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地テシ:353 2024冬のゲームPS5篇 「プリンス・オブ・ペルシャ 失われた王冠」と「Inscryption」

前回はこの冬にハマったゲームのXbox篇をお送りしましたね。旧作ではありますがデッキ構築ローグライクカードゲームの名作「Slay the Spire」と、最新作のオープンワールドモンスター捕獲育成拠点構築クラフト盛り盛りRPGの「パルワールド」について書きました。どちらもとっつきやすく面白いのでオススメです。
ちなみに「Slay the Spire」はXbox Series X/S/OneだけでなくWin/Mac、PS4、Switch、iOS/Androidでも遊べますし、「パルワールド」はXbox Series X/SとWinでプレイできますよ。じゃあXbox篇でもなんでもないじゃん。いや、色んなプラットフォームで遊べるのはなによりですよ。

Xboxだけでも忙しいのに、いや仕事じゃなくてゲームで忙しいってのもなんですけども、まあ聞いて下さいよ。Xboxだけじゃなくて更にPS5でもオススメのゲームがあっちゃって忙しいんですよ。しかもこちらも旧作と最新作です。もちろん最新作も気になるのですが、長期のオフだとかつて話題になった旧作にも手を出しやすいんですよね。
メジャー、インディー含めて毎週何作も新作が発売されておりますが、特にインディーではアイデアの光る名作が長く愛される傾向にあると思います。先週ご紹介した「Slay the Spire」もそうでした。少人数での開発なのでグラフィックは少々チープでも、磨きに磨いた斬新なアイデアのインディーゲームはクチコミで広まることが多いので、徐々に話題となりながら細く長く愛されることが多いのです。


でも、まずは最新作の方からご紹介しましょう。Ubisoftが発売した「プリンス・オブ・ペルシャ 失われた王冠」は35年に渡って続いている名作の最新作でして、華麗かつド派手にキビキビと動きまくるアクションゲームです。

1989年にAppleⅡで発売された初代「プリンス・オブ・ペルシャ」は、クネクネと滑らかに動くグラフィックが話題となりました。その後、各種PCやゲーム機に移植され、私もスーパーファミコン版だか何版だか忘れましたがプレイして、そのクネクネ具合を楽しんだものでした。
そして2003年にリブートされた「プリンス・オブ・ペルシャ 時間の砂」では3Dアクションになり、様々なアクロバティックなアクションと、失敗しても時間を巻き戻すことのできるアイテムとで高難易度ながらも攻略し甲斐のある作品となり、人気シリーズとなって続編も作られました。私もこの「PoP 時間の砂」が大好きだったので記憶に残っていたのですよ。

そしてこの1/18には2Dアクションとして更にリブートされた「PoP 失われた王冠」が発売されたってワケです。でもね、え? 2D? とは思いましたよ。2Dから3Dに進化したのに、また2Dに戻ったの?
いやいや、これは退化ではありません。グラフィックは美麗な3Dです。移動が上下左右のみに限定されて横視点に固定されただけです。レスポンスの良いアクションや謎解きの面白さは変わっていません。
移動と視点が固定されたことによって、ステージのギミックや敵の動きが判りやすくなりました。それによって攻撃をはじき返すタイミングが取りやすくなり、敵との駆け引きが面白くなります。また、横視点ならではの超高速アクションがとにかく派手だし多彩です。ちょっと動かすだけでジャンプも剣捌きも、スライディングも三角飛びも、簡単に複雑な動きができるのですよ。まるで上級者になったように快適に戦えます。
ゲームが進めば更にアクロバティックなアクションや武器を手に入れ、空中ダッシュや弓矢攻撃、残像を残して移動してから残像に戻る、なんて離れ業もできるようになります。なるんですが、そういうアクションがあるってコトはそういうアクションを使わなければ行けないエリアがあるってコトでして、つまり難易度もドンドン上がっていくのです。


さて、ここでいきなり告白をしなくてはなりません。いや、そんなにもったいぶる話でもないのですが、まあ聞いて下さいよ。それは「私はゲームが好きなだけで、ゲームが特別に巧いワケではない」ってコトなのです。数多くのゲームをプレイしておりますから取っつきは良いんです。初めてのゲームでも「ああ、そういうタイプね」ってカンジですんなり入り込めます。つまり序盤は調子良いんですよ。ただ、徐々に難易度が上がってくると途端に弱くなっちゃうのです。
とはいえアクション性の低いゲームならば何とかなるのですが、バリバリのアクションともなると明らかに下手さが露呈します。特に苦手なのが2Dジャンプ系、いわゆる「マリオ系」です。2Dの横スクロールで、ジャンプして足場に乗ったり乗り越えていったりする例のタイプ。これがもう壊滅的に苦手なのです。

