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凡人、3回目の試験を受ける

資格試験の勉強をしている。
好きなことだからがんばれるけど、思い出はひりひりする。

今学んでいる資格に関連する業務を生業としていたことがあった。
その業界を大学院で研究を極めて、公私の時間も財産もつぎ込むような人々が集まっていた。研究発表をして、最終的には図鑑を監修するような人々が。
彼らは、才能の塊だった。だからこそエネルギーを注ぎ知識を吸収し、努力を越えた努力をして更に研ぎ澄まされていく。
がむしゃらに要領悪く頑張らなければ、会話にすらついていけない私は凡人だ。嫌というほど見せつけられた。

必要とされるか、必要とされないか、それで査定される厳しい世界。
ある時、限界を感じて、純粋に「○○が好き」を追及したくて、肩書きから自由になった。すると「○○が好き」で集まっていたはずの人々が離れていった。彼ら彼女らが好きなのは、私の肩書きだっと気づかされた。
また、必要とされない、と烙印を押された。
その後、折悪しく心身も壊して、調査中、ボランティア中に、パニックを起こした。結果「○○が好き」な集団から離れた。

いつの間にか、好き、という感情は置き去りになっていた。今でも、パニック再発が怖くて、今は調査もボランティアも全部休んでる。好きか、好きじゃないか、という感情だけが取り残された。
答えは、好き、だった。理由もなく好き、好きだからもっと知りたい、それだけ。

だから凡人の私は今年、3回目の資格受験をする。その先に誰もいないと知っていても、好き、だけは残っていたから。

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