2L秋学期雑感(新入生へのアドバイス編)
はじめに
この記事では、同志社ローの新入生を対象として、1年間ローで過ごした経験から、新入生のアドバイスをまとめたものです。主にTwitterの質問箱によく来る質問に答える形になっています。
「先輩からこんな話を聞いておきたかったな」「1年前の私に会えるならこうアドバイスするかな」という視点でまとめていますので、ご参考になれば幸いです。
なお、最新の情報についてはローのHPなど、公式のものをご確認ください。
進級要件・在学中受験要件の概要
進級要件
同志社ローでは、いわゆる2Ⅼ必修科目のほぼすべてが「最終学年進級判定科目」として進級判定に用いられます。
進級するには、以下の要件を満たす必要があります。
①講義を受講する必要がある場合、講義科目のFが1つ以下であること
②最終学年進級判定科目のうち、Fが2つ以下であること
③最終学年進級判定科目で計算するGPAが2.30以上であること
法曹コース生および7法免除者は、秋学期に憲法演習Ⅱおよび下4法の演習Ⅱを前倒しで受講しますが、これらの科目は最終学年進級判定科目に含まれません。また、春学期に前倒しで受講した下4法の演習ⅠでFを取ってしまった場合も、秋学期に再履修して成績を変更することが可能です。
在学中受験要件 ※要公式資料確認
同志社ローでの在学中受験要件は、2L終了時点で以下の通りだったはずです。(手元に資料がないため確証はありません。入学時に配布される在学中受験要件の説明資料を参照してください。)
①講義を受講している場合は、講義科目の単位をすべて取得したこと
②演習科目を18単位以上取得したこと
③選択科目を4単位以上取得したこと
法曹コース生および7法免除者は、憲法演習Ⅱおよび下4法の演習ⅡがB・C群の科目に含まれるため、Fを取った科目があっても要件を満たす可能性が高くなります。
非法曹コースの場合、履修できる演習科目の上限は20単位なので、2科目以上Fを取ると受験資格を喪失します。
選択科目は同一科目である必要はなく、例えば国際私法2単位、租税法2単位でも要件を満たします。
進級要件と異なり、GPA要件がありません。
京大互換科目って何?
同志社は京大と提携しており、両校では単位互換科目が開講されています。同志社生は京大に授業を受けに行き、試験を受けて単位を取得すれば、そのまま同志社での成績として加算してもらうことができます。
民事法文書作成(2L秋学期~3Ⅼ春学期に不定期で開講)は履修者が多いですが、それ以外の科目は履修者が1名であることや、いないことがほとんどです。
通常の科目とは異なる形式で履修登録をする必要があるため、入学後のガイダンスには必ず参加し、日程や申し込み方法などを確認しておきましょう。
中間・期末試験を乗り切るために
過去問は早めに確認する
過去3年分の中間・期末試験過去問は司法研究科事務室が一括で管理しており、紙媒体・電子媒体の両方で閲覧・コピーすることができます。
もちろんヤマを張るのはおすすめしませんが、期末試験の過去問を確認すると、出題傾向や問われ方の特徴、授業の到達目標の具体的イメージを把握することができ、期末試験対策を効率的に行うことができます。
私も春学期中間・期末試験はほぼ過去問を確認せずに挑み、思うようにいい成績が取れませんでした。その反省を踏まえ、秋学期は12月ごろから全科目の期末試験の過去問を3年分確認し、実際に解くなどの対策をした結果、成績がかなり上がりました。
ただし、過去問の形式を過度に重視すると、過去問の形式が変わったときに対応できなくなることがあるので注意が必要です。今年度秋学期は複数科目で試験の形式が変わりました。
答案を書く習慣をつける
ローは授業が多く忙しいので、予習を含めてインプットに偏った勉強になりがちです。しかし、最終的に得た知識を披露するのは答案なので、答案に沿った知識をどのように答案に反映させるか固めておく必要があります。
そのためには、答案をたくさん書くことが重要です。忙しいと思いますが、レジュメに掲載されている問題や授業に使う演習書の問題について、答案を作成する時間を設けると、復習にもなるし論証づくりもできるので一石二鳥です。先生にそのまま提出すれば添削を受けられるので三鳥かもしれません。
添削を積極的に受ける
答案を書いたらぜひ先生に提出しましょう。自主ゼミでもよいですが、先生による添削の方が確実かつ早い気がします(個人的見解)。