私はファミコンデビューが遅かったし、主にプレイしていたのはRPGが多かったので、2Dアクションを殆どプレイしておりませんでした。キチンとマリオをプレイしたのはNINTENDO64の「スーパーマリオ64」からです。つまり3Dマリオからなのです。自分で視点を動かしながら3Dのフィールドを立体的に冒険するマリオ。このマリオ64でアクションゲームに目覚め、それからは様々な3Dアクションゲームもプレイするようになりました。
ですので、3D空間でのアクションは比較的マシなのですが「横視点の2Dアクションで飛び乗ったり飛び越えたりする」ゲームに対する蓄積がありません。ほら、よくいるじゃないですか。2Dアクションをする時にコントローラもヒョイヒョイと動かしてしまうタイプ。あそこまでではありませんが、気持ち的にはアレです。ジャンプして狭い足場に飛び乗ったりだとか、タイミング良く敵を飛び越えていくのとか、ああいったアクションが大の苦手なのです。

そんな私が2Dアクションの最新作を、しかもド派手なアクションとハードな謎解きが満載の最新作をプレイする。そりゃもう大変ですよ。死にまくります。しかも敵に殺されてではありません。いや、敵にも殺されるんだけど、毒沼に落ちるとか針に刺さるとかローラーに潰されるとか、まあとにかくフィールドの罠にハマりまくります。
ちょっとした操作ミスで死んでいく。無敵に強いはずの主人公・サルゴンが、いとも簡単に針に刺さって死んでいくんですよ。敵との戦闘には徐々に慣れてきましたので、華麗なコンボを決めたり攻撃を受け流してカウンターを与えたりするコトはできるようになってきましたが、いかんせん針に刺さっちゃうんですよね。進まないったらありゃしない。

しかしこの「PoP 失われた王冠」が凄いのは難易度調整が事細かにできるコトなのです。普通のイージー・ノーマル・ハードみたいな難易度だけではなく、敵の強さ・地形からのダメージ・受け流し判定の容易さなどを個別に調整することができるのです。さらに、アクションが苦手な人用に「パズル的に難しい移動アクションをスキップすることができるポータルを開ける」コトまでできちゃうってんですから至れり尽くせりです。さすがに私でもまだこの機能は使っていませんが、今後は使わないとは断言できません。いや、使っちゃうかもしれません。使っちゃうんじゃないかな。
まあとにかく、アクションが苦手な人でもプレイしやすいように工夫がされているってコトですよ。どのようなアクションや謎解きがあるのかはこちらの動画をご覧下さい。

落ちたり殺されたりしながら、要所に出てくる手強いボスには何度も殺されながらもなんとか進んでおります。まだまだ中盤に差し掛かったところだとは思うのですが、とにかく爽快に操れるアクションや、厳しいながらもちゃんと考えれば突破できる謎解きなどが魅力的なので、ボチボチとではありますが進めております。
謎に包まれ厄介な敵に溢れた広大なマップですが、ちょっとずつ進めているのはやっぱり面白いからなんですね。指が慣れてきて複雑な迷宮を思い通りに擦り抜けた時などは快感で身が震えるほど気持ちいいので、腕に覚えのある方はぜひともこの爽快さを体験してみて下さい。PS5だけでなく、PS4やXbox、Switch、PCでもプレイできますし、それぞれのプラットフォームで体験版も配信されていますよ。


では、次はハマった旧作をご紹介しましょうか。それは2021年にWin版が発売された「Inscryption」という名作にして怪作な不気味なゲームでして、様々なゲームサイトやゲームレビュアーによって紹介されて気にはなっていたんですよ。ダウンロードはしていたのですが、ちょっとホラーっぽい雰囲気もあって中々手が出せないでいたんですよね。
で、今年になってから意を決してプレイしてみたら見事にハマってしまい、ようやくエンディングを迎えました。サイコロジカルホラーとも紹介されていますが、不気味さはあるけれども超怖いホラーというワケではありませんのでご安心下さい。

ただね、このゲームに関しては説明すればするほど面白さを削っていってしまうので、できれば前情報なくプレイして頂きたい。だから今回もあんまり説明できないんですよね。じゃあ紹介するなよって気にもなりますが、面白いのは確かなんですよ。そのあたりがちょっともどかしい。でも、ほとんどのプラットフォームでリリースされているから是非ともプレイして欲しいのも本当です。

なので、ここから先はちょっとだけネタバレっぽい要素も含んでしまいますので、これからプレイしようと思っている人はお気をつけ下さい。できる限りぼやかして書くからさ。




ザックリといいますと前回ご紹介した「Slay the Spire」と同様のローグライトカードゲームです。いや、確かにローグライトカードゲームではあるのですが、一口にそうとは言い切れないんですよ。色んな要素が絡み合った、実に謎なゲームなのです。
グラフィックは決して美麗ではなく2D感も漂うもののセンス良く統一されていて、薄暗い世界観が確立しています。不気味で退廃的、かと思うとサイバーでパンク。ゲームプレイも斬新で、とにかく様々なアイデアがこれでもかと注ぎ込まれていて、2〜3個のゲームを同時にプレイしているような感覚にも陥ります。

