マーダーミステリーのルールブックと公正さ
この記事について
この記事では、マーダーミステリーのルールブックの重要性を説明し、ルールブックを書くときに気をつけるべきこと、特にルールとしての公正さ(フェアネス)を具体的に提案します。製作者向けになっていますが、プレイヤーの方も「マーダーミステリーの『ルールブック』とは何なのか」という視点を持つことは有効だと思います。
ルールブックが重要な理由
マーダーミステリーには、すべての作品・シナリオに共通するルールブックは存在しません。ですが「ルールが存在しない」わけではありません。マーダーミステリーでは、個々の作品(シナリオ)ごとにルールブックが存在します。「マーダーミステリーはこんな感じ」という認識はなんとなく存在しますが、明文化はされておらず、共通認識というにはあやふやで、その認識とは外れた(しかも優れた)作品も多く存在します。
作品に同梱されるルールブックは、その作品を遊ぶ上で唯一「ルール上の共通認識」となるべきものです。
「マーダーミステリーとはこういう遊び」
「多くの作品ではこういうルールだった」
「以前遊んだ作品ではこうだった」
のような様々な「思い込み」を持ち込むプレイヤーに対し、ルールブックは明確な答えを出し、ルール上の共通認識を与えます。
ルールブックの重要性はここにあります。
マーダーミステリーを遊ぶプレイヤーは、マーダーミステリーのルールについて「思い込み」を持たず、各作品のルールブックをしっかり確認するとよいでしょう。
同時に、マーダーミステリーの製作者は、「思い込み」に甘えずルールブックを書かなければなりません。「一般的なマーダーミステリーと同じように進行します」などと書くのは手抜きなだけでなく、共通認識の差異からトラブルが発生する可能性があります。あなたの作品ではどんなルールなのかを真摯に考え、それを明文化する責任があります。
ルールブックと共通認識
ここから、本格的に製作者向けの内容になっていきます。まずは、製作者であるあなたのルールブックが、プレイの共通認識となるためのいくつかのヒントを挙げて説明していきます。
①ルールブックを読ませる
まず最初に大切なことは、プレイヤーにルールブックを読んでもらうことです。「そこから?」と思うかもしれませんが、まずここからです。マーダーミステリーに限らず、プレイヤーはルールブックを読もうとしません。読んでもらうことが最初に必要で、最大難度のステップになります。
これについては、ルールブックに「読んで」と書くしか手がありません。ポイントは4つです。
ルールブックの表紙に大きく目立つように書く
表紙に目立つように書くのは重要です。A4サイズなら20ポイント、A5サイズなら14ポイント以上の大きな文字で、目立つ色にしたり、枠囲みにするとよいでしょう。デザインがダサくなるとか言っている場合ではありません。「最初に」という言葉を入れる
マーダーミステリーには、ルールブックの他にもキャラクターシート(設定書・ハンドアウト)やエンディングブックなど様々な冊子が同梱されます。ルールブックはその中でも最初に読むべき内容になります。他の冊子をまちがって開かないためにも「まず最初に」など強調しましょう。「事前に」という言葉を入れる
恐ろしいことに、マーダーミステリーのルールブックを事前に読まず、ゲームがはじまってからその場で読み始める人は少なくありません。そういうスタイルも(本人たちがいいなら)いいですが、共通認識とするには事前に目を通したほうがよいです。できれば全員で読むことを強調する
特にGMなしのシナリオで、進行役のプレイヤーのみがルールを読む場合もありますが、「共通認識」ですから、全員がルールを把握するにこしたことはありません。全員がルールを把握することで、GMなしならではの運用ミスを減らすこともできます。
②ルールブックにネタバレを入れない
プレイヤーがルールブックを事前に読まない理由(言い訳)の1つが「ネタバレがあるから」です(実際にはルールブックにはネタバレが含まれないルールブックのほうが大多数です)。「ルールブックにはネタバレはありません」と明記することで、安心して事前に読んでもらうことができます。
