「イニストラード:真紅の契り 」ドラフトの説明書
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MTGアリーナの「イニストラード:真紅の契り」ドラフトを楽しんでいますか。私はドラフトでなかなか勝てないのが悔しくて、かなり練習しました。下手くそなりに数をこなしたので、ピックや構築の際に気を付けているところをまとめておきます。これらの内容がお役に立てれば幸いです。
1.序章:ドラフトの上達方法について
ブロンズ、シルバー、ゴールド、プラチナ帯までは勝率6割程度で昇格したが、ダイヤモンド帯で大きく躓いた。目に見えない大きな大きな壁が立ちふさがるようだった。ダイヤモンド帯になるとミシック帯とも頻繁に戦うことになる。高ランクであるミシック帯でプレイしていても勝率6割を越えているプロともマッチアップすることとなり、自分と対戦相手のレベルの違いを感じた。そこで上達の一貫として、環境への理解をここに記載し言語化してみることにした。記事を書き始めてから調子は上向きになりミシックに到達することができた。下記の内容に差異があれば是非アドバイスして欲しい。
ドラフトの経験自体がそこまで多くないので、練習量を積み重ねる方法を取った。練習に当たって注意したことをいくつか紹介する。
MTGアリーナのトラッカーである「17Lands」を導入するとドラフトの記録がされ、後から確認することができる。ピックしたカードや対戦のターン進行をweb上で確認することができるようになる。この機能を使ってピック、コンバットについてすぐに反省会ができる。失敗を修正して上達を目指す。17Landsの統計ページを見れば、カード毎の勝率のような指標も確認できるので、デッキ構築の参考にもなる。
上手い人の配信を見ることもかなり参考になる。いい時代である。プロの配信者もいるので、上手いプレイングを真似ることができる。日々、勉強。プロでない配信者でもとても参考になる方もいた。
2.「イニストラード:真紅の契り」ドラフト
2色の組み合わせ、アーキタイプ計10色について記載していく。それぞれのアーキタイプの簡単な紹介、ピックに関してやプレイングについて書いていく。
はじめに色の強弱、やりたい順は以下の通りに考えている。
Tier1:黒赤(血)>青黒(濫用)
Tier2:白青(降霊)≒赤緑(狼)
Tier3:青赤(スペル)>白黒(ライフ)≒白緑(訓練)≒白赤(2体攻撃)
Tier4:青緑(切削)>黒緑(タフネス)
血・トークンが使えて安定感のある黒赤がトップ。色別に言えば血・トークンが使える赤系が比較的高いTierになっている。緑系は比較的低めになっている。青黒は濫用シナジーが強い。
2.1 白青
「降霊」がキーワード。クリーチャーとして戦闘を終え、墓地に落ちた後もエンチャントとして使いまわせるので経戦能力もある。降霊を持っているクリーチャーはスタッツが低め。ピックに成功すればよいが、失敗すると紙束になる可能性をはらんでいる。戦略としては飛行持ちのクリーチャーで速やかに殴り切るのが一般的。
3-1/1《塩水漁り》がアーキタイプとしては分かり易い。降霊と飛行トークンを生成する能力を持っている。
ライフレースになった場合に飛行クリーチャーも多く、スタッツが小さめになりやすいので緑に対してはややサイズ負けする場面がちらほら。対策としては速やかに飛行で殴り切るか、ライフレースに有効に働く絆魂を持つ《慈愛の祖霊》の確保が要。
《嵐追いのドレイク》は一見青赤のカードに見えるが、降霊のある白青と非常に相性のいいクリーチャー。確保すべし。他の組み合わせではアンプレイアブルよりである《養育する存在》との相性がいいのもポイント。
《養育する存在》は白青であればプレイアブル。飛行持ちクリーチャーの強化と飛行持ちトークンの生成ができればクロックが大きくなる。強化能力も訓練のためのパワー調整にちょうどいいし、出てくるトークンは飛行を持つスピリットなのでデッキにも合っている。
《囁く魔術師》が一番活躍できる色は実は白青なのかもしれない。通常の「クリーチャーでない呪文」であるカードに加えて、降霊のエンチャントも加わるので誘発の機会は各2色の組み合わせの中で最も多い。
