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天彦産業はなぜいい会社になれたのか 〜統合組織開発の観点から③〜

天彦産業の事業パフォーマンスがなぜ高いのか。
これもBeあり方からスタートしています。

前回ブログ[天彦産業はなぜいい会社になれたかのか〜その②〜]で紹介した「実践十ヶ条」と「『価値の追求』天彦行動十訓」から同社が、とても高いレベルの顧客意識を目指していることがわかります。

他社と異なり同社の商売に特に大きな影響を与えているワードは、個別対応、情報提供、提案、喜びの共有、望まれていることを探究、予想を上回るお役立ちを創造、などではないかと推察します。

お客様からしたら、複数業者に依頼するよりも、本当に信頼できて成果を出してくれる一社に依頼するほうが安心で楽です。だから、[特殊鋼の一括受注]に繋だったのでしょう。

[踏み込んだ提案]は、まさしく上記の価値観だからこそ強みと言えるレベルまで高められているのだと思います。

また、通常の営業活動以外にも、[天彦CS通信]を顧客に届けることで、情報提供と関係性構築、ブランディングに繋がり、相談される相手、提案を聞きたい相手として選ばれているのでしょう。

では、同社が大きく事業成長したきっかけとなったグローバル展開はどのようにスタートしたのでしょうか。

これもあり方Beの「長所進展」「人に仕事をつける」から始まっています。



まず、タイ法人の立ち上げは、樋口社長がタイを視察する際に、
同行した一人の社員がきっかけです。

その社員は、学生時代にバックパッカーで東南アジア等を旅行し、インドネシアではある族長の家に1ヶ月寝泊まりさせてもらうなど、その行動力を評価して採用したそうです。

タイ視察で早急に進出したいと思った社長が「しばらくタイにいてくれないか」とその社員に相談したら快諾してくれたことで2005年に拠点が立ち上がったそうです。

まだ海外進出を決めていないときに採用した社員さんの強みと興味が、海外拠点進出という事業展開にマッチしたからできたということです。

中国進出に関しては、2006年に当時の樋口社長が家族旅行のツアーパックで隣に居合わせて仲良くなり同社に就職した留学生がきっかけです。

その留学生は、大学院生ですでに結婚していたそうですが、卒業後は妻は中国に先に戻り、本人は日本に残って仕事を探していたそうです。色々な事情があったことを聞いた会長が同社に誘って雇用をしたのですが、働き始めて2年経った頃に、家族の待つ上海に帰ることになり退職が決まったそうです。

その時に、当時の樋口社長は上海に戻っても一年だけ現地と同社とのパイプ役をして欲しいとお願いして業務を続けてもらう中で、熱心に優秀に動いてくれた姿を見て、現地法人を作って社長をしてみないかと打診したことで上海拠点が立ち上がったのでした。

そして、天彦産業が女性活躍で大きく評価されているTWSについてです。
これは、育児休業から復帰する女性社員がいたときに、彼女の仕事をつくることと、WEBで購入する時代に合わせて、鋼材のWEB販売ができないかと企画作成を依頼したことから始まりました。

タイと上海とWEB販売の3つがトライアングルとなり相乗効果を発揮して、業績に大きく貢献しています。というように、天彦産業のビジネス展開は、Beあり方に沿って大きくなっていることがお分かりいただけたかと思います。

次は、職場づくりについて話したいと思います。

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