進行上のネタバレをルールブックに書かないため、以下の工夫をおすすめします。
ネタバレ部分を別紙にする
例えば、「ゲーム中に新たな殺人が起きるけど、そのことはルールブックに書きたくない」という場合、隠しておきたいイベントは別のシートやカードにしておくとよいでしょう。ルールブックには、「イベントカードAを公開し、書かれた指示に従います」などと書けばよいのです。
ゲーム後半(投票後など)にゲームがガラッとかわるときなどには、後半用のルールブック(こちらは事前の閲覧禁止)を用意するという手もあります(公正さという意味では公開したほうがよいとは思いますが)。キャラクターシートに記す
別紙に記すのバリエーションですが、隠しておきたいイベントを誰かのキャラクターシートに書いておくという手もあります。「このタイミングで、キャラクターシートの『イベント発生』の項目に指示があるプレイヤーは指示に沿って書かれた文章を読み上げます」などと書きます。当該プレイヤーはこれから起きることを予め知ってしまうことになりますのでいつでも使える手ではありませんが、犯人が正体をあらわすエンディングなどには有効でしょう。あとで明かされると記す
「投票の対象をゲーム開始時点では明かしたくない」ときなどには、「投票の対象はゲーム中に明かされます」などと書いておくとよいでしょう。何も書かないよりはフェアです。ルールの優先順位を書く
TCG(トレーディングカードゲーム)のルールブックには、しばしば「カードに記載されたルールと、ルールブックに記載されたルールが相反する場合、カードのほうが優先されます」というルールが書かれています。マーダーミステリーでも、このルールを書いておけば、カードやキャラクターにシートに特別なルールを書いて、ルールを上書きすることができます。特に、キャラクターに何らかの特殊能力を持たせるときには有効でしょう。
例えば、ルールブックには「他人のカードをその持ち主の同意なしに奪うことはできません」と書いてあっても、キャラクターシートに「議論中、他人の未公開のカード1枚を奪うことができる」という特殊能力が書いてあれば、特殊能力のルールのほうが優先されます。
③マーダーミステリーについて説明する
マーダーミステリーというジャンルに対して「思い込み」を持つ人は少なくありません。例えば「“マーダー”だから必ず殺人事件が起きる」とか、人狼ゲームの影響か「犯人は必ずプレイヤーが担当するキャラクターの中にいる」などです。
これらの思い込みをリセットするためにも、何かクレームをつけられたときの盾にするためにも、「マーダーミステリーとは」という項目をルールブックのはじめに書いておくことは極めて有効です。ここでは、何も「マーダーミステリーを定義する」と気負う必要はまったくありません。あなたの、この作品においての「マーダーミステリー」を説明すればよいのです。
作品にあわせた説明をする
この作品を遊ぶ前の「マーダーミステリー」の説明ですから、この作品と違うことが書かれていると、それは「嘘」になり、「作者に騙された」ことになってしまいます。発端が殺人事件ではなく失踪事件なら、「殺人事件が起き~」と書かず、「なんらかの事件が起き~」と書けばいいですし、実は殺人ではなく事故という真相なら「誰が犯人か推理します」と書かず、「誰が犯人か、あるいは自殺や事故なのか推理します」と書けばいいのです。典型と可能性を示す
特に変化球なマーダーミステリーで、ネタバレしたくないときは、典型と可能性を示して、一般論的に記述するのも手です。例えば、「多くのマーダーミステリーでは~」など「多くの」とつけて典型例であることを示したり、「自殺など、犯人がプレイヤーが担当するキャラクターの中にいない場合もあります」などと例外を示したり、様々な可能性を出しておく感じです。「フェアじゃない!」と文句をいう人もいるかもしれませんが、最悪「嘘」になっていないなら大丈夫です。あなたが思うマーダーミステリー
「マーダーミステリーとは」という項目は一般的な定義づけではありません。あなたが思うマーダーミステリーだったり、マーダーミステリーの魅力だったりをここでアピールしましょう。誰もそれを否定できません。
