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「得意なこと:Excel」の人

Excelが得意だからいいなぁと言われる。そうやって使えたらなぁ。と。

僕としては何のことはない。必要な情報を打ち込んで、fxと書いてあるボタンを押して必要な情報を指定してあげたり、フィルターで並べ替えたり。あれとこれを繋いだらこういう数字が見れるんじゃないかと、「えいっ」と操作してみたり。
恥ずかしながら、特に統計の知識があって検証をしたりマクロを組んだりということができるわけでは無い。誰かが作ったファイルを眺めていると、綿密に組み立てられピシッとしたものを見かけることはよくある。僕にはそれは作れないし、むしろ羨ましい。なのに、だ。

元々、Excelをさわれる人だったわけじゃない。

学生時代、アルバイトでTAをしていて、情報の講義にも参加していた。まだ情報科目が義務教育では重要視されていない世代の学生を対象にしていたからか、「Officeの使い方を覚えることでレポートを作れるようになろう!」というPC操作入門編の講義だった。参考書籍として自作のテキストや、◯日でマスター!系の教材が使われていた。

先生が講義を進めていく間、僕は室内をぐるぐる回りながら、手を挙げた学生のところで質問を受け、答えていく。
学部1〜3年生の情報の講義をサポートをしていたが、内心はドキドキだった。学部時代に単位は取ったけれど、なぜ点数を取れたかまでは解らないまま放置していたからだ。

初回の講義で早速つまづき、一緒にテキストを見ながら中途半端な回答。なんとか回答できたものの、ここから講義中、ずっと学生の挙手が恐い恐い。ようやく初回が終わってからは1から学び直した。受講生よりも1〜2週間早く復習をして臨む。そんなスタンスが身に付いた。

それでも絶対参照とかIFとかVLOOKUPとか、理解するまでには時間が必要な人だった。「は?わからん」の連続。
操作ができるようになったけれど、教えられないものはたくさんあった気がする。万全だと思っても、質問されている「なんで」をうまくキャッチできず質問を解消してあげられないこともあった。
こういうサポートをする機会を3年ぐらいもらえただろうか。半期で終わる講義だったから、同じ講義なら6周はしていたことになるのかな。最後は楽しかった感覚だけを憶えてる。

そんなこんなで、応用以上のことはできないのに「いいなぁ」と言われるのってなんだろう。

理解できない時代があって。ある日教える立場になったときに必要に迫られて知識を固めざるを得なくなって。理解できるようになりながら教えることを繰り返すことで、誰かの解らないに対して自分がわかる範囲の中で知恵を絞れるようになっていったのかな。
あと、考えずに操作ができるようになっていることも大きいのかなぁ。動かしながら考えられるからね。

これって何事も同じなのかな。

いまは素直に、書くことを学びたい。義務にならんように続けていこ。

ここまで読んでくださりありがとうございます! サポートしてくださった分は、ひとりの再スタート準備に。