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色の絵

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見出し画像に色の絵を使っている記事です。どの絵も気に入っているので、見てもらいたいなと思ってマガジンにまとめました。ほんのすこしですがみんなのフォトギャラリーにも上げていますので…
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2021年4月の記事一覧

あしたね、って軽やかに今日をくぐる

それまでは難しい気分で過ごしていたのだ。 ちょうど日の入り頃、まだ明るい夕方の空に、昇り掛けの月がいた。 半分よりも膨らんで、大きく見える白い月。 光を帯びた夕方の月。 太陽の後に少し残る時期が、本当にきれいだけれども、これから昇る月はなんというか、パワフルだな。 とにかく、瞬間に、気分が変わったんだよ。 どうにも気持ちが落ち着かない時に空を見ると、星や月が、まるでこの姿をわたしに見せるために気分を乱していたんじゃないかと錯覚するほど、美しく現れることがある。不思議なこと

よく食べよく考えよく眠り、よく話す

眠る時に見る夢というのは大抵が悪夢で、わたしを、大いに苦しめる。 しかし苦しい夢を見せられようとも、わたしは時に大量の睡眠を必要とする。もっとも、悪夢というのは「起きたい状態」で見るのだから、悪夢だけ覚えているものだと言えばその通りなのだが。 一方で、起きたまま見る白昼夢も時折必要とする。 窓辺にしゃがんで外のある一点を頻りに眺めながらだとか、見知った路を歩きながら浮かべることもある、行く電車を見送ってだとか、そんなような感じのやつ。 頭は常にことを整理したがる。 悪夢ば

紫外線というのは厄介なのだなあ

4月のにぶい陽射しというのは、それはそれで気持ちがよくていいのだけど。春は見落としがちな紫外線と熱中症に気を付けてね。 見ててね、 もっと「たのしい」でいっぱいにするからね あなたを「たのしい」に巻き込んでいくからね とことこ 散歩の速度かもしれないけれど きっとゆくからね てくてく とことこ ただ街中を歩いていく それだけかもしれないけれど とことことことこ  たのしい散歩 きっときっと あなたにもきっと とどくからね  見ていてね

分かってる、順序が違う 分かっているんだよ でもわたしはこの不安を宥めながらでないと わたしのことはあまり気にしないでください 鵜呑みにしてはだめだ ひとの声を、そのまま聞いてはだめ  ひとの不安に飲まれる 何が自分勝手なものか、大丈夫だよ あなたはこころやさしい やさしいね

今は少し鈍い光の中にいる

わたしはわたしの声をもっと聴かなければと思うことがほとんどだ。 自分の書いた言葉が、自分の塗った色が、引いた線が、すべてそう言っているよ。もっとできるよ、もっと進めるよって言ってるよ。 こうやって何度も、自分の置いたものを行ったり来たりしながら、やっと腑に落ちていく。自分と会話していく。 どうしたらいいの? もっと遠くまで届きたい。もっと前に進んで行きたい。 見てほしいです。 それが上手く表せない理由は自分なりにあるんですが、言い訳していてもしょうがなくて、要するに「も

転がり出せばあとは進むだけ

話したい気持ちはあるのだけれども。 まだ、うまく伝えられない。形を失っている。 引っ越しをしているところなんだと思う、変化の中にいると感じる時はいつもそうだ。 気持ちの時間の中で、過去から今へ、もしくは今から未来に向かっているんだと思う、引っ越しの支度をしているみたいな苦しさがある。どう変わっていくとしても、進んだ先で今自分にできることをやるしかない。 きっとできると信じて進むしかない。 怖いんじゃないんだよ。愛しいものを置いていく気がしてさみしいだけなんだよ。 取りに戻れ

夜逃げみたいに行ってしまわないで

散歩でいいんだよ。 あの道を歩きたいなと思い浮かべたのは、もう去った場所のことだった。今暮らしている町じゃない。 ふと浮かんだ別のイメージも、また離れて久しい場所だった。 後ろ向きな気持ちではない。暮らしていた時に抱いていたのは明るい気持ちだけではなかったはずだ、懐かしむ、愛しむように思い浮かべたのが新鮮で嬉しかった。 書くことというのは、現在地の分からなくなる行為だとしばしば思う、これはわたしの気持ちじゃないと思う。 それは実際誰か他のひとの気持ちに触れて出て来る言葉であ