特に勝利条件については製作者の考えが大きく出るところです。例えば、私は「自分たちだけの物語を作り、体験することが、このゲームの真の目的です」などと書くようにしています。
④マインドセットの大切さ
しばしば、マーダーミステリーの作品とプレイヤーの嗜好との相性(マッチング)が議論され、ジャンルやタグによって不幸なマッチングを避けることが提案されています。こういった「遊ぶ/遊ばない」の二択の話ももちろん有効だと思いますが、もう少し手軽に作品とプレイヤーを合わせていく方法があります。それは、作品側が「こんな感じで楽しんでください」と前情報を出し、プレイヤー側がそれに対して気持ちを合わせていくという方法です。マインドセット、心構えという感じでしょうか。
同じ作品でも「おもしろそう」と思ってやるのと、「つまんなさそう」と思ってやるのとでは、前者のほうが楽しい経験になる可能性が高いです。また、サプライズで苦手な表現が出たらムリでも、あらかじめ出ることを知っていれば心構えができてまだ平気なこともあります。より楽しめる状態に気持ちを作っていくことは案外大事なのです。
慣れたGMさんだと、作品の面白さをチラ見せして、プレイ前に気持ちを盛り上げてくれるかもしれませんが、GMなしの作品だとそれができるのはルールブックです(もちろん動画などの宣伝でやることもできますが)。ルールブックのはじめに「心得」などを書いておくとよいでしょう。あまり多くてもしょうがないので3つまでにするのがおすすめです。
センシティブな内容
センシティブな内容については購入時にわかるようにパッケージなどに表記するべきですが、プレイヤー全員が把握できるようルールブックにも記述するにこしたことはありません。サプライズを予告する?
ちょっと変化球な作品の場合、その変わった部分をサプライズとして演出したいという場合もあるでしょう。例えば、ゲーム中にプレイヤーが担当するキャラクターが死んでしまうことがあるような場合です。しかし、それを予告しても面白さが減らない場合もあります。むしろ予告することでハラハラ、ドキドキ、ワクワクになることもあります。マインドセットの1つとして予告してみることも検討するとよいでしょう。楽しんでほしいという気持ち
大事なのは「プレイヤーに楽しんでほしい」という気持ちです。どうすればプレイヤーにもっと楽しんでもらえるか考え、有効だと思える前情報は出しましょう。あなたの作品のおもしろさはあなたが一番良く知っています(多分)。「楽しいでほしい」という気持ちは伝わりやすいです。
ルールブックと公正さ
まれに、マーダーミステリーを遊ぶプレイヤーが、「作者に騙された」と感じることがあります。例えば、
犯人を当てるゲームだと思ったのに、犯人はいなかった(事故や自殺)。
白確(犯人ではないことが確定している)と思われた探偵役やNPCが犯人だった。
プレイヤーが担当するキャラクター視点で書かれていると思っていたのに、別の視点だった。
のような場合です。これは、プレイヤーの不満はルールブックの「公正さ」「アンフェア」に起因することが少なくありません。ルールブックは、プレイヤーの製作者への信頼が前提で成り立つものです。「公正さ」に欠いた「アンフェア」なルールブックはプレイヤーの信頼を失い、共通認識としての役割を果たすことはもはや難しくなるでしょう。
一方、読者の「思い込み」を利用し、ミスリードしていくのはミステリーの定番でもあります(叙述トリックはその最たるものです)。「公正さ」を保ちつつ、うまくプレイヤーにミスリードを仕掛けるには、かなりのバランス感覚が必要になります。
ルールブックの「公正さ」で注意すべきことを挙げていきます。
①ウソを書かない
まず、最低限守るべきことは「ウソを書かない」ことです。例えば、「これは殺人事件です」と書いてあるのに、不慮の事故であってはなりません。ですが、「これは事故です」と書いてしまうとゲームになりません。ルールブックにウソを書くのは厳禁ですが、真実を書く必要はありません。後で読み返したとき「確かにウソは言っていない」となればよいのです。
