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ニューヨークの住まい|年中行事のデコレーションは地産地消

どこに暮らしていても伝統的・文化的な季節の年中行事がある。

特に一年の後半には大きな行事が毎月のようにあり、年末が近づくと街では行事に合わせて飾るオーナメントを取り扱っているショップを頻繁に見かけるようになる。

感度の高い人が集まるニューヨークではショーウィンドウやインテリアショップなどの店内がセンス抜群にデコレーションされ、これさえあれば年末年始をお洒落に過ごせるだろうなと欲しくなる。

だけどいままで買ったことはない。
住まいはそれぞれにスタイルがある。お店でみつけたカッコイイものでも釣り合わず飾らなくなってしまうことがあるのを何度も経験してきたからだ。

さらに人生経験を積む中で培ってきた心得でもあるが、年中行事のお飾りは住まいで手に入るもの、つまり地産地消(できないこともあるので可能な限り)を心掛けたいのだ。

不思議なことに同じ土壌で育ったものであれば調和するし、これまでもこの先もしっかりと家を守ってくれるだろう。

縁あって暮らすことになったニューヨークの地、ここでも母なる大地の恩恵を十分にいただきたい。

ありがたいことに、いまの住まいの裏庭にはぐるぐるっと蔓が伸びている藤棚がある。蔓はオーナメントをつくるのにはもってこいだ。

蔓が絡み合う裏庭の藤棚

お隣に侵入しそうなくらい伸びすぎて勢いのある蔓を少しいただき、まずは自然の形を活かしながら円形にしてみる。円=縁。円は良いご縁が永遠につながる感じがするし、縁起も良さそうなので好きな形である。

次に緑色の濃い葉っぱ(地面を這っていた蔦)を無造作に、それでも自分なりにはデザインをしながら巻き付けていく。アクセントに赤い実を散らしてみる。

すると住まいに繋がる地に育つ植物野趣溢れるリースに変身した。

土のパワーを感じるリース

ドアにかけてみる。

家をしっかりと守る頼れるリース

似合っている。
また一年、安心して暮らせそうだ。

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