【誘導電動機学習】「ポンプ過負荷」の最初の対応

「ポンプの過負荷」つまり、電動機に流れる電流が大きくなった事を意味する警報である。

400Vの電圧にて、1.5Wの電動機を駆動する場合、3A程度の電流が流れる。ざっくりと計算すると、電圧×電流=消費電力であるから、400V×3A=1200Wといった具合である。

機械科目でそのまま出題されるが、この400Vは線間電圧である。かご型誘導電動機である場合、電気盤を見てもそうだし、電動機の端子ボックスを開けてみても、ケーブルは3本だ。この400Vは対地電圧でもなく、相電圧でもない。あくまで供給する側が分かりやすいよう、線間電圧なのである。

ポンプ過負荷

過負荷の警報が鳴るとき、ほとんどはポンプインペラもしくはポンプ軸の固着である。普段使っていない場合は猶更である。

今回、誘導電動機はポンプ側が固着していたため、電流が大きかった。回路計算で考えてみると、すべりが大きい状態であった。これは最後に考えてみよう。


ポンプというのは「ポンプ側」と「電動機側」に分けて考えることができる。

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