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そもそも品質工学 第11話 測れないなら測れるようにする
さて、どうやって測定や評価をするのかな?
みなさんはどう考えます?
計測機を買うお金がないなら、知恵を使え!
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問題解決の第2ステップ
測る方法と測り方を決める
測れないと、問題が解決できたかどうか誰もわからない。
測れない目標が周りにたくさんあることに気づいてはどうかな?
「活性化しよう!」
「改革をしよう!」
「がんばろう!」
そうなった時にどうなるか。それを測れる尺度を最初に考えるべきだ。
・~・~・~・~・~・~・
問題解決の第3ステップですね。
題=理想ー現実のマイナス。
意味があるのです。
引き算ができるということは、数字で表せる、測れるということです。
例えば…
理想:みんなが頑張っている、いい職場
なんか、よくありそうな目標ですよね。でも測れません。
理想:コミュニケーションが高い明るい職場
えーっと、明るい職場ですか。光量のルクスでも測りますか?w
こんな目標を職場の部長とかが立てたなら、「あ、こいつ、ダメだ…」と思ってください。
技術的なものなら、まだ数値化しやすいですね。
不良:無き事
騒音:無き事
エラー:無き事
発熱:無き事
外観問題:無き事
う~ん、びみょー。(^^;
いくら測れても、欲しいものを測るというのが、品質工学の考え方です。
欲しいものなら何でもいいかというわけではなく、前提があります。エネルギー変換の視点で、欲しいものです。
例えば、モーターなら、電気エネルギーを入れたら、回転エネルギーが取り出せる。
エンジンなら、爆発エネルギーを回転エネルギーにする。
電球なら、電気エネルギーを光エネルギーにする。
そういう視点で、欲しいものです。なので、「無いことが欲しい」はあり得ません。仕事をしないことが欲しいと言っています。大抵の無きものの尺度の代表例が、品質工学でいうところの「品質」なのです。
難しいのが、変わらないことが欲しいという場合です。例えば接着強度。時間が経過しても、温度変化があっても、強度が高いまま維持されること。
どこにもエネルギー変換ありませんよね。これは難しいです。この場合は、上位のシステムの機能を測る手段を取ります。そもそも、接着強度は何のために必要なのか。ある動力を伝えるために必要なら、その動力を測ります。もう1つは、下位のシステム。つまり接着剤を塗布するなら、その接着剤の塗布のばらつきを抑える。
測れないなら、その前後のプロセスで測れるようにしてあげるのです。
このように、機能を考える際に「そもそも、何のために接着しているのか」「そもそも、生産工程でばらついているのではないか」など、「そもそも」の視点が必要になります。
なので、「そもそも品質工学」なのです。
この動画では、もう1つ視点がありますね。測定はできるけど、違いが出にくいという場合です。その場合には、わざとエネルギー的に不利な状態を作ってあげます。負荷を入れてあげます。
そうやって、違いが出やすい状態にします。その状態で最適化をする。違いがよくわかるので、実験数も少なくて済むでしょう。そして、エネルギー的に不利な状態を元に戻してあげれば、当然、安定化する。
これも前提があります。問題発生の仕組みが変わらない範囲で不利な状態です。
例えば、水道の蛇口、栓をひねったら水が出る。じゃぁ、水が出にくい状態を作るということで、氷点下ー50度の環境下でやろう!ってやったとします。これ、水が凍ります。問題の系が違いますよね。-50度で最適化した条件が、常温でいい状態化はかなり怪しいです。
同じ系の中で、不利な状態を作り、悪さがよく出る状態にする。誤差因子も同様です。
このあたりが、技術者の腕の見せ所になるのかなと思います。品質工学はあくまで考え方だけ示します。どうするかは技術者次第。うまくいく、うまくいかないは技術者のスキル次第なのです。
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