雨の記憶


遠く鳴り響く雷鳴
日常を脅かす雨が
近づく夏を遠ざける

激しさを増した川は
流れる場所を拡大して
溜め込んだ怒りを
解放するかのように
通りを飲みこんでいく

閉め切った部屋で
熱風を吐き出すファン

帯状の雲がまた
雨を連れてくる


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