マゴムスメ・ライブラリー 今
「ばあば、どんな日だったか覚えてる?」
「うん。」
「どこにいたの?」
「疎開先の、山の方の町よ。家族と、そこにいたの。」
「あの放送を聞いた?」
「玉音放送ね。聞いたわよ。」
「ばあばも正座して?」
「そう。皆で顔を見合わせて、ぽろぽろ泣いてね。ほーっとしたのと、くやしいのと。」
「どっちの気持ちの方が大きかった?」
「うーん。どっちもだけど、やっと安心したの。
もう、焼夷弾は落ちてこないんだって。本当にほっとしたの。」
「晩御飯の時に、ばあばは家族みんなとどんなこと話