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 無職の死体釣り生活(第22期レガシー神挑戦者決定戦レポート)

0.はじめに

こんにちは、マジックやってますか?
くりたくん(@mad_k1022)です。
近況報告ですが、昨年度に結婚や会社が吹き飛ぶなど事件など色々ありまして新婚無職野郎になりました。6月から関西で社会人復帰をすることになっていますが、ただいま絶賛無職です。

妻の厳しい監視をすり抜けて4/22に晴れる屋TC東京さんで開催されたレガシー神挑戦者決定戦に参加したので、そのレポートを書いていこうと思います。
完全に自分用のまとめ記事になります。カードの略称や通称も使っていくので普段からプレイをしていない方は少し見にくいかもしれませんがご容赦ください。

ざっくり

  • デッキを選んだ理由と調整過程

  • 実際のレポート

  • リアニメイトの面白いなと思ったポイント

という流れでお話ができればと思います。
興味のある項目があればしばしお付き合いください。


1.レガシー神挑戦者決定戦とは

神挑戦者決定戦とは、晴れる屋TC東京様で定期開催されているイベントです。優勝すると翌日の神決定戦に参加する権利を得ることができ、神に就任すれば晴れる屋TC東京内で特別な待遇を受ける事ができます。
レガシー神挑戦者決定戦はそのフォーマットの特徴から、レガシーに精通している熟練のプレイヤー(いわゆるおじいちゃん)が関東中から参加するため、スイスラウンドを勝ちあがるのもハードな大会です。

2.レガシーをめぐるメタゲーム

2023年3月7日、レガシーに激震が走る。
前環境から長らく猛威を振るっていた2種類のデッキにWotCからテコ入れが入りました。《表現の反復》と《白羽山の冒険者》の禁止です。
URデルバーが絶対王者から陥落し、白単イニシアチブも大幅な弱体化を余儀なくされました。

これにより2大巨頭が押さえつけていた様々なデッキが息を吹き返し群雄割拠の時代に突入する事になります。
特にコンボデッキの復権は目覚ましく、禁止直後はANT、Doomsday、エルフ、リアニメイト、スニークショーといったデッキが活躍し、またこれを咎めるようにDeath and Taxes、8-castといったデッキがその数を増やしました。

3.使用デッキと選択の理由

私が今回の神挑戦者決定戦に持ち込んだデッキは赤黒リアニメイトです。私はかねてよりURデルバーのようなフェアデッキを好んで使っていました。
デルバー系統のデッキについてはある程度ノウハウが溜まっているため、禁止改定後もこの系譜のデッキを使おうと思っていたのですが、どうしても腑に落ちるデッキに出会えなかったため、泣く泣くほかのデッキを探すことになりました。

なぜリアニメイトなのか?

それは



昔からコンボデッキがド下手くそだから練習したかった。



という理由もあるのですが、リアニメイトがコンボデッキの中でも強度の高いデッキの一つであると感じたからです。
赤黒リアニメイトはコンボの中でも特に速度に特化したデッキです。デッキの動きは他に参考になる記事がたくさんあるので割愛しますが、相手に対抗札がなければ開始1~2ターンのうちに盤面を制圧しきることも珍しくありません。

墓地対策という明確な弱点もありますが、その速度と再現性の高さに惹かれたため今回はこのデッキを選択しました。

3-1.青黒リアニじゃないの?

青黒リアニメイトは赤黒リアニメイトの速度を少し落とした代わりに安定感が増したアーキタイプです。また、既存のハンデス戦略に加えて打消し呪文も使用できるので赤黒よりも対応力に優れています。

他方、青黒リアニメイトは《Force of Will》を使う都合一定のブルーカウントを必要とし、また《悲嘆》を使う関係でブラックカウントの数もある程度必要になるというジレンマを抱えています。

これら両方のコストになる《偉大なる統一者、アトラクサ》が多めに採用されており、ある程度ブレは解消されていますが、どうしてもこの点が気に入らなかったので、青黒リアニメイトを選択肢から外しました。

