する度に
自分を嫌いになっていった。

自己否定の酷さをなんとかしようと、
傷ついてもいいプライドを探したり、
諦めを負けと捉えないようにしてみたり、
負けている自分を赦そうとしたり。

価値観や解釈をごちゃごちゃいじって、
本来の負けず嫌いが機能しなくなって、
個性を抑圧するだけでは済まなくなった。

認められない個性は、他にもある。
それら全てを制御しようとして、
価値観が矛盾だらけになって、
混乱して、何も信じられなくなり、
無気力になってしまったのだと思う。


負けず嫌いに関しては、
負けることが問題なのではなく、
傷つきやすいプライドと、
自己否定から身の丈に合わないプランを
立ててしまうことに無自覚なこと。

やればできるのに、やれないのは、
すぐに諦めてしまう私のせい…

なんかではありません。

できないのは、プランが雑だから。
自分に関心がないから。

負けず嫌いを自覚しているなら、
負けないプランを考えればいい。

負けても再チャレンジする余力のある
プランにすればいい。

達成できないのは、
負けるプランを採用しているから。
頑張ればできると思っているから。

やればできるなんで、自己肯定感が高く
なければ、採用しちゃダメ。

ヘタレ負けず嫌いには、
頑張らなくても勝てるプラン。
もしくは、
負けてもダメージがほぼないプラン。

負けず嫌いを治すのではなく、
負けず嫌いの個性が苦しまなくて済む
プランを考える。

ものすごくシンプルなのに、
ノーダメージのプランを選べないのは、
自己否定があるから。

とにかく現状から抜け出したい一心に
なってしまう。

勝てるプランでは満足できない。
負けるプランしか思いつかない。

負けず嫌いなのに、
進んで負けに行ってしまう。

無謀で苦労しかしなくても、
夢を見られる未来を選んでしまう。

現実が苦しくても、
夢を見ていられる間は動けるから。
諦めるまでは、気力を出せるから。

まるで、気力を出すためだけに、
無謀な夢を見ていたみたい。

叶う程度のささやかな夢では、
今日を生き抜く分の気力すら
湧かなかったのかもしれない。

叶わない夢に縋って生き延びてきた。


…というように、
ない理由を考えていると、
自己憐憫で終わることが多い。

満足して、明日から頑張ろう
で終わってしまう。

頑張るって、なにを?

なにをか決めても、
承認欲求を満たすための課題になるので、
ハードル高いじって、辛いしで、
程なくフェイドアウト。

解決しないなら、理由なんていらない。

原因は過去。変えられないもの。
素敵な未来も、なりたい自分も、
過去の原因から生み出されたもの。

過去を憐れんで、
現実を無視して、
未来をプランニングするから、
叶えられない夢を見ることになる。

可哀想なのは、困っているのは、
原因を作った過去の自分ではなく、
今の私です。

変わらない過去を守ろうとしないで、
今の自分を助けてあげてよ。

過去は無視して、現時点から、
解決した未来までのギャップを埋める。
それだけ。

今の自分に関心を持つ。
先ずは、そこから。

優先順位は、自分の心と体の状態。
選ぶのは、常に今。

経験や理念より、
今ある現実をどう感じているか?
その自分に関心を持つ。

変えられない個性があるなら、
逆撫でしない策を練る。

負けたくない自分がいるなら、
負けない方法を選んであげる。

理想ではなく、実を取る。
理由ではなく、現実的な方法を問う。

不足感を感じているのなら、
それを幻想だと片付けるより、
なにかホッとすることをしてあげる。

自分に関心が向けば、
問題が解決しなくても、
落ち着くことはできる。

どんな時でも、自分に関心を持つ。

他人のことを考えるのは、
自分の心が実感できるようになってから。

一つづつ身につけてゆこう。
負けないように。

 fumori 

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