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同じ話の繰り返しにみえても

対話が必要なんだと思う。わたしには、どうしようもなく対話が必要だ。

出会うひと、ひとりひとりと、愛し合うように、そのひととわたしにしかできない会話を、ひとつひとつ紡いでいたいと思う。
ひとりひとりと愛し合うように生きていたい。
わたしはあなたと、あなたとわたしにしかできない話をしていたい。
あなたが、あなたにとって大切な「自分」に向き合えるように、あなたの大切な相手との、あるいはあなた自身との対話を、諦めずに、できるように。
わたしがいるよ、わたしに触れてごらんよ。
わたしだけがあなたにあげられる話があるよ。あなただけがもたらしてくれる気持ちをきっと、わたしは受け取るよ。あなたがわたしにくれる。

いっしょにいよう、おはなししよう。
その相手がわたししかいないのなら、わたしがきっとしてあげられる。他の誰かが思い浮かぶならそれでいい。あなたがひとりじゃないなら、わたしも嬉しい。

繰り返し、言いたいんだよ。とてもだいじだから。
おはなししよう。
対話を求め続けよう。



言葉は同じじゃないんだ。
あなたとわたしの言葉が同じように機能するのか、それをまず確かめなければ。
あなたの扱う言葉を、わたしもちゃんと理解したい。
わたしの伝えたい気持ちが、この言葉で届いているのか、分からないままでは話せない。それが分かるまでのアプローチを、わたしは怠りたくないんだよ。分かるのが当たり前のことなんか何一つない。
ちゃんと話そう、あなたとわたしで。
苦しみはあってもいい。
あなたが苦しみを耐え難いと思うなら、わたしがなるべくたくさん持つよ。
だって、あなたがわたしと話そうと思ってくれたなら、それだけで、たくさん持ってくれているはずだから。

痛みがある。疲労がある。
知っている、出会う人出会う人と、わたしはおはなししようとしてきたから、「求めていない」という態度だって見てきたから。
それはとても苦しいよ。わたしが必要じゃなくてもいい、あなたにとってその相手がどこかにいるのなら。
苦しいよ、対話を求めるふりをしてただ貪られることは、いつだって怖くて悲しい。いいよ、それも必要ならあげるよ。わたしが持っているならなんだってあげるよ。だけどわたしが求めているのは、あなただけが持つ「真実」との対話だから、わたしがそれをあげられないなら、あなたには愛情だけをそっと渡して、また誰かを探しに行くね。

無駄な日々なんかない。手を離した誰かとの時間も、手を掴めなかった誰かへの虚しさも、きっと全部あっていい。

ただ寂しいだけだよ。誰もわたしを傷つけてなんかいないから心配しないで。わたしの寂しさがあなたを傷つけたならもうしわけないけれど、わたしは寂しいだけだよ。
ただ寂しい思いに耐えるなら、わたしは、対話の痛みに耐えているほうがよっぽどいい。でもきっとみんな同じではないから。寂しいのが平気なら、あなたはそこにいてほしい。あなたの強さはそこにあるんだって、わたしが憶えておくから。わたしは、わたしだから進める道を行ってみるよ。





誰かとの、失った多くの途中の話は、まだ途中なだけだ。いつだってまた紡ぎ直すことができると、わたしは信じている。

「ああ、わたしは、このひととこの話をしたかったんだな」って思えるところまで話せた関係はたったひとつ。たったひとり。会話をくりかえして、互いに、自分との対話を重ねて。
たったひとりに出会えたから、そのために傷ついてきたんだと思えたよ。
きっとひとりもいなければ、わたしはもう存在していない。
そんな関係を危うく思う人はいるかもしれない。でも、わたしの通って来た、か細い一本道を思ってみれば、わたしの生命線はずいぶん太くなった。
命懸けで生きている。

この一つの関係が、「終わらないおしゃべり」があるからこそ、ここからもっと拡がってゆく運命を、わたしは求めているんだよ。
ふたりぼっちのわたしたちから。まだ、誰かと心をつなげてゆくことはできるんじゃないかって、思いたいんだよ。

誰かがこの細い道の先にいるのだろうと。
対話を望むあなたが、この道の先にいるのだろうと。
思って行くしかないんだよ。

わたしがあなたを救ってあげられるのか、あなたがわたしを救ってくれるのか、出会ってみなければ分からない。
それとももっと他の誰かの声に近づいてゆけるのか。対話の先にしか、分からないから。おはなししよう、いっしょにいよう。
あなたがあなたの真実に向かう姿を見せてよ。
わたしもきっと見せ続けるから。

命を懸けて、思っていたいんだよ。



わたしのなかの誰かが、嬉しそうに、ほほえんだ気がするよ。あなたがよろこんでくれるなら、なんにも無駄な日々なんかじゃないね。

やっと、ようやく、愛が息を吹き返したように思う。
こわがらなくていい。
わたしたちには日々がある。愛した日々がある。
きっとこれからも、もっとたくさんの日々を愛してゆけるよ。

もう一度、わたしを存在させたい。
生きている実感を。今生まれる勇気を。あなたに届くまで、伝え続ける勇気を。わたしは、見せることができているだろうか。



ここに書いた言葉は、自分の気持ちを見つめる途中の姿で、また別の言葉で伝え直さなければならないことがあるように思う。「主観的な言葉で伝えきる」というのがわたしには難しく、主観と客観で揺れ動いている部分があると思う。ここで完全に統一しようとすると自分で見失ってしまうから、一旦このままで書いてみます。どういう意味で言っているんだろう?と思って頂いて構いません。何度も何度も、「あなた」に届く言葉で話せるまで、わたしは伝えてみるよ。

同じ話に聞こえても、少しずつ、本当の言葉に近づいて行っているはずだから。今はまだたどり着けていない言葉に、次こそは迫れるのかもしれないから。
何度同じ話をしたっていい。伝えることでしか出会えないわたしがまだ胸の中で待ってる。



恐れ入ります。「まだない」です。 ここまで読んでくださって、ありがとうございます。 サポート、ありがとうございます。本当に嬉しいです。 続けてゆくことがお返しの意味になれば、と思います。 わたしのnoteを開いてくれてありがとう。 また見てもらえるよう、がんばります。