リケジョの寿命
会社や趣味の場などで、何気ないきっかけで
「大学は何学部だったか」という話になることがある。
私が工学部出身だと言うと「リケジョですね!」とよく言われるのだが、その時私の頭の中に走るのは
確かに工学部出身だけど単位も卒論もギリギリだった私は理系と名乗っていいのか?確かに出身学部で言えば理系に分類されるけど今の仕事は理系な仕事というわけでもないしそもそも大学も良いところではないしもしかして頭のいい文系学生の方が私よりできるんじゃないだろうか。いや、今この人はそんな深い意味で言っているのではなく、褒めてもけなしてもいなくてただリケジョというキャッチーな言葉を使っているだけだ。深く考えることはない。
そこまで考えが行き着いたところで私は
「もう昔の話ですけどねw」
とやっと返すことができる。その後は学生の女子の比率が少ないとか、故に男子に大事にされるかと思えばそうでもないとか鉄板の話をしている。
私はリケジョなのだろうか。
おそらく大学生の頃は、偏差値の低い大学に通う単位ギリギリの学生でも「リケジョ」と言われれば受け入れることができたと思う。腐っても工学部生で女子だから。
アラサーでエンジニアでも研究職でもない現在の私は「理系」「女子」なのか?
wikipediaによると
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AA%E3%82%B1%E3%82%B8%E3%83%A7
「リケジョとは、「理系女子(りけいじょし)」の略語[1][2]で、理系の女子学生や女性研究者[1][3]、理系の進路を目指す女子中高生[1]、理系の女性社員[4]などを意味する俗語。」
らしい。
周囲の理系学部出身の友人でも、就職の際に理系っぽい仕事には就かなかった人や、新卒でエンジニアに就職したけど何かの節目で転職してエンジニア以外の職に就いた人もいる。
リケジョとは実は儚いものなのかもしれない。
大学の理系学部や理系学部しかない大学では、女子学生を増やそうとしている(と思われる)ところもある。
そういった学校はオープンキャンパスの受付を女子で固めたり、学校の女子学生を集めたリケジョの冊子を作ったりウェブに特集ページを作ったり、ウェブなどの露出物に掲載する写真をさり気なく女子の写真を多めに入れたり、女子の写真を大きめに入れたりしている。気がする。
高校生、受験生の女子がそれを見て何を思うかは分からないけれど、進学し、「リケジョ」と呼ばれるようになってからより彼女達はリケジョと向き合わなくなるのかもしれない。
…話が大げさになってしまった。
理系教科ができない私が勝手に過敏になっているだけかもしれないけれど、リケジョに違和感を感じる(「元」含む)リケジョがもし他にいたら語り合いたいなぁ、と時々思う。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?