3-3.プランBの存在

リアニメイトにはサイド後のプランBという戦略が存在します。
プランBとは、主たる勝ち筋であるリアニメイト戦略(プランA)が対策カードで詰みそうな時、通常キャスト可能な軽量生物をサイドインし、ビートダウンに切り替える戦略です。
サイド後はファッティに当たらない除去呪文を墓地対策カードに置き換えられることが多いので、軽量生物のビートダウンに対処しづらく、多様な攻めの手を使うことで相手のサイドボーディングを難化させることができます。

デッキを回していくうち、このプランBはサイド後のゲームの肝になる戦略だと感じました。これに気づいた時リアニメイトのサイドゲームの面白さをを知り、リアニメイトというアーキタイプにどっぷりとハマっていきました。

4.当日のデッキレシピ

当日使用したリストです。
Piao氏が好んで使用している75枚とほぼ同じ構築にしました。《戦争の報い、禍汰奇》が《静寂》の2枚目に変更しました。2枚とも役割はほぼ同じなのですが、《虚空の力戦》+《虚空の杯》を取るデッキが少し多いのかなと思って両方に対処できるカードにへの変更になります。

各カードの役割や使い方はPiao氏(@piaoMtG)やさんよーちゅー氏(@Y_EVOLVED)に教えてもらいながらなんとか75枚にまとまりました。お二人とも色々と相談に乗っていただき、本当にありがとうございました。

突然のダイレクトマーケティングで恐縮ですが二人ともリアニメイトに関するnoteを執筆しています。いずれも有益な情報が載っているので、参考資料として紹介します。
・Piao氏note
https://note.com/piao/n/n0d05c06b120b

・さんよーちゅー氏note
https://note.com/herniatedddrer/n/ncac9bfc42485


5.当日のレポート

R1 RUGdelver ×○○

G1 初動の《信仰なきものあさり》が《否定の力》で打ち消される立ち上がり。《思考囲い》と《暴露》で相手の持つカウンターをすべて落として次のターンに仕掛けるも《Force of Will》が降ってきて負けてしまいました。

サイドボーディング
Out 《グリセルブランド》2、《死体発掘》1、《動く死体》1、《信仰なきものあさり》1
In 《ダウスィーの虚空歩き》3、《黙示録、シェオルドレッド》1、《月の大魔術師》1

G2 プランBで攻める仮想敵です。
お互いにマリガンなしでのスタート。初手で《墓堀りの檻》をおかれ、リアニメイトプランに陰りが見えます。しかし手札に持っていた《ダウスィーの虚空歩き》が着地し相手のデルバーとのクロック勝負に持ち込むことができました。途中で運よく2枚目の《ダウスィーの虚空歩き》を引き込むことができ、相手に除去を引かれなかったためダウスィーが完走してくれました。

G3 初手のハンデスで相手の《第三の道の偶像破壊者》を落とし、《再活性》で釣りあげますが、《邪悪な熱気》で焼かれてしまいます。
次弾として《ダウスィーの虚空歩き》が着地するも、すでに相手は昂揚しており、返しのターンから3/3の《ドラゴンの怒りの媒介者》が殴り始めました。その後何とか《グリセルブランド》を釣り上げることに成功します。
返しで相手も《濁浪の執政》+《ドラゴンの怒りの媒介者》という強固な盤面が完成しましたが、《残虐の執政官》をリアニメイトできたので辛勝する事ができました。

R2 4C Control ○○

G1 《暗黒の儀式》+《納墓》+《死体発掘》という好配牌です。相手の初動で青絡みフェッチランドが見えたので打消しの懸念はありましたが仕掛けます。《暗黒の儀式》は通るも《納墓》が《Force of Will》で打ち消されてしまいました。

ここでプレミに気づきます。
手札に《偉大なる統一者、アトラクサ》があったからナチュラルディスカードでよかったじゃん!!


