母さん恥ずかしい

子どもの予防接種に小児科に行くと赤ちゃんがいっぱい。
私がニコニコと周りの赤ちゃんに微笑みかけていると、小さな声で
「母さんやめて! 恥ずかしい!」と息子たち。
「えー。誰に恥ずかしいの?」
「えーっと、赤ちゃんのお母さんかな」
「そっかー。母さんは、自分の赤ちゃんを可愛いってて思ってもらえたら嬉しいよ」
「うーん。でも恥ずかしいよ。きっとクラスの友だちも、自分の母さんが同じことをしたら恥ずかしいって言うよ」
「そっかー」

私は息子たちが赤ちゃんの頃、笑いかけたり話しかけられたりすることが嬉しかった。双子なので声をかけられることも多かったと感じている。たまにお話の長い方や、子育て苦労話や嫁姑苦労話が始まる方には困ったこともあったけれど、断然、嬉しいこと、励まされることの方が多かった。息子たちの気持ちも分からないではないが、赤ちゃんと目があったら微笑みたい。微笑まずにはいられない。

順番を待っていると、ひとりの赤ちゃんが息子たちの方にヨチヨチと歩いてきて二コーッと笑いながら、息子たちの間に入ろうとしてきた。めちゃくちゃ可愛かった。病院から帰るとき、
「さっきの赤ちゃん可愛かった! 母さんの気持ちが少し分かった」
と息子たち。子どもはたくさんの笑顔で育つのよ。育てたいのよ。