戻ってきたらすぐコメントを確認し、何らかの形で答案に反映させておくと復習するとき便利です。
私はコメントを受けて完璧な答案を作ると後で見返さないと思ったので、戻ってきたものをそのまま印刷し、リングファイルにまとめてテスト前に見返していました。非効率ですが、コメントが反映されていないので基本書や百選を読み返すいい機会になります。
予習は空きコマで
よく陥りやすい傾向として、ソクラテスで詰められるのが怖いあまり予習に時間をかけすぎて復習の時間がとれず、テスト前の復習が間に合わないというものがあります。
今から勉強する科目に対して完璧な予習をすることは不可能なので、基本書などで全体をある程度確認する程度にとどめ、それ以上は深堀りしないことが重要です。同志社の場合ソクラテスも優しいので、詳しいことを知らなくても積極的に考える姿勢を示せば問題ありません。
つい深堀りしちゃう…という人は、空きコマ1つで1科目の予習を終わらせるのを目安にすることをおすすめします。
精神的安定のために
敵はつくらない
最終的に受けるのは全国規模の試験なので、同志社内で争ったところであんまり意味はありません。成績は相対評価なので確かに周りを落とせば自分は上がりますが、その成績は自分の実力を適切に反映しているものではないでしょう。あと、単純にその時間があったら勉強した方がよっぽど有益です。
交友関係を広げるか広げないかは各個人の好みですが、情報を共有してもらったり、助けてもらったりすることは多々ありますので、同級生と最低限の交流はあった方がいいと思います。少なくとも、交流の必要がないからといって明確に敵視したりぞんざいに扱ったりすることは慎んでください。いずれ自分に返ってきます。
周りのやってることはあまり気にしない
特に長期休暇の間は授業がないので、周りのやってることがよく目に入ってきます。それに振り回されると、結局自分に必要なものを見いだせないまま長期休暇を終え、不安なまま次の学期を迎えることになります(2L夏の私がそうでした)。また、授業でも周りの人が優秀そうに見えて、自信を失うことがあると思います。
現在の到達度、合格に必要な勉強の量やその方法、最終目標は人によって様々です。周りの人がやっていても自分には合わないことだっていっぱいあります。あまり気にせず、まずは自分に必要なものが何かを分析し、それを補うための勉強をとりあえず続けましょう。
周りの人がやってることがどうしても気になってしまう場合は、空いている共同スペースに行ったり、キャレルの位置を変えたりして、周りの人が勉強している姿をあまり見なくてもよい環境で勉強するのがおすすめです。
無理は極力しない
今この記事を書いているのが午前2時なので全く説得力がありませんが、徹夜や睡眠時間を削ることは極力避けた方がよいです。体力が持ちませんし、授業で寝てしまったら授業を活用することができなくなってしまいます。
また、食費は可能な限りケチらないことをおすすめします。ロー生は食べることぐらいしか毎日の楽しみがないとよく言われますが、食事が持つストレス解消力は思ったより大きいです。食べたいものがあれば食べときましょう。ただし、食事バランスにはご注意を。
体調不良やメンタル不良の時は、無理せず早めに1日ぐらい休みましょう。授業には出席点がありますが、1回ぐらいであればそこまで影響しません。また、無理してこじらせると、最悪再起不能になってしまうこともあるので、とりあえず寝て、食べて、英気を養うことが大事です。受験勉強一般では無理をすることが美徳のように言われることが多いですが、その勉強時間が心身を壊してもなお必要なのかは疑問です。この先も長いので、持続可能な受験生活を心がけていただけると幸いです。
おわりに
この記事は、様々な方面のアドバイスを一か所に集めたものなので、他の記事より読みにくいかもしれません。筆力の不足を感じます。
これから入学される方に、少しでも役に立てば幸いです。
わからないことがあれば、TwitterのDMや質問箱などで気軽に聞いていただければと思います。noteは司法試験終了まで更新しない予定ですが、質問対応は続けたいと思っていますので、どうぞよろしくお願いします。
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