普段は事故以外でナチュラルディスカードをしないため完全に選択肢が頭から抜けていました。
その後4ターンかけてディスカードまで持っていき、ハンデスを絡めたリアニメイトに成功してなんとかゲームを拾うことができました。

サイドボーディング
Out グリセルブランド1、執政官1、信仰なきものあさり1、動く死体2
In シェオルドレッド1、ダウスィーの虚空歩き3、月の大魔術師1

G2 プランBのサイドボードです。
G2で神秘の聖域が見えたため特殊地形が多めのデッキであると踏み、月の大魔術師もサイドイン。G2のオープンハンドは《月の大魔術師》、《水蓮の花びら》、《暗黒の儀式》、《思考囲い》、《グリセルブランド》、《Badlands》、フェッチランドでした。
「《月の大魔術師》」!!いつか出す予定だったけど、初手にくるとは。サイドインをした以上ブッパするしかないと思い、キープ。相手はフェッチランドから《Tundra》→《思案》でシャッフルドロー。迎えたこちらのターンに《暗黒の儀式》が通ったので《思考囲い》で《Force of Will》を捨て、《月の大魔術師》を戦場に送り出します。そのまま10ターン殴り続けてフィニッシュ。運よく拾えたマッチでした。

R3 Mono R Painter ○××

G1 こちらが先手、相手がダブマリでスタート。1T目に《グリセルブランド》が着地して《悲嘆》を唱えたところで相手が投了。

サイドボーディング
Out 《グリセルブランド》2、《信仰なきものあさり》1、《死体発掘》1、《動く死体》1
In 《ダウスィーの虚空歩き》3、《黙示録、シェオルドレッド》1、《殺し》1

G2 デッキがわかる前の投了だったため、墓地対策の種類がわからず。
最低限墓地対策を躱すことができるプランBでサイドボーディング。
初動《古えの墳墓》から《絵描きの召使い》でアーキタイプが確定。指定が黒だったため、緑ペインターかなと思いましたが、《思考囲い》で《猿人の指導霊》が見えたため赤ペインターであることが確定。
《ダウスィーの虚空歩き》で墓地利用をけん制しつつ、なんとか《グリセルブランド》を釣り上げることに成功。その後ハンデス2回を絡めて相手の戦力を削ぎ落とし以下の盤面に持ち込みました。

残りのライフは10点。猿人の指導霊を落とすためにもう7点を払うべきか。

この状況でもう7点支払って《猿人の指導霊》を落とすハンデスを引きにかかるか迷いましたが、仮に《丸砥石》を引かれても起動前に《殺し》で対応が可能と考えてライフを温存する選択肢を取りました。
7点の支払い後、万が一《稲妻》が入っていて、負けてしまえばそれこそ悔やみきれないと思ったからです。

返すターンで相手が唱えたのは《丸砥石》。よく持ってきたなと思いましたが、こちらの対策は万全、スタックで《殺し》を唱えました。
すると相手のから衝撃の一言。

「ペインターの宣言は黒デース!」

※殺しは黒のクリーチャーを破壊できません。

ああああああああああああ!!!やってしまった!あの時はなんで黒なんだろうと思ったけれどそういうことだったのか!
そのままライブラリーが吹き飛ばされてしまいました。

G3 サイドボードを少し変更しました。
いや、「変更してしまいました。」
G2のミスで完全に頭がバグって自分でもよくわからないサイドボーディングをしてしまいます。
①ファクト対策は大量に取っているから入れないと、②殺しはペインターで躱されるから弱い、③相手は自分より遅いコンボ。墓地対策はハンデスで抜くことができるからプランBではなくメインプランを重く見るべきだ、④《ゴブリンの技師》で《罠の橋》と《トーモッドの墓所》を使いまわされると完封されそうだから墓地対策は必そうだ、⑤そもそも入れるカード多すぎないか。という考えが頭の中で渦巻いて混乱してしまいました。

何すればいいかわかんねー!