降霊持ちのクリーチャーは比較的スタッツが低いため、戦闘では相打ちになりやすい。よって、後手の場合、序盤は防戦の構えになる。降霊持ちのクリーチャーをエンチャントとして活用しだすタイミング、攻防を切り替えるタイミングは難しい。
先行であれば、軽量の飛行クリーチャーで攻撃できる展開もある。クロックパーミッションのようにカウンターを構えて殴りきるか、《激情の報復》などで相手のクロックを削ぎ落としてライフレースに勝利したい。
2.2 青黒
青黒はゾンビ(濫用)がテーマ。濫用しながらアドバンテージを稼ぐ。ミッドレンジからコントロールのような少し遅めのアーキタイプになる。
2-2/2《髑髏スカーブ》か3-0/4《生物光の卵》はサインになるカード。《髑髏スカーブ》でアドバンテージを稼いでいくのは少し時間がかかる。
3-0/4《生物光の卵》が取れたときがアーキタイプとしては強くなる。これがあると濫用の本領を発揮できると言っていいくらい強い。終盤ではリーサルを狙って島を生け贄に捧げることも視野に入れる。インクの染みではない能力。
降霊持ちの1-1/1《ランタンを携える者》は白青アーキ用のカードに見えるが、青黒の濫用デッキが最も馴染んでいる。濫用の生け贄要員としても軽量なので使いやすいし、濫用して墓地に落とした後は4-3/3《貯蔵スカーブ》などにエンチャントすることでフィニッシャーにすることができる。
4-3/3《貯蔵スカーブ》はインスタントを回収できる濫用持ちクリーチャー。カウンターや除去を使いまわせるので1枚程度はピックしたい。
《貯蔵スカーブ》は《不死なる悪意》(+《しつこい標本》or《囁く魔術師》)とのコンボも注目。《貯蔵スカーブ》の能力で《不死なる悪意》を回収することでループを組むことができる。毎ターン《貯蔵スカーブ》を相手の中型クリーチャーへのブロックに回せば、相打ちしながら毎回濫用をすることができる。相手の中型クリーチャーへの時間稼ぎに有効。このコンボはコモンなので揃えやすいところもよい。
3-3/2《不吉なとげ刺し》は濫用持ちクリーチャーの中でもトップクラスに使いやすいカード。濫用したときの能力は対戦相手も対象にできるので、リーサル、ライブラリーアウトでの勝利になる場合もあるのを視野に入れておく。
2-1/1《悪運尽きた造反者》は青黒濫用で輝くいぶし銀的存在。2マナ域はこのカードをピックしておきたい。濫用で生け贄にするならばこのクリーチャーがベスト。
3-2/2《不貞腐れる農家》は絆魂があり白黒寄りのカードに見えるが、青黒であれば濫用による死亡誘発をさせて裏面に変身させやすい。青黒でも活躍できるカード。
1-1/1《しつこい標本》はデッキに1枚でよい。カードパワーは高くないので複数投入はやめた方がいい。濫用のエサとして、またはチャンプブロック要員として役立つ存在。
2-2/1《悲惨な群れ》は3枚以上でプレイアブルになる印象。2枚だと手札に被ったときに辛いし、そこまでアドバンテージも取れない。3枚以上の確保となると運がよくないと難しいので、できればピックしたくない。おとなしく2-1/1《悪運尽きた造反者》をピックするのが無難。
地上の盤面は濫用クリーチャーでがっちる固まる。その間に4-3/3《残酷な目撃者》をはじめとする飛行持ちクリーチャーで殴り切るデッキ構成にしたい。
2.3 黒赤
黒赤のテーマは吸血鬼(血・トークン)。血・トークンのおかげでマナフラッドしにくいので、息切れしにくいアーキタイプになっている。ミッドレンジのデッキを組むことができる。採用できるレベルの優秀なクリーチャーがコモンで揃っているので比較的デッキがまとまりやすい。
コモンのクリーチャーは2-2/1《血花の祝賀者》、3-3/2《好戦的な客人》、4-3/3《血に狂った社交家》と使いやすいクリーチャーが揃っている。
3-3/2《好戦的な客人》はかなりデッキにあっているようにみえる。しかしながらタフネスが2と低いため、2/2と相打ちになりやすい。デッキにたくさんはいらなそう。
5-4/4《ファルケンラスの祝賀者》はコモンなのにアンコモン並みに強いカード。積極的にピックしておきたい。威迫と4/4のスタッツの時点で十分なのに加えて、血トークンが2個も出る。終盤のマナフラ受けとしても優秀。
2-3/2《税血の収穫者》が分かりやすい黒赤アーキタイプのサインになるカード。これが流れてくるようであれば黒赤をやっていい確率は高い。スタッツに加えて除去能力もあって申し分ない。
