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願望が、望まない現実を生み出しているのかもしれない。

未来は、今ある不幸から成る。

私が不幸なのは、
過去の私が、未来の不安で一杯だったから。

不安だから、
不幸にならないように生きてきたつもりが、
まんまと不幸になっている。

現実的な不遇もあるけれど、
不安を解消したいという動機しか
生きる目的がなかったせいかもしれない。

不幸になりたくない。

その欲が強すぎるせいで、
不幸なことが目につきやすくなっている。

幸せになりたいがために、
より不幸を感じやすくなっている。

そんなループにはまっていないだろうか?

相手の機嫌を深読みしない。

そう決めたのに、
以前と違う冷たい態度に恐怖を覚える。

その理由を勝手に考えて、
自分を悪者にしようとする。

嫌われることは怖いけれど、
嫌う自由はあるのだし、
笑顔を向けてもらえなくても、
失礼な態度を取られたわけではない。

なぜ、相手に感じの良さを求めてしまうのか?
そうされないと耐えられないのか?
自分は感じよくしているから?
頑張って、明るく装っているから?

とことん、小心者なのだ。
わかってはいたけれど、思った以上に。

だからこそ、
器を大きくしようとしてきた。
大きい器に相応しい自分になろうとした。

なら、逆なのかもしれない。

怯えやすい小さな心で生きられる方法を
探した方がよかったのかもしれない。

小心者から脱する術ではなく、
小心者として生きてゆく覚悟。

必要だったのは、どっちなのだろう。

小心から抜け出そうとして、
大きく育った心もあるのかもしれない。

けれど、些細なことで怯える気質は、
今も変わらない。

この世界は、恐怖に満ちている。

理解できないことばかりで、
理解できない自分の出来の悪さを恥じ、
どう生きたらいいかわからないから、
生きることが面倒くさくて仕方がない。

内心の自由を得て、
自分と社会を両立させ、
社会の枠の中で生きていたかった。

理解できる世界で、安心していたかった。
それが、私の目標だったのかもしれない。

小心者で、理解力が低く、こだわりが強い。

偏った情報で、凝り固まった思考で、
現実を理解しようとするのだから、
当てが外れて当然なのに、
思い通りにならないと、萎縮する。

間違っているのは、現実ではなく、
期待。私の当たり前。

もしも、現実が思う通りなら、
私はこの世界に恐怖を感じたりしない。

なら、思い通りの現実を期待するのは、
恐怖を感じたくないから。

なら、恐怖を感じることは、
恐怖を感じたくないという欲望のせいなのでは?

もしかしたら、
私は心から反省したことがないのかも。

失敗したら、次はこうしよう、ああしようと、
手段ばかり考えていた。

私自身の欲望が、失敗を引き起こしていると
考えたことはあっただろうか?

自分を責めることはあったけれど、
劣っているのだから仕方がない
と能力のせいにして、言い逃れていた。

私の欲望が、望まない現実をもたらしている。

そう考えられなかったのは、
小心で、頑固で、融通が利かない自分の気質を
どうしても赦せなかったから。

器が大きい理想のキャラを捨てきれなかった。
臨機応変に対応できるキャラに憧れていた。

なりたい自分がいるということは、
認めたくない自分がいること。

私が見ているこの世界を、
私は愛せないでいる。

不安や恐怖に溢れた世界なのだから、
肯定できなくて当然と思っていた。

けれど、
その不安も恐怖も、
認められない私自身の反映なのかもしれない。

不安なのは未来ではなく、
自分の気質を疎んでいるせいなのかも。

恐怖から逃れたい。
その欲望が、巡り巡って、期待外れの現実となり、
恐怖を感じ、再び逃れたいと願う。
恐れを抱かせる自分を余計に嫌いになってゆく。

自分を嫌悪し、信頼を失った状態で、
未来に希望なんか持てるはずがない。
あるのは、老後の不安だけ。

私が思う以上に、小心で、寂しくて、
不幸で、不安で、怯えている私がいる。

私が感じている世界と同じ自分がいる。

認められない世界は、認められない私。
赦せないことばかりなのは、
赦されない私がいるから。

等身大の自分でいることは、怖い。

こんな自分はいらないと思う。
全力で言い逃れたい。
私自身の存在が、恐怖であり、不安の源。

私はいつから自分を恐れるようになったのだろう。
いつから敵になったのだろう。

嫌いな自分を好きになることは、今の私にはできそうもない。
ジャッジだけれど、本音ならそれでいい。

きっと、ずっと、好きにはなれない。
小心で、寂しくて、不幸で、不安で、
頑固で、思い込みが激しくて、愚かな私を。

そんな嫌いな自分とは、
一生付き合ってゆくことになる。

望まない自分でいることを赦す。
変わりたいと思うけれど、
変わらなくていいことにする。

等身大のポジションに立つ。
言い逃れできないほど、
頭が悪さ、気の小ささ、頑固さ、寂しさの
ど底辺に。

卑屈にならず、期待外れの世界を認め、
理想とかけ離れた自分を赦せたらいい。

理解できない世界を恐れるだけではなく、
理屈を超えて、非合理的な感情で体感してみたい。

不安や寂しさを強がりで隠そうとする私を
愛おしいと思える日が来たらいい。

fumori

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