書かない
一番簡単なのは、真実を書くと不都合がある場合は書かないことです。書かなければ少なくともウソにはなりません。たとえば、一見殺人事件だが実は事故のときは、事故の可能性には触れず、「死体があった」と客観的状況だけを示すだけでよいのです。同様に、犯人がプレイヤーが担当するキャラクター以外にいるときは、「犯人はプレイヤーが担当するキャラクターの中にいます」と言わなければいいだけです。明言しない
断定を避けるのもテクニックの1つです。「これは殺人なのだろうか?」と疑問形にしてもいいですし、「~かもしれない」と可能性の提示だけにするという手もあります。「他殺かもしれないし、自殺かもしれないし、あるいは突然の心臓発作かもしれない」と可能性を列挙するのもよい手法でしょう。
登場人物のセリフを使う
ルールブックは製作者の言葉ですので、ウソは許されません。ですが、登場人物がウソをつくことはありますし、まちがえることだってあります。「『この中に犯人はいる! まちがいない!』と館の当主はわめきちらした」という文章なら、実際は犯人がいなくても、ルールブックとしてはウソはついていないことになります。二人称主観
上記の「登場人物のセリフを使う」と同様、「あなたは~」と二人称を使って、主観としての見解を書くのは、特に個々のキャラクターシートの記述で有効です。例えば、「あなたは、館の当主を殺してしまったと怖くなり、凶器を持ったままあわてて部屋を出た」という文章は、あくまでキャラクターの主観による描写です。実際には殺しておらず、気絶しただけだったとしても、これはウソにはなりません。
②可能性を示しておく
プレイヤーが感じる「アンフェア」さは、その可能性を示しておくだけでかなり低減できます。
殺人ではなく事故なら、「これは事故なのか、それとも誰かに殺されたのだろうか」と事故の可能性を少しでも示すことで「アンフェアだ」と感じることは軽減できます。犯人がプレイヤーが担当するキャラクター以外にいるなら、「もしかしたら外部に犯人がいるかもしれない」と示しておけばアンフェアではなくなります。
できれば、真相は殺人である作品でも、事故の可能性をほのめかしておくなど、ふだんから様々な可能性を示しておくとよいですね。
③投票のルール
多くのマーダーミステリーで、「犯人投票」はそれまでの調査や議論から結論を出す、ゲーム上のハイライトと言えます。それだけに、ルール上の「公正さ」がとても大事になります。
何に対して投票するのか
まずは、何に対して投票するのかアナウンスしなければなりません。「え? “犯人だと思う人”に投票するのでは?」と思う人も多いと思いますが、それは「思い込み」かもしれません。犯人はいない(自殺、事故かもしれない)し、犯人役のプレイヤーは必ず自分に投票することになってしまいます。「犯人として拘束したい(警察に突き出したい)人」のほうがより正確な場合もあります。
そもそも、「犯人」に投票しないこともあるでしょう。犯人であるかどうかに関係なく「拘束したい人」に投票する作品かもしれませんし、「謎の人物“怪人二十面相”の正体」に投票する作品かもしれません。
「当然犯人に投票でしょ」と思い込まず、投票の意味を明確にしておくのは、公正さを担保する上で最初に大事なことです(ルールブックには明記せず、個々のキャラクターシートでアナウンスするのも手でしょう)。投票の対象
「犯人だと思う人に投票します」だけでは、公正さの面では十分とは言えません。投票の対象を箇条書きで示しておくとより公正と言えます。少し面倒でも、プレイヤーが担当するキャラクターの名前を投票先として列挙しておくとよいでしょう。また、プレイヤーが担当しないキャラクター(NPC)も入れておくとよいでしょう。
また、真相が「自殺の場合」「事故の場合」についての投票先も用意しておくのもよいでしょう。「自殺だと思う場合は机を指差す」「事故だと思う場合は天井を指差す」のような感じです。
真相が自殺や事故の場合、投票先でその可能性を示すと、真相がすぐにわかってしまうと懸念する製作者もいるかもしれません。その場合は、「全員が一票ずつの場合は、この中に犯人はいないとして誰も拘束されません」などとその可能性を示すことで「アンフェアだ」と言われにくくなります。