威迫持ちの3-2/3《恐れる村人》は狼男なのでデッキとは合わなそうに思えるが、威迫持ちであるため攻撃は通しやいので、アグロプランにするならば十分採用できる。他にも吸血鬼で威迫持ちもいるため、相手のライフを削りやすい。タフネスが3あるので2/2を受け止められるのもポイント。
2-1/3《眠れぬ吸血者》、3-1/4《大食の客人》も見た目は吸血鬼であるが、どちらかといえば白黒アーキタイプで輝くカード。
2-1/3《眠れぬ吸血者》、3-1/4《大食の客人》は吸血鬼ということでデッキに入れたくなるが攻撃的なカードではないので優先順位は少し低めにみていいだろう。デッキを除去コントロールよりにするのであれば、採用を検討する。
威迫持ちをデッキに入れやすいため、《確実な一撃》は非常に強力に使える場面がある。威迫持ちをブロックしに来たクリーチャー2体を先制攻撃で同時に倒すことができる。成功すればかなり盤面は優位になる。《確実な一撃》は他のデッキよりピックの点数は少し高めでよい。
黒赤の場合は概ねスタッツは《ファルケンラスの祝賀者》の4/4が最大になるので、緑系のサイズが大きいクリーチャーはやや苦手。《炎恵の稲妻》、《削剥》でも対処しずらい。《英雄の破滅》、《骨の髄まで》を使うのはもったいない気もする。威迫持ちのクリーチャーで回避していきたい。
黒赤という色の都合上、飛行クリーチャーの相手はやや苦手。白青、白緑などの相手には飛行クリーチャーに優先して除去を当てたい。
2.4 赤緑
赤緑は狼と狼男をテーマにしている。全体的にスタッツが高め。サイズで負けることはほぼない。また、マナフラッド受けがあまりないので受けられるカードをピックしておきたい。血・トークンや起動型能力持ちが入るようにカードを選定したい。
4-2/5《群れの仔》は下手なレアより強い。表面のトークン生成のマナフラ受けと裏面のパワー修正能力どちらも強力。裏面ではトークンを生成できないので、昼夜の切り替えには特に注意が必要。
《群れ歌の子狼》は序盤に出すと強い。明らかにテーマに沿ったアンコモンなので見かけたらピックしたい。
《狼の一撃》を一番強く使えるアーキタイプ。一方格闘で緑としては貴重な除去スペル。インスタントなので構えることができ、自分のターンに呪文を唱えないことで昼から夜にすることができる。アーキタイプで価値の変わるカードで、ややクリーチャーサイズの小さい白緑では価値が若干下がる。
赤緑には飛んでいるクリーチャーがほぼいないので、飛行に対処できるのは火力スペルと到達持ちの3-1/4《名射手の弟子》のみ。除去を打つタイミングは慎重に見極めたい。飛行のいない対黒赤であれば、火力スペルは威迫持ちに当てるのがベター。
飛行を持つクリーチャーがいないので膠着した時でも突破できる手段を用意しておきたい。4-2/5《群れの仔》、《休樹林帯》、《棘付き縦鋸》が膠着した場面でも強い例として挙げられる。
唯一2-2/2《ルーン縛りの狼》を有効に使える赤緑。膠着状態を突破できるカードとしてフィニッシュ手段になり得るのでサブプランとしてどうぞ。
膠着した場面の対策として勝ち手段やボムをタッチする方法もある。3-2/3《花の織り手》をピックしておけば、タッチすることも簡単になるので、1枚ピックしておくとボムをタッチする際に楽ができる。
2.5 白緑
白緑は並のレアが取れていても難しい場合もある。白緑というカラーリングとしては17Landsでも勝率は2色の組み合わせ中9位。といった具合にデータでも示されている。
白は訓練を有する色であるが、訓練というシステム自体が弱いと感じている。訓練を持つクリーチャーを出してから、パワーの大きいクリーチャーを出し、次のターンに攻撃してやっと訓練が誘発するという具合に強化がとても遅くなっている。後手番だと攻撃にも行きづらいのでさらに厳しい。
勝ち手段としては飛行クリーチャーで殴り切るというプランか大型クリーチャーをならべることになる。飛行プランとしては、3-2/1《グリフ乗り》、4-2/3《希望の鷺》、4-2/2《グリフ翼の騎兵隊》、5-3/3《鷺恵の霊》が主戦力となる。優先してピックしたい。回避能力持ちのクリーチャーのスペックはそこまで高くは無くないので簡単に除去される点には注意。
