あなたと会えたからここまで生きてきた
あなたを必要としたんだよ。
どんなに暗い、深いところに潜っても。
ここを通らなければ出会わなかった。
この瞬間に出会うために、わたしはここを通らなければならなかった。
ここしか通る道はなかった。
そう思える時間を確かにすごしてきたんだよ。あなたに出会わないままで、生きていくわけにはいかなかった。それでも生きてきて、本当によかったと言えるためには、出会っていくしかない。
ずっとずっと、瞬間に、景色に、感動に、あなたに。
あなたに会いに行くことしかできない。
あなたに見つけてもらえるように、わたしがわたしであることを示していくしかない。
「いっしょにいよう」って言うことしかできない。
わたしがいるよ、いっしょにいるよ。
わたしはあなたが必要だよ。
あなたにいっしょにいてほしいよ。
伝え続けるしかない。
伝え続けることができる。
想い続けられる。
わたしはずっと憶えている。
ずっとずっと、憶えていられるよ。
あなたがいてくれたこと。
あなたが出会ってくれたこと。
わたしはずっとずっと憶えている。
あなたがしてくれたことを、忘れずにいる。
どの出会いも、終わってない。
終わった関係はない。わたしが憶えているから。
過ぎた時間にあった関係をわたしはひとつも終わらせない。
いつかまたあなたと話せると信じ続ける。
わたしと、かかわってくれたあなたを、わたしはなかったことにしない。
いないことにしない。
ずっとずっと、ずっとずっと愛している。
愛するとは忘れないことだ。
あなたはわたしと出会ってくれた。出会いがあるだけで、わたしは生かされる。わたしを生かしてくれたあなたをわたしは忘れない。
愛するとは血肉になることだ。
その出会いをわたしは内臓に取り込む。だから忘れないんだよ。
どうかわたしを好きでいてほしいと言って泣いた。
それ以上に求めることは無いのだ、ただわたしを想ってくれるひとがいると思えるだけでわたしは生きられる。代わりにあなたが求めることがあるなら、わたしはわたし一人分の容量で受け取ることしかできないけれど。あなたにとってそれでは不十分ならわたしを忘れて構わない。
あなたがいると思っていい時、わたしは本当に、それだけで、強くいられる。わたしにはわたしがいるから大丈夫だと、わたしは思えるから大丈夫だけど、わたしのほかにわたしを想ってくれるひとがいればその分確かに強くなる。
あなたのことが必要だ。
わたしが大丈夫なことを、教えてくれるあなたが必要だ。
つまり本当はわたしは大丈夫じゃないのかもしれない。
だけどわたしは、わたしがいるから大丈夫だと、思っていられないと全然だめだ。
こんなところまで来なかったら、きっと、わたしは、こんなにもわたしを頼りにしていると気づかなかっただろうな。誰かがいてくれないとだめなひとのふりをして生き続けようとして、きっといつか生きられなくなっていただろうな。
まだ生きたい。
まだ生きていたい。
どうして、そんな風に、思うんだろうな。
それが生かされているということなんだろう、忘れないから、憶えているから、血肉になっているから。ひとからもらったものが、わたしを作っているから。
わたしは、それだけしてもらって、誰にも同じだけを返す方法を知らない。受け取ることが返すことだとしか思えない。
受け取って返すことがきっとできるのだと、自分を信じるしかない。
ねえ、わたしが今「それでも生きたい」と思っているのはずっと愛された記憶を持ち続けているからだよ。
「愛されてくれてありがとう」と言われて、それがわたしの生きる意味だと、どうしようもなく、思ってしまうのだ。
なんかもう、それがわたしに与えられた、人生なんだよな。使命なんだよ。
そんなわたしに、できることは何なのか、生きて考え続けなければならない。生きて行わなければならない。
だからわたしは生きたいんだよ。
恐れ入ります。「まだない」です。 ここまで読んでくださって、ありがとうございます。 サポート、ありがとうございます。本当に嬉しいです。 続けてゆくことがお返しの意味になれば、と思います。 わたしのnoteを開いてくれてありがとう。 また見てもらえるよう、がんばります。