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季節はこれから満ちていく


ようやく体が寒さに馴染んできた。もっと寒くなる心の準備。12月の気候は難しい。「まだ大丈夫」な寒さと、「もう寒いな」と感じる気温を、日ごと行き来するので気を遣う。寒くなってしまえばあとは再び暖かくなる日を待てばいい。冬は人恋しくなったりするけれど、夏の暑さもまた恋い焦がれる疲労感のようで心地よくて好きだ。季節はいつでも、何かを想わせる。

窓辺でわたしの想う先を見て、季節の行く先を一緒に感じてくれるような、大切な人がただひとり、わたしにはいます。
たったひとり。
わたしが今も生きている理由はたった一つ、このひとに因る。それでもまだひとりで過ごした時間が長い。

わたしはずっと、関わりあう全ての相手と、互いに互いを想う関係でありたかった。そう思うのと同じだけ、「わたしはひとりで生きられなければならない」のだと思ってきた。
気付いた時にはそうだった、何故わたしはそうなのか、その十分な答えは、たぶんわたしがわたしとして生き続けることでしか得られない。別に答えは必要としてない。わたしが生きていられるのならそれでいい。

今ある一と一の関係は分かりやすい。お互いを支えに生きている、このひとがいなければわたしは今を生きてはいられない、わたしがいなければ「このひと」は存在していないだろう。たしかに生かして・生かされている実感を持って関わりあっている。ちゃんと関わりあう、というのは、当たり前のことかもしれないけれど、お互いにそれを望む関係を作るのは簡単なことじゃないと思う。

こうして関わることを、たとえば「恋人」とか「友達」とか、既存の関係で想像できる人は、わたしと話してもあまり面白くないかもしれません。
「どういう関係なんだろうな?」と考えるところがあるのならば、きっと何か、話して面白いことがあるんじゃないかと思います。
面白い話をしましょう。あなたの話を聞きたいし、わたしの話を聞いてもらうのでも、どちらでもいい。一緒に話をしたい。

ただ思うのは、「面白くないな」と感じることも重要な体験で、わたしは退屈がとても苦手ですが、自分が退屈と感じる原因が何なのか考えることは、本当に面白いことを見つけるのに役立つと思う。退屈じゃなくなるまでこだわってみると面白いこともあったりするので、面白さとは自分にしか分からないものなのかもしれない。
面白くするのには忍耐がいる。と考えると少し滑稽な感じがする。ガマンしなくても楽しいことはたくさんあると思うのだけど。分からない。簡単な楽しいことをわたしはあまり楽しいと思わない。わたしは何でも、叩けば変化すると思い込んでいるフシがある。待っても叩いても変化しない関係はある。「それ、種じゃなくて小石だよ」と言われるまで気付かないこともある。わたしが角度を変えてみても、もともと無い物は変わりようがない。でもわたしは、何だかわけがわからない理由で、その小石から芽が出るようなことでもあれば面白いのになあ…と思っていたい。
だからわたしは、「このひとがいなければわたしはきっと生きていない」と思う反面、「いや、それでもわたしはどうにかして生きているんだろう」という可能性を考え続けていて、「このひと」がそういうわたしを嫌がらないから関係は続いていて、それはとてもありがたいことで、とにかく、それでも「一緒に生きている」事実は心強いのだ、そう、事実としてあることはとても心強い。
脱線している気がするな。

「かかわる」ことも「かかわらない」ことも、生かすための関わりだと思う、「かかわらない相手」は、わたしを殺しているのではない。「生かすためにかかわらない」関係があると思う。
しかし、関わることにも関わらないことにも、命を切り捨てられるような、切り捨てるような痛みが存在しているのが現実かと思う。

かかわりあうあなたとわたしが、かかわることのないわたしとあなたが、
互いに生かしているのだと、実感しながら生きたい。
すべてのひとに、実感なく生きていてほしくない。
実感がない方が生きやすいなら、そんな世の中変わってほしい。
まあ、それでも、それぞれが生きづらくないのが何よりです。

わたしは生きている限り、こんなことを自分の頭で考えていることしかできない。
「そんなことを考えていたら生きてはいけない」とたくさん言われてきたので、あなたがそう思うひとであるとしてもそれはまったく構わないのですが、わたしは「そんなことを考えていたら生きていられないことを考えていないと生きていられない」ので、あなたが同じことを考えないひとであるなら尚更。
わたしが代わりに考えるから、わたしと一緒に生きてくれないかな、と思うんです。

あなたとわたしが同じ考え方じゃないほうがいい。そのほうが生きている意味があると思う。
でも、もしも誰かがわたしの話を「よくわかる」と感じてくれることがあれば、それが心からの共感であるなら、わたしはとても嬉しいです。その「嬉しい」気持ちは、わたしが体験したことのある、実感を持って、よく知っていることだから。嬉しい体験はとてもゆたかに心を育てる。
共感できたら嬉しいよ。でも無理に共感しようとしなくていい。

何気なく天気の話をするように。意識して呼吸をするように。
あなたがあなたと関わる相手と、何を想い何を想わないのか、実感のあるところを生きていくために、わたしの言葉がどこかで助けになればいいなと思います。

取り留め無く映るかもしれませんが、これが、いつもわたしが話しているわりとそのままの様子かなと思うので、何か伝われば幸いです。

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