見出し画像

小麦粉の話



皆さん、こんにちは・こんばんは・おはようございます。「見たかな?観たよ!」の中の人、ひろ-macrobiworldです。

8月中に大地震の予言をしていたチャネラーさんが多かったですが、大震災並みのものが起きなくて良かった。

でも「災害は忘れた頃にやってくる」と言いますね。

実は占師やチャネラーが予測して、それを知った人々が騒いでいる時の方が「大災害は起き難い」んですね。

なので「なんだ、当たらないじゃないか」と騒ぐことに飽きてしまって警戒を忘れ、皆が油断し切ってる時にそういう運気がきた時がいちばん危ないとも言えるので、引き続き警戒はしておいてくださいませ。


さて暦も9月に入り、そろそろ「食欲の秋」が気になるワードになってきました。

そこで今回は、参院選の折に一部で話題になっていた「小麦粉」の話を書いてみようかと思います。


粉ものや麺類好きのかたには、気になる話でしょ?


マクロビオティックにおける小麦の評価


一時期健康オタクの間でブームになったマクロビことマクロビオティックでは、精白された穀物は避けた方が良いとされています。

ただそれを以てしても、小麦は米に劣る穀物ともされています。

理由は、小麦は硬い殻を取り除き、粉にしてから調理しないと食べられない穀物だから。

ですから同じ麦類の中でも、粒のまま調理できる大麦やもち麦、オートミール(一般的に全粒)と比べても小麦は劣る存在だと言えるのです。

その評価の背景には、仏教思想の「一物全体」と言う考え方があります。


そういった評価故に、一般的にマクロビオティックでは、体調に特に問題が無ければ小麦製品を摂ること自体は問題無いと考えます。
(マクロビオティックでは、基本的にどんな食べ物であっても「絶対に食べてはいけない」と言う考え方はしません。)

ただし摂取する小麦には条件があります。

①オーガニックであること。
②地粉(国産)であること。
③全粒粉であること。

とは言え、この3つの条件を満たしている製品は、店頭では先ず見当たりません。
ですので、3つの条件のうち1〜2個該当していれば良いのではないでしょうか。

もう少し詳しく言うと、①のオーガニックには種類があって、それらは

a 無農薬有機栽培
b 減農薬有機栽培
c 有機栽培(有機肥料を使っているが、農薬も使用している。)
d 無農薬栽培(無農薬だが化学肥料を使用している)
e 減農薬栽培(減農薬だが化学肥料を使用している)

の5種類になります。

マクロビオティックでは勿論aを最上としていますが、化学の世界では結果がちょっと違ったようで、
肥料が有機か化学かは失念してしまいましたが、減農薬栽培の野菜が、野菜に含まれる毒性物質がいちばん少なかったと言う結果が出ているようです。


②に関しては小麦粉が単なる国産で無く、国内で製粉されているものを言います。その多くは製麺に使用される中力粉になります。

これが良いとされる背景には「身土不二」という仏教思想があるわけですが、大手メーカー品には「地粉」ではなく、「国産薄力粉」と銘打って販売されているものがあります。

「国産薄力粉(又は強力粉)」は食品表示法により「国産小麦粉の割合が最も多い」という意味なのであり、国産小麦粉100%では無いそうなので、その違いを理解した上で利用しましょう。


タンパク源としての小麦


食肉の代換え品としての植物性タンパク質としては「大豆や大豆製品」と「胡麻豆腐」が有名ですが、歴史的には小麦製品も広く利用されて来ました。

それが車麩などの「お麩類」です。お麩には乾燥した焼き麩と生麩の2種類があります。

写真で挙げた他にも、板麩や巻麩など様々な形状の焼麩がある。


関西では麩は一般的で無く、お吸い物の添え物か金魚の餌ぐらいの認識だと聞きますが、関東以北では豆腐や納豆に並ぶ重要なタンパク源のひとつでした。

麩の歴史は意外と古く、「麩=ふ」としての最古の記録は南北朝時代に書かれた『嘉元記』正平7年(1352年)5月10日条に「フ」の記述が登場するそうです。(なお、同条に「フ」と併記されている「ウトム」がうどんの最古の記録とされているらしい)。

小麦自体は弥生時代以降に日本に伝来していたとのこと。
植物性のタンパク源は大抵、精進料理との関連で普及していますが、麩も禅宗の広まりと共に普及していったそうです。


その一方で西洋では、植物性タンパク源として豆類の他にはやはり小麦粉から作られたセイタン(グルテンミート)が利用されてきました。
あまり聞き慣れない小麦製品かも知れませんが、マクロビ経験がある人はご存知かと思います。

小麦粉に含まれるグルテニンとグリアジンという成分は水を使って捏ねるとタンパク質の一種であるグルテンになります。
これを人類は古くからタンパク源として摂取してきたわけです。

アレルギー体質の人は、タンパク質の消化に必要な消化酵素の中に欠損しているものがあると言われますが、その為、摂取するとアレルギー反応を起こしやすいタンパク質があります。

グルテンもそのうちのひとつです。

結論から言えば、小麦粉製品を食べて害悪になるのはアレルゲンにグルテンが含まれる人。

(農薬の基準は欧米の方が厳しいと言われているので栽培中ではなく)日本に小麦が輸入される際に施されるポストハーベストも問題だと言えそうです。

ただしポストハーベストに使われるケミカルは花粉症と同様に蓄積された原因物質が個々人の許容量を超えた時に、体に異常が出るようになると考えられます。

なので一般的には地粉はともかくとしても、輸入小麦粉は常用しない方が良いと言えるでしょう。


人類の命を繋いできた小麦


山梨県には有名な郷土料理に「ほうとう」があります。県境を接した愛知県では「きしめん」が有名ですね。

どちらも似たような平打ち麺のうどんの一種ですが、
「ほうとう」は戦国時代に武田信玄の領地だった甲信地方と、その周辺では広く食べられている麺料理です。ただ地域によって調理法に違いがある様です。

また「ほうとう」は武田信玄の時代には、既にその原型と言われるものが出来ていて、信玄もそれを食べていたと言われています。

何故甲信地方でうどん(ほうとう)や蕎麦が発展したかと言うと、甲信地方は富士山はもとより北アルプスや南アルプスなどの山岳地帯の中にあり、川の流れも急で痩せた土地が多く、米が作れなかったからだそうです。

米の代わりに痩せた土地や冷涼な気候でも栽培が可能な蕎麦や小麦を植え、主食として来たのですね。


また西洋ではギリシャ・ローマ時代からパンやピザなどの粉物が主食でした。

このように土地の性質や気候の問題で米が作れなかった地域では、小麦は命を繋ぐために必要とされてきた食物のひとつだったわけです。

その小麦に感謝しこそすれ、(一部の体質の合わない人たちがいるが為に、)一方的に悪者扱いして批判するのはやめましょうね。


体質の問題は個々人で対応するより仕方ないかも知れませんが、ポストハーベストに関してはそれを行う企業組織や、それを行うことを指示している国の政策の問題であって、小麦自体が悪いわけではありません。

批判の矛先を向ける場所を間違えないようにしましょう。


因みに私がかつてマクロビを実践していた時は、車麩の照り焼きや車麩のカツ(フライ)がお気に入りでした。

車麩を出し汁に浸したあと、通常の照り焼きやカツを作る要領で調理します。興味のある方は試してみては如何でしょうか。


        ・・・・・・・・・・・・・・・


このアカウントでは政経占い(原則として有料)と、時事ネタのエッセイ(無料)をお届けしています。

記事を読んでみて、いいな・面白いな・役に立ったなどと思って下さった方は、スキやフォローをお願いします。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?