旅と表現者

二つばかり前の春の終わりの日記。僕は視力を失ってから始めて、家族から離れて旅をした。


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表現をし続けている友人と旅をした。少なくとも僕にとっては、それは旅だった。

今の視力になってから初めて家族と離れ、自分の身を他の場所へ移動させて過ごす時間。この旅で多くの表現者に出会い、たくさん語り合った。今ここでそのことを言葉に置き換えようとすると、まるで砂の城のように崩れ去ってしまう気がする。

だから僕は旅から戻った今、とにかく何かを表現したいという衝動に駆られ、そこにあったものでその時にしか存在できない作品で表現をすることにした。

あなたが見ているものと僕が見ているものは同じ。でも絶対的に違う。でも目を閉じて手で触れれば、僕らが見ているものはほぼ完全に同じものになる。


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