Amazonカートに入っている本など①

前回の記事にて夏バテをやらかしましたと報告しましたが、9月に入り、暑さが和らぐとともに体が元気になりました。

前回の記事↓

「元気になりますように」で記事が終わっていると、まるで今もしんどさが続いている人みたいなので、「元気になりました」と報告も兼ねて更新してみることにしました。

特に話したいことはないので、Amazonのカートに入っている欲しい本を貼っておきます。

翻訳関係の本、2冊です。『セミコロン』の方は、つい先日(昨日)発売されたばかりの本だそう。
「かくも控えめであまりにもやっかいな句読点」っていうタイトルがすでに面白い。たしかに、和文に親しんでいるとセミコロンがどういうときに、どういう意味で使われているか、ピンと来ません。しかしきっと、「正しく」把握しようとすると、「あまりにもやっかい」な存在なのでしょう。いったいどういった背景をもつ約物なのでしょうか?

話は変わりますが、最近読んだ本の中で、おお、と思った「訳者あとがき」を共有します。レイ・ブラッドベリ『華氏451度〔新訳版〕』の訳者、伊藤典夫氏のあとがき。

○この小説は英語のファイアマン(消防士)がその語の通り“火つけ人”となった世界を描いている。従来の訳書では辞書にある消防士の語をそのまま使うか、「焚書官」の語をあてていた。しかし本書はSFである。本を燃やすのが正しい行為と見なされる世界では、ことばのひびきも明るく肯定的でなければならない。ということで、なにかと暗いイメージがつきまとう「焚書」は避け、”昇火”という語をつくった。これで多少ブラッドベリが意図した異化効果が醸しだせただろうか。

レイ・ブラッドベリ『華氏451度〔新訳版〕』

見事です。書物を燃やすのが正しいとされる世界で、正義のために書物を燃やし尽くす男たち、「昇火士(ファイアマン)」。「焚書官」という訳では、この「正義の味方」「ヒーロー」のようなニュアンスのカッコよさは出ないと思います。「消化士」が転じて「昇火士」になった、という歴史(世界観)の裏付けとしても効果的で、「〔新訳版〕」で初めてこの本を読みましたが、〔新訳版〕で読めてよかった、と思いました。

いい時間になったので、今日はここまでにします。おやすみなさい。

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