それぞれの考えは一理あるものの、全部テンコ盛りにしてしまえばデッキ自体がちぐはぐになって敗北必死です。迷いに迷った挙句次のようなサイドボードをしてゲームをスタート。
Out 《グリセルブランド》2、《信仰なきものあさり》2、《死体発掘》2、《動く死体》1
In 《摩耗損耗》3、《静寂》2、《フェアリーの忌みもの》2、《月の大魔術師》1

メインプランで攻めることを決めたものの、なぜかワンマリガンで次のハンドをキープしてしまいました。
《悲嘆》、《暴露》、《再活性》、《月の大魔術師》、《摩耗損耗》、フェッチ、《Badlands》

クリティカルでない対策カードが初手にあるもののコンボパーツが全く足りず。特に語るところなく敗北してしまいました。
思い返せば、《ダウスィーの虚空歩き》が墓地対策としてもクロックとしても優秀なため、残しておけばよかったです。

そして《摩耗損耗》や《静寂》の役割はあくまで「《虚空の杯》や《虚空の力戦》を割る」というものです。効きそうだからといってふんわりとしたサイドボーディングをしてしまいましたが、相手の墓地対策カードは《フェアリーの忌もの》や《トーモッドの墓所》のため入れすぎる必要はなかったと思います。

R4 UR Delver ○○

G1 相手が不明だったためブッパハンドをキープ。《暗黒の儀式》から《納墓》につなげるもこれを《Force of Will》でカウンターされます。相手は《ドラゴンの怒りの媒介者》を唱えるもドローソースを引けていなかったため、昂揚につながらず細いクロックで殴られ続けます。
お互いのハンドが溢れ、こちらは《グリセルブランド》のディスカードに成功。手札には釣竿が大量にあったため、いくつかの釣竿が打消されつつも、2ターンをかけて《グリセルブランド》を釣り上げることに成功し勝利する事ができました。

サイドボーディング
Out 《グリセルブランド》1、《死体発掘》1、《動く死体》1、《信仰なきものあさり》1
In 《ダウスィーの虚空歩き》3、《黙示録、シェオルドレッド》1


G2  プランBでサイドボーディング
《ドラゴンの怒りの媒介者》が昂揚を達成した返しで《ダウスィーの虚空歩き》が着地。相手の墓地の生物を釣り上げて昂揚を解除する事ができました。そのまま運よく2体目のダウスィーを引き込む事ができたので完走。

R5 4C Control ××

G1 ワンマリガンで《信仰なきものあさり》+ファッティ+釣竿のハンドをキープ。
先手で《信仰なきものあさり》から入りますがこれを《否定の力》で打ち消されます。その後ナチュラルディスカードに切り替えましたが、こちらが《再活性》を唱えるとスタックで《忍耐》がこちらの墓地をさらっていきました。
再び手札を蓄えて機を伺いましたがさらに2度忍耐に阻まれ撃沈しました。

サイドボーディング
Out執政官1、暗黒の儀式1
In 殺し2

G2 元々が有利なため最低限のボーディングで勝ってやろうと《封じ込める僧侶》対策の《殺し》のみサイドイン。

こちらは7枚のオープニングハンドが《思考囲い》、《納墓》、《再活性》とだったので2T目にしかけるべく。思考囲いからスタート。
《忍耐》、《氷牙のコアトル》、《封じ込める僧侶》、《否定の力》、《激しい叱責》、土地2枚という内容でした。とりあえずほぼ着地がほぼ確定している封じ込める僧侶をディスカード。次のターンに仕掛けると当然とばかりに忍耐に阻まれます。
ターンが進み、見えている相手の脅威が《否定の力》だけだったため、お伺いの《死体発掘》を唱えると、こちらの《グリセルブランド》に《外科的摘出》が飛んできました。こちらは何も釣り上げることができないのに向こうの場に《封じ込める僧侶》が出てきてしまい、そのまま無惨に殴り殺されました。

R6 GW Depth ○○


G1 1T目に《暴露》、で相手の《剣を鍬に》を奪いながら《信仰なきものあさり》で《残虐の執政官》をディスカード。次のターンにこれを釣り上げます。返しで新しい《剣を鍬に》を引かれたので少しマズイ状況になりますが、なんとか《偉大なる統一者、アトラクサ》をリアニメイトする事に成功し、2体目の執政官で相手のマリットレイジを処理して殴り勝つことができました。