飛行を持つクリーチャーをあまり確保できなかった場合は地上の膠着を突破できるような、4-4/4《鉤手の船乗り》、6-6/6《繁茂の狩り手》、6-7/6《棘茨のワーム》といった大型クリーチャーを採用しておきたい。《繁茂の狩り手》と《棘茨のワーム》のライフゲインはライフレースをひっくり返すことも多い。
血トークンを生成する手段も無いためマナフラッドを受けいれられない構成になりがちである。長期戦になった場合に不利になる色の組み合わせになりやすいのでピック段階で対策をしておきたい。5-2/4《擬態する士官候補生》、《眠りにつく時》も白緑のカラーではドローソースとしてプレイアブルになりえる。これらは他の色ではアンプレイアブルよりのカード。
地上を膠着させられて、飛行持ちのクリーチャーを除去されるのが負けパターンと言える。白緑と相対した場合はこのように対処できるとよい。
2.6 白黒
白黒はライフ回復がテーマ。比較的分かり易いアーキタイプであるが、アンコモンの比重が高めでデッキは組みにくい印象を受ける。ライフ回復をテーマとするカードとしては1-1/1《旅する聖職者》、3-2/2《コウモリの急使》、3-2/3《マルコフの浄化師》が分かり易い。
1-1/1《旅する聖職者》は一見パッとしないカードに見える。+1/0修整での打点の向上と1点ライフゲインを持っていて毎ターン2点分の差をつけると考えると強力な能力を持っている。白黒では優先して採用したい。
3-2/3《マルコフの浄化師》はライフを得ることでドローソースにもなるので是非確保したいカード。リソースを確保し辛い白黒デッキでは最も重要かもしれない。
3-2/2《コウモリの急使》を最も上手く使える2色は白黒。ライフゲインと合わせると墓地からクリーチャーを回収することができる。カードアドバンテージも得られると《グレイブディガー》より強い超優秀クリーチャーになる。《旅する聖職者》と《コウモリの急使》×2枚を合わせれば、お互いに回収しあうことができるので無限チャンプブロックも可能。
吸血鬼だが2-1/3《眠れぬ吸血者》、3-1/4《大食の客人》の出番はこのデッキ。ライフゲインに関係する能力を持っている。2枚揃えばそれぞれの効果によって毎ターン血・トークンが使えるちょっとしたシナジーもある。
2.7 黒緑
タフネス参照のテーマ。アンコモンを複数要求されるアーキタイプなので、デッキの組みやすさで言えば、難易度は高い。17Landsによると勝率は2色の組み合わせ中で8位。アーキタイプによるシナジーが少ないためレアパワー依存になりがち。強力なボムが引けたときに進んでもよいカラーという印象。書くことがあまりないくらいシンプルなデッキになる。黒赤に次ぐ除去の強さなので、優秀な除去と巨大なクリーチャーという分かり易い構築にすることもできる。
4-1/4《古きもつれ樹》、3-1/5《カタパルトの有象無象》のタフネス参照カードが核になる。これらは2枚以上は最低限用意しておきたい。合わせて5-1/13《不浄なる密集軍》も添えるとベター。
2.8 青緑
青緑は切削がテーマ。17Landsによると勝率は2色の組み合わせ中で最下位。4-3/3《雑食するもの、グロルナク》、2-2/3《堕落産みの蜘蛛》は他の多色カードに比べると一歩劣る。
カラーリングのアンコモンがそこまで強くないのが実情である。青緑をやってもいいよというサインと受けとってもいいがちょっとした罠になっているので注意。勝ち手段は白緑と同様に飛行クリーチャーで殴り切るプランか大型クリーチャーをならべることになる。
《魂暗号の秘本》は青緑ではプレアブルになるカード。切削との相性も〇。2マナで起動する能力は正直あまり強くない。マナが余ってるときに起動するとクリーチャーをトップからはじくというマイナスな行為になるし、土地をはじいてカウンターが乗らないかのどちらかになる。能力を起動することなく切削で裏面にしたい。変身後では青緑に必要な飛行とドローソースになるので文句なし。
《黴墓のヤスデ》は青緑で強く使える切削持ちクリーチャー。かなり分かり易い青緑で使えという能力になっている。(+1/+1カウンターも置かれるので白緑にもちょっとしたシナジーもあるが)
1-1/1《ランタンを携える者》は青黒の次に相性がいいのが青緑だろう。回避能力のない大型のクリーチャーへの飛行付与が有効に働く機会も多い。