まず、オリジナルなカードゲーム自体が面白い。自分のカードを生け贄に捧げながらカードをプレイしていくなどの破壊的なプレイが刺激的。ローグライトですので、やられたらまた最初からです。その度に手に入ったカードをやりくりして、なんとか攻略していくのが難しくも楽しいんですよ。
対戦相手はみんな不気味で謎めいているんだけど、怖いこと言ってくる割には妙に律儀で素直なんだよね。カードゲームをプレイするのが楽しくて仕方がないって感じで好感が持てます。いや、好感が持てるような人たちではないんですけど。

プレイの大半はカードゲームなのですが、途中でゲームテーブルを離れて部屋の中を歩き回れるんですよ。対戦相手に「勝手に部屋の中のものに触るな」と言われたから触らずに延々とカードをプレイしていたのですが、どうにも勝てない。あ、これどうやら色々触らないと先に進めないんだと気付きました。
そんなカンジでちょっと脱出ゲームのような要素もありますので、色々触ってみて下さい。怪しいと思うものにヒントが隠されていたりもしますからね。
ただね、全体的に説明が少ない。カードに関しても謎解きに関しても。まあ多分こうなんだろうな、と勘でプレイしてましたけど。

様々に謎めいた展開に翻弄されながら、終盤にはなにやら不思議な感動すら憶えるストーリーと語り口。カードゲームの面白さもさることながら、ストーリーテリングや見せ方にもこだわりがあって一気に引き込まれます。ちょっと検索してみたらプレイ時間は10時間ほどとか書いてある紹介記事も多いのですが、私の場合は25時間くらい掛かりましたよ。まあ、序盤に手こずったのは確かですが、ホラー苦手さが勝っておっかなびっくりプレイしてしまったせいもありますが。いや、大丈夫ですよ。それほど怖くはありませんから。
エンディングのスタッフロールには各種スタッフに加えて、使用したフォントや小道具のアセットモデル作成者まで書かれているのも面白い。そして、そのスタッフロールの音楽も好き。デジタルLow-Fiなピコピコサウンドなのに魅力的な暖かさです。
これは何を意味しているんだろう、この後どうなるんだろう。プレイ中も、そしてプレイ後にもなんとも不思議な魅力を感じる名作です。

「Inscryption」はPS5だけでなく、Win/MacはもちろんPS4、Switch、Xbox Series X/S/Oneでもプレイできる上に、PlayStationのサブスクであるPlayStation Plusにも収録されているので登録ユーザーなら定額でプレイできますよ。
若干はホラー風味もありますが、ホラーが苦手な私でも最後までプレイできたから大丈夫だと思います。カードゲームが好きな方にも、ローグライトが好きな方にも、ちょっと変わった尖ったゲームが好きな方にもオススメできますので、気になる方は是非ともプレイして下さい。この面白さは自分でプレイしてみないと伝わらないんですよね。

同じnoteの記事で、yusuke3rdさんの解説ページも置いておきますね。ほとんどネタバレもなく、このゲームの面白さが端的に判るようになっておりますのでオススメです。読んだら絶対にプレイしてみたくなりますよ。

なお、最後に紹介動画も置いておきますが、この動画が一番説明が少ないと思います。もしプレイする気持ちがあるのなら、他の紹介動画を探して見ない方が良いと思います。プレイする気が無い方ならばプレイ動画とかを見ても良いけどね。


そんなこんなのこの冬のゲーム。ローグライトカードゲームの二つはクリアできたので、しばらくは「パルワールド」で拠点を構築しながら可愛いパルを集めたり、「PoP 失われた王冠」で華麗なアクションをキメたいと思います。


あ、XboxとPS5は判ったけど、Switchでは何をプレイしているのでしょうか。そう、ゲームはプレイしていませんが、オフになると少しでも運動不足を補うためにフィットネス系のゲームをプレイしております。以前からちょっとずつプレイしてきた「Fit Boxing 2」もそうですが、最近は30秒間のエクササイズが一杯詰まった「フィットネスランナー」も併用したりしておりますよ。
そうそう、「Fit Boxing 2」ですが、色んな条件を満たしていくと貰える「アチーブメント」が全て溜まったようで「キング・フィットファイター」という称号がもらえました。いわゆるトロコン(トロフィーコンプリート)のようです。
そしたら「高難度チャレンジコンビ」三種と、なにやら新しく「エクストラアチーブメント」というのが始まっちゃったのでまだまだ集めていかなければならないようです。いや、集める気はありませんけどね。