サイドボーディング
Out グリセルブランド2
In 殺し2

G2 メインが有利なため《封じ込める僧侶》を意識した最低限のサイドボーディングのみで臨みました。1T目に《モックスダイヤモンド》と《エルフの開墾者》が並ぶも、こちらは《暴露》、《暗黒の儀式》、《納墓》、《動く死体》と配牌が強かったため1T目に執政官を吊り上げ、エルフを処理した返しで相手が投了されました。

この時点で2敗していてはスイス抜けできなさそうだったのでドロップ。16位以内にはプライズがあったのでもう少し遊んでもよかったかなと思いつつも私の第22期レガシー神挑戦者決定戦は幕を閉じました。


6.総括 - 大会を振り返って -


今回は4-2ドロップというパッとしない戦績でしたが、調整期間を通じて苦手だったコンボデッキを使い込み、なんとか使えるレベルにもっていけたので、個人的にはよかったかなと思っています。

短期間でデッキの理解を深めることができたのは、疑問や大会結果をぶつけてフィードバックが貰える関係の友人がいたからと思います。調整を手伝ってくれた友人、対面の練習をしてくれた友人に感謝です。

さて、先日晴れる屋からレガシー神挑戦者決定戦のメタゲームブレイクダウンが公開されましたね。

リアニメイトは使用率がトップですがTop16には0人という結果に終わりました。
最近は墓地利用コンボが増えたため対策が積み増されていたり、神挑戦者決定戦直前で有用な記事や動画が複数出回ってきて、対面の立ち回りの理解が深まったりしたことが原因かな、と推測しています。
また、仮に勝ち上がったとしてもレガシー神の清田さんがリアニメイトをかなりメタっていたので、リアニメイトが神の座に就くことはなかったんだろうなと思います。

デッキパワー自体はそれなりに高いものの、注目されすぎた結果リアニメイトは大敗を喫しました。これだけマークされているのであれば、サイド後意表を突けるよう実物提示教育を採用するプランCを用意したり、プランBをもう少し補強すべきだったかなと反省しています。

レポート自体はこれでおしまいなのですが、最後にリアニメイトを使っていて面白いなと思った「サイドボードとプランB」についてお話したいと思います。
よかったら読んでいってください。

7.おまけ サイドボードとプランB

7-1.サイドボードのゲーム感

リアニメイトはどのマッチアップでもG2以降は例外なくサイドボードの墓地対策カードがフルに投入されます。これを乗り越える方法は大きく3つ。

①        プランA
1点目はメイン戦と同じく早いターンのリアニメイトを狙っていく方法です。最も王道な方法ですね。これを補助するカードとして置物を割れる《摩耗損耗》やバウンス呪文などがサイドインされます。
相手が置物の墓地対策を取っていない場合はこの戦略が一番有効になりますが、相手の対策カードの種類が散っている場合色々なカードをサイドインすることになり、デッキが歪んでしまうのが弱点です。

②        プランB
2点目は軽量生物のビートダウンで墓地対策を無視してライフを詰める方法です。メインボードの《悲嘆》は素出しで優秀なクロック源になりますし、相手の墓地のクリーチャーだって立派な釣り先です。
場にあるものをうまく使って戦いましょう。
プランBは墓地対策だけでなく《否定の力》や《狼狽の嵐》などをすり抜けることが可能ですが、ビートダウンという戦術はプランAやプランCで出てくるファッティと比べると非力な生物で戦うことになります。本来のデッキの方向性と嚙み合わないカードを大量投入することになるので、デッキの動き自体は少し弱体化してしまいます。

③        プランC
3点目は実物提示教育など墓地以外の領域からファッティを踏み倒す方法です。対策が墓地対策に偏重しているデッキに対しては非常に有効ですが、踏倒すカード自体が重かったり、《封じ込める僧侶》がクリティカルに刺さってしまったりといった弱点も存在します。

世のリアニメイターたちはこれらをうまく組み合わせる事でサイド後の墓地対策を乗り越えてきます。
そして、このプランA,B,Cの面白いポイントはお互いがお互いを補完し合う関係にあるということです。
例えば、墓地対策として《虚空の力戦》は非常に強力ですが、プランBとプランCはこれをすり抜けることが可能です。
他方、《ダウスィーの虚空歩き》を予想して除去を残される場合、無駄な除去札を抱え込むことになるので、プランAやプランCの通りがよくなります。
また、《目くらまし》などのソフトカウンターが多い相手にはプランCが通りにくくなりますが、プランAやプランBはパーツが軽いカードで構成されるためあまり影響を受けません。