そもそも、投票で自殺や事故の可能性を入れておくことで、マーダーミステリーの謎解きが簡単になるとは限りません。真相の選択肢が増えることで事件は複雑化し、議論が難しくなることもあります。投票できる票数
1人1票が一般的なマーダーミステリーです。しかし、キャラクターによって票数が異なるマーダーミステリーもあります。2票投票できるキャラクターは発言力が強いキャラクターなのでしょう。このような場合、「1人が2票以上投票できる可能性があります」と書いておくと公正でしょう(それが誰なのか言う必要はありませんが)。公開投票と秘密投票
多くのマーダーミステリーでは、投票後にエンディングになってしまうので、誰が誰に投票したのかはゲーム上さほど重要ではありません。しかし、人狼ゲームのように投票を複数回行なう場合、誰が誰に投票したのかは戦略上重要な情報となりえます。
全員が見える形での指差し投票は「公開投票」ですし、紙に書いて誰が誰に投票したかわからないように集計するのは「秘密投票」です(日本の公職選挙はこの秘密投票ですね)。より公正さを気にするなら、誰が誰に投票したかを公開するかされないかを書いておくとよいでしょう。投票結果
投票のルールで忘れがちなのが「投票の結果をどう決めるか」です。特に「最多得票者が複数いる場合」についてのルールがない作品は案外少なくありません。特に4人用など少人数用のマーダーミステリーだと、票数が同数のときどうなるかは、票読みの戦略上重要です。
最多得票者が複数いる場合は決選投票をする作品が多いですが、これでも完璧ではありません。決選投票を何度やっても1人が決まらない場合もあります。そのようなときどうするのか決めておく必要があります(犯人は特定できなかったとする、特定のキャラクターが決定する、など)。
ちなみに、私の作品では「犯人が特定できたかどうか」の判定を「犯人が最多票を得る」ではなく、「犯人がX票以上を得票する」という条件にしています。この方法だと、最多得票者が複数いる場合も問題なく判定ができます。
④サプライズは要検討
これは、「マインドセットの大切さ」の「サプライズを予告する?」でも書きましたが、あなたが作品に仕込んだ「サプライズ」が
●本当に必要なのか
●実は予告しておいても大丈夫でないのか
●公正さを担保できているか
という点を、少なくとも1度は検討してみることをおすすめします。プレイヤーは、騙されることを嫌い、気持ちよく騙されることを望み、そして、気持ちよく騙すことはとても難しいです。あなたがプレイヤーを楽しませようとして仕込んだサプライズなギミックが、プレイヤーを不快にさせてしまうかもしれません。
ですが、魅力的なサプライズは、あなたの作品をおもしろくします。うまくやる方法はきっとあります。
公正さに真摯に、とらわれない
ここまで、マーダーミステリーの公正さ(フェアネス)を担保するための方法について説明してきましたが、実際のところ、ミステリーのフェアネスについては人によって様々な考え方があります。ある作品に対し、「アンフェアだ」と顔を真っ赤にして怒る人もいれば、「今までにない型破りな面白さだ」と評価する人もいるでしょう。あなたが作るのは、多くの人に納得してもらえる万人向けの作品でしょうか? それとも刺さる人には刺さる尖った作品でしょうか? あなたの作品ですからあなたの自由です。
古典的なミステリー小説にも、犯人が人間じゃなかったり、容疑者全員が犯人だったり、語り手が犯人だったり、死んだ被害者が犯人だったり、子供が犯人だったり、今読んでも「これってアンフェアでは?」という作品があります。古典ミステリーの有名作家だってやっています。あなたの作品だってやってもいいはずです。
ルールの公正性に真摯に向き合い、そして時にはそれにとらわれない大胆さも必要です。大丈夫、その両方を両立させる冴えたやりかたはきっとあります(それも、たったひとつではなく)。
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