難病患者が主治医とワンチームになった経緯

寛解維持のために現在も通院してるよ!
都内の病院に往復1時間ちょいかけて3か月に1度程度。

余談だが、確定申告で年間でかかった医療費を所得から控除できる制度があるのは皆さんご存知のことだと思うが、通院に係る移動経費も医療費に含めてよいとされてるよ。
つまり、私が都内の病院に行くために利用する電車やバスの運賃や、駅の自転車置場の費用は合算していいということだね。

私がいまお世話になっているのは、(SLEと診断されるまでの【前編】でも経緯を説明した)緊急搬送された地元の病院ではなく、病名が確定してから転院した都内の病院だよ。

この2院は相互に業務提携しており、地元の病院の方にも週に何度か私の主治医も来ている。だったら家からチャリで10分の病院で診てもらった方がよくない?と普通なら思われるだろう。
そこで先ほどの医療費控除の話に戻る。

ひとは誰しも、というか私は少なくとも3か月に1度くらいは都内に行きたくなる。高校から電車通学し、都内の大学に通っていた。だからなのか、人ごみを構成する人口層の若さを定期的に感じたい。そして目新しいものに触れたい。埼玉の奥地で、職場以外の人と出会わない生活を続けていては申し訳ないが、目は濁り、脳みそは委縮しかねない。あくまで個人の見解です

しかも主治医より「君の地元の病院は設備も整ってないし、ひとも病院も古臭いし、なんかヤなんだよね」とのクレームがあった。その古臭い病院に入院していたこともあったんですが、と思いつつも。
市内の病院で診てほしい、と駄々をこねず、おとなしく都内の病院に7年も通っているのはそういった理由からである。

ちなみにただでさえ駄々という名の要望はこねている。
担当医は3回変わっており、最終的ないまの担当医は主治医本人だ。

最初の2回は若くて素敵な女性の先生。いずれも寿退社で変更となった。
3回目は、往診の待ち時間が異常に長くて病院側にどうにかならんかと常設の意見箱に書いたところ、それを見たらしく、担当が変わった

どれくらい待ち時間が長かったと思う?
10時に予約を入れると、「9時までに採血と採尿の検査をしてね」と言われる。「検査結果に1時間かかるから」と。
となると家を出るのは8時である。
すべての検査を終え、待合室の椅子に腰を下ろすのが9時半ごろだろう。
そこから時空が歪み、大地と海は荒れ狂い、診察室に呼ばれるのがなんと13時過ぎである。有り余る待ち時間中に、相談したいことも要点をまとめにまとめることができ、なんならシミュレーションもし放題なので、実質私の診察は5分で終わる。
薬を貰って電車に乗れるのが15時半である。

20代の貴重な時間をこんなことに使っていられるか!

こんな理不尽に納得できる私ではないのだ。気は長いし弱い方だけど、非合理的なことが大きらい。どのくらいきらいかというと、車のリアガラスにPatagoniaとか、snow peakとか、mont-bellのアウトドアメーカーのブランドステッカーを見境なくべたべた貼ってる車くらいきらいなのだ。
予約時間に診察が終わらないなら、予約時間を変更しろ。
「こんなんだったら12時半に予約で良い」
と同い年くらいのぼーっとした男性担当医に3回くらい言った。
4回目から、担当が主治医大先生に変わった。

言ってはなんだが、私の前では、「病院って待つものですからね」とへらへらしていたくせに意外としっかりこたえてたらしい。それ以降顔を合わせていない為、彼がなぜ頑なに10時予約にしたかったのかは、聞けずじまいになっている。

私は退院後、病気と認めるのが嫌で、駄々をこねて2か月ほど拒薬していたことがある。
残薬数を聞かれた時にバレてしまい、主治医から割と強めに叱られた。
みっともなくごにょごにょ言い訳をしたが、「また入院することになったらあなたのためにならないんだよ」とぴしゃりと言われて諦めがついた。私は病気があり、それと一緒に一生付き合っていく必要がある、と。
まぁそんなことがあり、私は主治医に頭が上がらない。

ただ7年近く付き合ってもらっているので信頼もしている。
結婚して初めての診察には夫を連れて行ったし、
妊娠を望んでいることもあらかじめ話していた。

現状ではプレドニンは5mgに抑えられているし、
妊娠したいならプラケニルを飲んでた方が安心。
シクロスポリン(ネオーラル)は催奇形があると、昔は言われていたけど、
臓器移植をした人がよく飲んでる薬でデータがかなり集まった。
それによると妊娠に与える影響は
服薬してない人が妊娠で奇形になる可能性と大きくは変わらない。
と丁寧に説明してくれていた。
さらに、妊娠がわかったらビタミンDの服薬も中止する、と断言されていたため、医師の診察を受けるまでもなく、こちらで妊娠がわかった直後から断薬できた。

妊娠を考えてるSLE患者はしっかりと主治医に希望を伝えて計画を練ろうね。
妊娠がわかった日がたまたま主治医の外来がある日であれば、緊急で仕事を休んで相談に行くんでもいいけど、見てもらえない日が土日挟んで4日とかあったらパニックだったと思う。
12週までのあいだの胎児は、特に薬の影響を受けやすいようだから、
少しでも早い対応をできた方が、そのあと後悔しないで済むと思うし。

長々書いたが、SLE患者は主治医とワンチームになるしかない。なるには

①長い付き合いということを自覚する。丁寧に接するが、自分の方針と違うことは、我慢せず言う。気になった病状に関することもガンガン聞く。主治医にとっても臨床例が揃うのはいい経験なのだから下手に出すぎないでいいと思うよ!

②言われたことは素直に聞く、守る。こちらが信頼しなければ向こうも熱意を持って治療してくれないと思う。

③仕事やプライベートの相談は、医師的な見地を聞くため。だらだら長い世間話は診察が延びるのでダメです、これ絶対!今後に控えてる予定など、どう思うか?を聞くといいと思う。



私は地元の産院で産もうと思ってましたが、
やはりハイリスク出産になることが必至のため丁重に断られた
まぁ、仕方ないよね。安全性と言われたら。

しかし大学病院の食事は、個人産院と違って「病院食」らしさ満点、少し凹んでいる。
些細なこと、と思うなかれ。ちょっと前にTwitterで流行った個人産院のお祝い膳の画像を調べてみてくれ。画像の豪華絢爛さに圧倒された。

っていうか都内の病院だと60万近くかかるから、
出産一時金の42万から足が出るとも聞いた。
さらに地元の自治体の妊婦検診助成金は償還払いの後日清算になるから
一旦全額がこちら負担とも聞いた。
あれ?もう、お金の心配ばかりじゃない?

ていうか、このnoteいつもお金の話ししかしてなくない?

それは私が会計事務所に勤めてるから職業柄です。
その話はまた後日!

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