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いまさら観てないとは言えない映画 その1『ファーゴ』

以前、本家cinemactifのお便り募集で、『いまさら観てないとは言えない映画』の回がありました。

その後、雑誌「BRUTUS」で、[いまさら観てないとは言えない映画。]という号があり、こっちが本家だ!(笑)と、Podcastの中でも話題にされていました。

なぜ、こんなことを書いているかというと、今日観た『ファーゴ』がまさにそうで、わたしには、これに該当するものが多くて、枚挙にいとまがないのです。

というわけで、スクリーンで観られる機会まで我慢してきた作品を、運良くスクリーン鑑賞できたら、まさに「いまさら」なりに取り上げてみようと思います。

『ファーゴ』(1996.11.9公開 監督:ジョエル・コーエン)@午前十時の映画祭11

フランシス・マクドーマンドが主演女優賞を獲った作品くらいは知識があったので、彼女の登場まで時間がかかるなぁと思いながらも、事件が起こるまでのストーリー、映っている画だけでも、そんなこと気にならないほど楽しめちゃう。

ノワール路線でありながら、どうしょうもなく笑ってしまう悲喜劇。
でも、ラストには、わたしが欲しているもの(に近いもの)が映っていました。
この作品が支持される理由は沢山あると思いますが、わたしにとっては、このシーンに集約されている小確幸的な癒しにあるような気がします。

そして、この作品でどうしても言っておきたいのが、キャスト陣の「顔」です。
ウィリアム・H・メイシーのうだつの上がらないあの顔。
スティーブ・ブシェミの変な顔(顔が変)。
ピーター・ストーメアの目つき。
2人組の売春婦のあっけらかんとした顔。
そして、フランシス・マクドーマンドのあんな可愛らしい顔を初めて見ました。

俳優にとって、顔はとても大事です。
映画は、ある意味、俳優の顔と身体性を観るものだと思っています。
いろんな顔見たさに、映画館に行くのかもしれません。そんな気がします。

映画館によっては、町山智浩さんの解説付上映があります。観たことある人もない人も、スクリーン鑑賞はまたとないチャンスです。
お見逃しなく。
午前十時の映画祭:ファーゴ情報

(まるゆ)
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