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お嬢様と侍女のゆるゆる旅行記 3

ひょんなことから意気投合し、2人旅をするお嬢様(miiinaさん)と侍女の私。
観光らしい観光もせず、デート感ばかり追求する2人が、完璧ガイドさんの助けを得て、ついに観光スポットを歩く!前回までのお話はこちら。

お嬢様と侍女のゆるゆる旅行記 1
https://note.mu/madoka_jee/n/naffd543778a0
お嬢様と侍女のゆるゆる旅行記 2
https://note.mu/madoka_jee/n/n307add43581d

5月22日

前夜、またもデート感について深夜まで語りまくった私達。
睡眠不足のまま起きだし、朝食を食べ、ゆるゆると準備をして、定時を少し過ぎてチェックアウト。
この宿は本当にいい宿だった。また賢島に来ることがあれば、必ずここに泊まろうと誓い合う。

さて、本日はついにいわゆる観光である。伊勢神宮へ行くのだ。
しかも前夜miiinaさんが連絡を取り、加藤ヒロコさん(鋭画計画)が伊勢市にて私達を案内すべく待機していてくださるという。なんてラッキー!

特急に揺られること、約30分。伊勢市駅にて無事に加藤さんと合流。
本日はよろしくお願いします(ぺこり)。

加藤さんの運転する車に揺られ、まずはお伊勢さんの外宮へ。
外宮のあらましから、それぞれのお社についてまで、きっちりと説明してくださる加藤さん。完璧なガイドさんっぷりである。

式年遷宮の時の社殿の造営の様子や歴史を紹介するせんぐう館もしっかりとチェック。有史以来受け継がれてきた技術を垣間見て、歴史の重みを知る。
やはりお伊勢さんは別格だ。だって神階がないんだからね…という話は長くなるので置いておく。

広い外宮の参道を歩きながら、色々な話をする。当然noteの話にもなる。くしゃみが出まくった方も数名…(以下略)

「最初は、お伊勢さん参りの合間にちょっとお茶でもと思ったんですが、miiinaさんから旅行の様子を聞いて、あまりにノープランなのでびっくりしました」と言われてしまう私とmiiinaさん。

そうであろう。お伊勢さん参りだって、“せっかくだから伊勢神宮は行ってみたいかもー”程度のノリで、駅からはどう動くのか、どれくらいの時間がかかるのかすらも調べていなかった私達である。

外宮と内宮があることくらいは知っていたが、それが結構離れた場所にあることも把握していなかったし、ヘタをすればどちらかだけの“片参り”で終わった可能性もある。ノープランとは恐ろしい。加藤さんがいてくれてよかった。

外宮を参拝した後は、名物、伊勢うどんを食すのだ。
お伊勢さん参りをした人達からの賛否両論が聞こえる伊勢うどんであるが、こちらには伊勢を知り尽くした完璧なガイドさんがいるのだ。「本当に美味しいお店にお連れします」という加藤さんにお任せである。

麺はふわっふわで、お出汁のしっかり効いたつゆは非常に美味。しかも、これ、450円!驚愕のコストパフォーマンス!伊勢うどんは本当に美味しい、と力説する!不味かったという人は店選びが悪かった、と残念に思うべし。


お腹も満たされたところで、内宮に向かう途中、松尾観音寺へ行く。
説明を読むと、行基が開創したというかなり古い、小さなお寺である。
読経が聞こえ、背筋が伸びるような気分で、御本尊の十一面観世音菩薩を拝む。脇仕は秘仏らしく、拝めなかった。残念。

ふと横を見ると、おみくじがあった。普通のおみくじと、恋みくじ。
miiinaさんは両方を、小銭が100円しかなかった私は恋みくじを引く。ここで恋みくじを選ぶ私の乙女っぷり(笑)

開いてみれば、末吉。まあまあ、そんなものだな。ざっと目を通し、吉方とか、待ち人云々はスルーしたが、思わず目を奪われた部分がある。

“待ち合わせ場所:海の見えるワインの美味しいレストラン”

行基開創のお寺なのに俗っぽい…どうなってるんですか、菩薩様…。これ、昨日のホテルの豪華レストランのことですか?と、ついつい笑ってしまう。
いかん、こんなことを考えていてはお寺を守る龍神様に叱られる!ということで、退散。

さて、気持ちを入れ替えて、おかげ横丁で買い食いをし、赤福のお店を横目で見ながら、遂にお伊勢さん内宮である。

鳥居を抜けて、橋を渡ると、途端に空気が変わる。
確かにここは神々の世界と繋がっていると肌で感じずにはいられないような、清浄で神聖な空気が支配している。鳥居の外とはまるで別世界。

階段を登り、御帳の向こうにおわす天照大御神に、まさに神妙な気持ちでご挨拶。別宮にもしっかりとご挨拶をし、のんびりと歩いて、鳥居をくぐり抜け、神々の世界から、おかげ横丁へ戻る。

陽気の中、結構な距離を歩いた私達は、やはりこの看板の誘惑には勝てなかった。お伊勢さん参りをしたら、伊勢うどんと、これは食べなきゃダメですよねー、ということで、休憩。赤福氷!

甘くて冷たい赤福氷を食べ、パワーを取り戻し、おかげ横丁をウロウロ。
だが、この時点でmiiinaさんは名古屋で待ち合わせ+新幹線への乗り継ぎがあるため、制限時間が迫っていた。

時間を気にしながら、それでもマメにガイドを続けてくださる加藤さん。ほとんど時間を気にせず悠々と小物を物色するmiiinaさん。そして、そもそも時間の概念が抜けている私。

「特急の時間もありますから、そろそろ駅へ向かいましょう」と声をかけられて、伊勢市の駅へ送っていただき、挨拶もそこそこに名古屋行きの発車時刻を見て、慌てて改札を抜け、ホームを駆けるmiiinaさん。あー、まだ時間があるからお土産を買えるな~と、喫煙所でとりあえず一服する私。

加藤さんが完璧なガイドの傍ら、スマホで特急の時刻を確認した上で計画的に動いてくださったが、私もmiiinaさんも発車時刻すら調べようとしていなかったことを、ここにお詫びいたします。
徹頭徹尾、ノープランな2人でごめんなさい。でも、本当に感謝しています。


こうして、お嬢様と侍女の珍道中は終了。
○○年ぶりの2人旅。基本的に単独行動派の私だが、miiinaさんとは気兼ねなく、ゆるゆるな時間を過ごせることがよくわかった旅であった。

またそのうち、一緒にどこかでデート感を検証しましょうね、miiinaさん。

The End



©madokajee

※ちなみに、この旅行記に限っては投げ銭歓迎!よろしく!

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