思考することとビジネスについて。
大学生の頃は、ひたすら思考を整理し、考え、自分なりの哲学を見つけようと必死だった。
それは、深海に潜り込み、先の見えないものに対し自分が納得するまで反芻する様なものだった。
社会人になって、営業という役職に就いた。
まずはとにかく走り出し、走ることに慣れろ、そしてやってみて、質を高める。
インプットとアウトプットのバランスを徹底的に叩き込まれた。
コロナ禍。リモートでスタートした社会人生活。 研修で何度も練習したけれど、いざ本番。 背中を押してくれる人は物理的には誰もいない。
1人の部屋で、「さぁ電話をして?」と。 お客さんに自分1人で対峙しなければいけなかった。
吐きそうになった。
その後、毎週、毎月課される数字、発表されるランキング。上位者に選ばれ、試験に合格し、昇進。
日曜日に涙が止まらなくなる夜も経験した。親になぜ続けるの?と言われたこともあった。
でも、同時に提案が受け入れられた時、当てた仮説が合っていた時、、すごく楽しい瞬間もあった。
昇進後は、従業員規模が大きい会社向けの営業行うことになった。意思決定スピードが長くなり、多くのステークホルダーがいる中、キーマンが誰か。面での活動を学び始めている。
成績は個人に紐づくが、チームでの数字を気にするメンバーもいる。
チームの結束力を高めるのは大切だ。
ただ、なぜ結束力が上がらないのか?その議論をビジネス時間に何時間もかけて行うことがある。 その間、営業活動は止まる。かつ、議論をしても、その後の行動に結びついているか、は疑問だ。
私は出来ればhowのアイディア出しと行動を評価する仕組みをさっさと決めて、行動時間を増やせばいいのに、と思ってしまった。
大学時代は思考時間が何よりも好きだった。
(むしろすぐアウトプットを出すことは軽い思考に繋がってどちらかと言うと苦手だった)
私にとって、ビジネスとなると考えも変わるんだな、と客観的におもしろかった。
ビジネスにおいては活動しなければ、お客さんから答えを貰わなければ、いかに自分たちで思考をぐるぐる回しても、評価されない。
限られた時間で成果を上げるには、活動出来る時間をいかに生み出すか。その能力が必要となる。
走り続けるしかない私は、仕事仲間から見たら希薄な人間だと思われるだろう。
それが、少し悲しい。
本当は、思考することが大好きだ。本を読むことも、どうにもならない問題を見つけて色んな人の意見を聞くことも。
土日はそんな自分を忘れないように、考えてもがく世界に入り浸りたい。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?