だいたいのリアニメイトはこのA~Cのプランのうち2つ程度が採用されています。相手の裏をかく戦術を用意し、時には複数のプランを同時に取ることで相手をかく乱させます。

対策カードの有効度

上記のようにじゃんけんのような形で相手のサイドボーディングをかき乱し、裏をかくことがリアニメイトを使う醍醐味だと思います。相手の対策カードをうまく超えた時には、してやったりという気持ちになります。

7-2.プランBを掘り下げよう

サイド後のゲームプランの中でも異彩を放つプランB。
「ほんまにデッキパワー下げてまでやる価値があるんかい。」と思われる方も多いと思いますが、少なくとも私は「やる価値がある」と思っています。

サイド後は墓地対策カードが初手のキープ基準になるため、対戦相手はそれを探して積極的にマリガンすることになります。
やっとの思いでたどり着いた墓地対策カードが全く効かない脅威が盤面に投下されると、相手はそれを処理するためのカードをまた探しにいかねばなりません。
その間相手は自分の動きが制限されるので結果として自分が生存するターンが長くなります。
そうなると相手がキープ基準として抱えたカードへの対処札を引きにいく時間が生まれるので、プランAを狙いに行きやすくなったりします。
相手に対処を迫ることは延命手段であると捉え、ワンチャン殴り切れたりもするくらいの認識でいるのが良いかなと思います。

プランBを遂行するための生物はどのレシピでも3~5枚程度です。
今回のレシピにおいては、基本となる《ダウスィーの虚空歩き》3枚に加え、《月の大魔術師》1枚と《黙示録、シェオルドレッド》1枚を採用しました。いずれも相手次第では劇的な効力を発揮する1枚です。

プランBを構成する生物は柔軟に変更可能で、①1~3マナの生物であること、②黒であればトリプルシンボルまで、タッチカラーならシングルシンボルまでであること、③相手の動きに何らかの形で干渉すること(マス除去であること)、の3条件さえ満たすことができれば好きなカードを採用することができます。自分だけのオタク生物を見つけよう!

惜しくも選外となったプランBの生物達

7-3.サイド後のプランBはやり得なのか?
「サイド後はどんな相手でもとりあえず《ダウスィーの虚空歩き》を入れるわ。」、という意見を耳にすることもあるのですが、私はこの意見には否定的です。
前提としてプランBの核となるのは《ダウスィーの虚空歩き》です。《ダウスィーの虚空歩き》が有効な対面とそうでない対面かがプランBを選択する基準になります。なんでもかんでもプランBを取るのではなく、きちんと相手に刺さるかを考えなければなりません。

例えば私は以下の2パターンではサイドインしないと決めています。
①生物の枚数が多く、自分がクロック負けしてしまう相手
 (デスタク、エルフ、マーベリック、ストンピィ系、8-castなど)
②追放除去がサイドアウトしきれない相手
 (ヨーリオン多色コントロールなど)

代わりに①に対しては《摩耗損耗》のような《虚空の力戦》対策を、②に対しては《封じ込める僧侶》対策の《殺し》をサイドインしプランAを遂行しやすくします。もしプランCを取ることができるのであればそちらに切り替えるのも良いでしょう。

8.おわり

今回は自分用の備忘録なので本当に殴り書きです。読みにくかったらごめんなさい。
そのため内容は薄々なのですが、リアニメイトのサイドボーディングの楽しさが一人でも多くの人に伝わればな、と思っています。

超余談ですが、私は意見交換とかデッキの話をするのが大好きです。
これってどうなってるの?とか、考え方が間違ってるんじゃないのって思うポイントがあれば、Twitter(@mad_k1022)までDMをいただけると嬉しいです。

長文にお付き合いいただきありがとうございました。

おわり


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