ブラック企業に勤めるグレゴール・ザムザ

4月2日

リモートワーク3日目。家だと全く仕事ができないと思っていたものの、最低限のことはこなしている。今週はずっと彼女が家にいるのも大きいかも。生活リズムが大幅に狂ってしまうことも懸念していたけど、当然のように日中に仕事の連絡がくるのでそんなこともなさそう。

家にいたらサボりたい放題じゃんとか思っていたけど、仕事とプライベートというと大げさだけど、オン/オフの切り替えがうまくいかないのがやや困ったところ。会社に通勤していたときの方が本も読んでいたし、ラジオも音楽も聞いていたし不思議だ。せっかく家で過ごしているのだから、この時間を有意義に過ごしていきたい。リモートワーク、当分続きそうだし。

今週は仕事の合間を縫って、手塚治虫「ブッダ」を読み進めている。音楽は、ここ最近LOUIS COLE『Album2』、Dirty Projectors『Windows Open』、Nick Drake『Bryter Layter』がお気に入り。Nick DrakeはMUSIC MAGAZINEの「ニュースタンダード2020s オーケストラル・ポップ特集」きっかけに聞き始めた。

夜はカフカを読む。集英社のポケットマスターピースシリーズで多和田葉子が編纂に関わっている文庫本。中学生ぶりに「変身」を読み返してみて、昔は気づけていなかった面白さに気がつけた。特に面白かったのは物語冒頭。主人公・グレゴール・ザムザは朝起きて、自分の身に驚くべき異変が起こっていることにも関わらずに、まず“会社に遅刻していること”を気にやむ。毒虫(この本に収録されている翻訳だとウンゲツィーファになっているけど)に変身しているのに、なんとかして会社に向かう列車に乗ろうと思案するのだ。100年前の小説だけど全くもって現代的だ。いまは「火夫」にチャレンジ中。

夜は録画していたKOHHのドキュメンタリー、志村でナイト、アメトークなどを見た。

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