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地テシ:329 PS5「Viewfinder」ってば!

既に絶賛上映中の劇団☆新感線「薔薇とサムライ2」ゲキ×シネですが、8/18(金)からはドルビーシネマ上映も始まりましたよ!

今回のゲキ×シネは本当に音がいいから、ぜひこのドルビーシネマ版もお楽しみ頂きたいと思います。通常上映版をご覧頂いた方でもまた新たな楽しみを見つけられるコトでしょうとも! コトでちゅうとも! コトでだいとも!


さて、ちょっと久しぶりにゲームの話でもしましょうか。いや、させて下さいよ! いいじゃないですか、たまにはゲームの話をしたって。久しぶりに話題にしたくなったゲームをクリアしたんですから!
それは、予告動画が発表されただけでゲーム好きの間でかなり話題になってしまった注目のパズルアドベンチャーゲーム「Viewfinder」です。
その動画がこちら。

え? どういうこと? 写真や絵を翳すと、その景色が現実空間に上書きされちゃうってコト?
この動画だけでも好奇心がビシビシ刺激されますが、ちょっと判りにくいのでもう少し長めの動画も貼っておきましょう。

これでもまだピンとこないかもしれません。でもねえ、このゲームを言葉で説明しようとしても上手くいかないんですよね。ホントに《写真や絵を翳すと、その景色が現実空間に上書きされちゃう》としか言いようがないんです。さっきの動画を見て理解して頂くしかないんですよね。

プレイを始めると何やら宙に浮かんだ家のようなトコロに放り出されます。南ヨーロッパ風の白壁とテラコッタ、色とりどりの草花で彩られたその宙に浮かぶ家は、美しく快適なんですけれども出口が見当たりません。
出口は見当たりませんが、何やら赤いポストのような物体を数個見つけることができます。このポストは実はテレポーターでして、作動させると別の小島にテレポートします。行った先でナゾを解くと次の小島へテレポート。3〜5個のナゾを解くと元の家に戻ってきます。これを数回繰り返すとそのエリアはクリア。次の家エリアへと移動します。
ナゾ自体はそれほど難易度は高くありません。序盤はほとんど考えなくてもクリアできます。ただ、中盤あたりから中々歯ごたえのあるナゾが迫ってきます。ですが、一つの小島はそれほど広くないのでワンアイデアで解けます。頭を柔らかくして色々とやってみて下さい。
ゲームの進行はそんなカンジ。残されたボイスログやメモで何やら不思議なストーリーが進行したり、見つけることで実績が解除するアイテムなどもありますが、このゲームに於いてはそれらは重要ではありません。とにかく重要なのは《写真や絵を翳すと、その景色が現実空間に上書きされちゃう》というシステムです。このシステムこそがキモなんです。実に斬新で刺激的な体験ができちゃうのです!

道が無いなら造ればいいじゃない、壁が邪魔なら穴を開ければいいじゃない、パンが無いならブリオッシュを食べればいいじゃない、と言ったのは実はマリー・アントワネットでは無かったそうですが、まあとにかく、自分の存在する空間をねじ曲げていくことでこのゲームは進行します。これがホントに痛快なのよ!
私はこういった空間をねじ曲げていくとか、その空間のルールを改変していくとかのパズルゲームが大好物でして、これまでにも多大な時間を捧げてきました。入口と出口を作るコトのできる銃を手に真っ白な迷宮を彷徨う「Portal」、ミニチュアと現実を行き来してモノの大きさを変えていく「MAQUETTE」、遠近法を逆手にとってモノの大きさを変えていく「Superliminal」などなど、夢中になってプレイした数々の名作パズルが思い出されます。
これらの名作に比べてプレイ時間は短め(空間を削り取るのが面白くて色々ムダな探検をしていた私でもクリアまで約8時間)とはいえ、その内容もプレイフィールもギミックも引けを取らない面白さです。とにかく《写真や絵を翳すと、その景色が現実空間に上書きされちゃう》という仕掛けが気持ちよくてしょうがない。

ゲームを始めて暫くするとインスタントカメラが手に入ります。つまり好きに写真を撮って空間を置き換えていくことができるようになるので自由度が跳ね上がって楽しくなります。さらに面白いのが《撮った写真には、その距離感もその裏側も反映される》コトなのですよ。撮影される写真は四角なので、自分の視点を頂点とした四角錐の空間が丸々コピーされます。その四角錐を現空間に置き換えるので、今は見えない壁の向こう側もコピーされているんですよ。コレがナゾを解くのに重要な時も有るのが面白い。もう脳汁がドバドバ出る感じに楽しめますよ。


話は変わりますが、イヤ実は変わらないんですが、荒木飛呂彦先生の大人気マンガ「ジョジョの奇妙な冒険」第三部の終盤にはヴァニラ・アイスという強敵が出てきます。このヴァニラ・アイスのスタンド(分身のようなモノ)には《その空間を亜空間に吹き飛ばす》という特殊能力があり、直径1mくらいの球形空間を消し去るコトができるのですよ。するとソコにあったモノがスッパリと消えてなくなります。切り口も鮮やかにスッパリと球形の何も無い空間が現れます。そしてその時の効果音が「ガオン!」なんですね。
このゲームでは現実空間が写真空間によって上書きされます。もし写真空間に何も無ければ、置き換えられた空間には何も存在しません。切り口も鮮やかに何も無い空間が現れます。そう、まるでヴァニラ・アイスにくり抜かれた空間のように。
ですので、私はこのゲームをプレイしながら空間を置き換える時には心の中で「ガオン!」と思いながらプレイしていました。いや、時には口に出していたかもしれません。「ガオン!」と。
いや、それくらい綺麗スッパリと切り取られるんですよって話なだけなんですけども。でもね、これがホントに気持ちいいんですよ。ちなみに、空間を置き換える時に実際にゲーム上で鳴るSEは「ギュボッ」みたいな音ですけどね。


いや実はね、私は5月からNintendo Switchの「ゼルダの伝説 TotK(ティアキン)」で手一杯なんですよ。三ヶ月もプレイしているのにまだ終わらないんですよ。いや、もう終盤に達しているのに終わりたくなくて延々とハイラルを徘徊しているのですよ。
だもんですから発売を待ち望んでいたこの「Viewfinder」も買っただけでプレイしていなかったんです。でも、ちょっと試しにチラッとプレイしてみたら驚いちゃってもう夢中ですよ。ただ、どうやら短めのゲームだと聞いていたので、ちょっとずつ大事にプレイしていたら、ゲーム好きDJのyusuke3rdさんに先に熱いレビューを書かれちゃった。

私が細かく話していない《写真や絵を翳すと、その景色が現実空間に上書きされちゃう》の部分をキチンと説明して下さいっているので、このゲームの面白さを知りたい方にはオススメなのでぜひご一読を。
そんな年間プレイ本数がハンパないyusuke3rdさんも「間違いなく名作です」と太鼓判を押すパズルアドベンチャーゲームですから、パズルゲームの好きな方は是非ともプレイしてみて下さい。PS5版だけでなくWin版も出ていますよ! 体験版もあるよ!

あ、あと、誰もいない不思議な世界で進行役を務めてくれるナゾの猫・Caitがカワイイし、撫でられますぜ!