1-3/3《継ぎ接ぎの槍馬》はゾンビなので青黒のイメージだが、切削と相性がよいカード。問題なくプレイできる。ドローソースになるのも噛み合っている。
血トークンを生成する手段がほぼないので、後半のマナフラ受けを用意しておく必要がある。リソース確保の手段を入れることができない場合は血トークンを生成できる《精髄の吸引》は少し評価を上げていいと思う。
2.9 青赤
青赤は毎度おなじみの「クリーチャーでない呪文」を得意とするアーキタイプ。17Landsによると勝率は2色の組み合わせ中で5位。クリーチャーでない呪文を重視するとクリーチャーが少なくなるので、構成が難しいアーキタイプ。
2-1/3《ケッシグの炎吹き》を一番上手く使える色の組み合わせ。スペルをたくさん入れたいがバランスが難しいところ。
血トークンが出にくいので、《肉体の裂傷》をピックしておくかドローソースを入れておく必要がある。ただ、《肉体の裂傷》自体はあまり強くないので注意が必要。カードの効果を十全に発揮するためには、タフネスが低いクリーチャーを対象に取る必要があるが、そのようなクリーチャーは大抵《肉体の裂傷》より軽いクリーチャーであるためテンポ損になる。高いタフネスを持つ相手を対象に取った場合では血・トークンが出ないのでただの重いスペルになる。あまり嬉しいスペルではないので、除去としての評価は高くない。
《嵐追いのドレイク》が取れている場合、《祖先の怒り》はプレイアブルになりそう。3枚くらい集めないと効果は薄いか。
《囁く魔術師》がキーカード。これがピックできていて青赤の流れであれば色を決めてもいいかもしれない。ただ、白青とも競合しており価値は高く流れて来にくい。
2.10 白赤
白赤は「2体で攻撃」をテーマにしている。あんまりパッとしないテーマを持っているアーキタイプ。17Landsによれば2色の組み合わせ中で3位と好成績。高速アグロが環境的に有利な模様。
色的には訓練が一番生きるのが白赤。白青、白黒は訓練するための相方クリーチャーにあまり恵まれておらず、白緑は相方が大型すぎて訓練する意味があるのか疑問になることも。そういった意味で白赤が一番というか相対的に価値があると思う。
4-1/3《マルコフの円舞手》はクリーチャーへパワー修整をかける能力を持っている。実質4-3/3速攻飛行なので攻勢のときには優秀なクリーチャー。パワー修整をかけられるので訓練を誘発させるためにパワー調整ができる。
コモンに速攻持ちの3-2/2《夜明けの戦闘員》がいるのも訓練する場合にはありがたい。このカードは他のアーキタイプだと少し弱いというポジション。
3-2/3《魅惑する求婚者》がテーマとしては分かり易いカード。優秀な3マナクリーチャーなので、他のプレイヤーが黒赤や赤緑を集めていると持っていかれてしまう。裏返ったときに出るマナはクリーチャー呪文を唱えることも可能なので、重いクリーチャーの展開に役立つこともある。
《聖戦士の帯杖》は赤白のアグロプランに噛み合うカード。計6点の打点を増やせるフィニッシャー枠。他のデッキでの価値はいまひとつか。
3.ボムについて
「イニストラード:真紅の契り」環境では除去されなければゲームを終わらせるボムが多数存在するボム環境といえる。
《蝕むもの、トクスリル》、《戦慄宴の悪魔》、《アヴァブルックの世話人》、《結ばれた者、ハラナとアレイナ》は速やかにゲームを終わらせるボム四天王。《戦慄宴の悪魔》と《結ばれた者、ハラナとアレイナ》はレアなので神話レアより頻繁に見ることになる。
《蝕むもの、トクスリル》は相手だけの全除去に近い。
《戦慄宴の悪魔》も倍々に増えるので除去が効きにくい。
《アヴァブルックの世話人》に至っては呪禁なので除去が効かない。裏面になったらもう終わり。
《結ばれた者、ハラナとアレイナ》は4ターン目と早い段階から強力な圧力を掛けてくる。
これらのボムに対抗するためには打ち消しもしくは除去が必要である。ボム環境であるならば、これらのカードの評価は普段のエキスパンションより高くみていいだろう。
デッキは41枚にしてお茶を濁すこともあるが、このようなボムが取れた場合は引く確率を少しでも上げるため40枚にした方がよい。
4.おわりに
ここまで読んでくれてありがとうございました!みなさんのお役に立てたのであれば幸いです。
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